【25年最新】Google広告キャンペーンの種類と選び方を解説

【25年最新】Google広告キャンペーンの種類と選び方を解説

Google広告は、広告主の目的に合わせた豊富なキャンペーンが用意されていますが、選択肢が多いためにどのキャンペーンを選択すべきか迷う方もいらっしゃると思います。

「そもそもキャンペーンはどのようなものがある?」

「自社の目標に合ったキャンペーンを選べるか不安」

「設定や運用が難しそうで、どう始めて良いか分からない」

本記事では、これらの悩みを解消するために、「Google広告のキャンペーンの種類」「キャンペーンの選び方」「キャンペーンの設定項目」などを解説します。

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Google広告キャンペーンの種類7つ

Google広告には、広告主の目標に合わせた多様なキャンペーンタイプが用意されています。

それぞれのキャンペーンには特徴があり、どのシーンで効果を発揮しやすいか、またどんな広告主に向いているかも異なります。

この章では、Google広告で配信できる7つのキャンペーンについて、基本的な概要から効果的な運用シーン、そしてどのような広告主におすすめかを詳しく解説します。

キャンペーン概要配信面広告形式課金方式
検索ユーザーがGoogle検索で入力したキーワードに基づき、検索結果にテキスト広告を表示します。即時の反応を得やすく、購入意欲が高いユーザーに向けた広告です。検索結果テキストクリック課金
ディスプレイGoogleのパートナーサイトやYouTubeに広告を表示。視覚的に強い印象を与える広告で、ブランド認知拡大を目的に使われます。Googleディスプレイネットワーク、YouTubeなど画像、動画、テキストクリック課金、インプレッション課金、コンバージョン課金
ショッピング商品画像と価格を検索結果に表示させる広告で、Eコマースサイト向けに最適です。検索結果商品画像、価格情報クリック課金、インプレッション課金、コンバージョン課金
アプリアプリのインストールを促進する広告で、Google検索やYouTube、Google Playなどで配信します。アプリ開発者向けです。Google Play、検索結果、YouTubeなどテキスト、画像、動画クリック課金
動画YouTubeやGoogleのパートナーサイトで動画を視聴しているユーザーに向けて広告を表示します。ブランド認知やストーリーテリングに効果的です。YouTube、Googleディスプレイネットワーク動画インプレッション課金、動画視聴単価課金
P-MAXGoogle広告のすべてのネットワーク(検索、ディスプレイ、YouTubeなど)を一つのキャンペーンで自動的に活用し、最大の成果を目指す全自動型広告。Google検索、ディスプレイネットワーク、YouTube、Gmail、Discoverなどテキスト、画像、動画クリック課金
デマンドジェネレーション潜在層のユーザーに向けて、関心を引き出すための視覚的広告を表示し、ブランド認知を高めます。ディスプレイネットワーク、YouTube、Gmail、Discoverなど画像、動画広告フォーマットによって異なる

※ローカルキャンペーンはP-MAXに統合、ファインドキャンペーン&スマートアシストキャンペーンはデマンドジェネレーションにアップグレードされています

検索

検索キャンペーンは、ユーザーがGoogle検索を利用する際に、関連するキーワードに基づいて表示されるテキスト広告です。

特定の製品やサービスを探しているユーザーにアプローチできるため、CV増加を狙っている場合におすすめのキャンペーンです。

メリット

検索キャンペーンの最大のメリットは、購入意欲が高いユーザーに効果的に訴求できることです。

ユーザーが特定の製品やサービスを検索するタイミングで表示されるため、即効性が期待でき、ターゲットユーザーに的確にリーチすることができます。

効果を発揮するシーン

特に、購入意欲の高いユーザーをターゲットにする場合に非常に効果的です。

例えば、商品やサービスをすぐに購入してほしい広告主にとっては、検索キャンペーンが最適です。また、ユーザーが明確なニーズを持って検索している場合に特に強力な効果を発揮します。

ただし、特定のニッチな市場や競合が非常に多いキーワードでは、効果を十分に発揮できないことがあります。

商品の価格帯が高い場合や、ユーザーがまだ購入を検討していない段階でのアプローチには不向きです。また、競争が激しいキーワードではクリック単価(CPC)が上昇しやすく、広告費が高騰する可能性もあります。

ディスプレイ

ディスプレイキャンペーンは、GoogleのパートナーサイトやYouTubeなどに画像や動画広告を表示する形式です。

視覚的に強い印象を与えることができ、ブランド認知を拡大する目的で利用されます。

メリット

ディスプレイキャンペーンのメリットは、広範囲なユーザー層にリーチできることです。

特に、購買を決定していない潜在的な顧客に対して、ブランド認知を高めたり、再度アプローチしたりすることができます。新商品やサービスの認知拡大を目指す企業にとって非常に効果的です。

効果を発揮するシーン

ブランド認知を拡大したい企業認知度向上を図りたい広告主に最適です。特に、まだ購入意欲が低い段階の潜在層にアプローチする場合に強力なツールです。

一方、ディスプレイキャンペーンは購入意欲が低い段階のユーザーに表示されるため、直結した成果を得にくいことがあります。

また、ターゲット設定が不十分で広範囲に表示されてしまうと、無駄なインプレッションが増えてしまい、ROIが低下する可能性があります。

コンバージョン獲得を狙いたい場合は、サイト訪問ユーザーなどに広告配信できるリマーケティングから配信するのが良いでしょう。

ショッピング

ショッピングキャンペーンは、Google検索結果に商品画像と価格などの情報を表示する広告です。Eコマースサイトの商品販売促進に特化しています。

メリット

ショッピングキャンペーンは、視覚的に魅力的な商品画像を表示できるため、ユーザーの関心を引きやすく、特に購買意欲を持ったユーザーに対して強力にアプローチできます。

商品を購入したいユーザーに直接アプローチできるので、即効性が期待できます。

効果を発揮するシーン

Eコマースサイトの商品販売促進には最適です。ユーザーが購入を検討している時に商品画像と価格を直接表示するため、購買に直結したターゲティングが可能です。

一方、ショッピングキャンペーンは、

  • ターゲットユーザーが商品をまだ認知していない場合
  • 商品ページが充実していない場合

には効果を発揮しにくいです。また、在庫切れ商品情報の不一致があると、パフォーマンスが低下するため、商品データの管理が非常に重要です。小売ビジネス以外では活用しにくいキャンペーンです。

アプリ

アプリキャンペーンは、Google検索やYouTube、Google Play等に、アプリのインストールを促進する広告です。

メリット

アプリキャンペーンの最大のメリットは、アプリのインストール促進に特化しており、アプリの認知を広めることができる点です。

特に、アプリ開発者やアプリのインストール数を増やしたい企業にとって非常に効果的です。

効果を発揮するシーン

アプリのインストール促進に特化した広告配信が可能なため、アプリのインストール数を増やしたい企業アプリ開発者に最適です。

一方、アプリの魅力がユーザーに伝わっていない場合や、アプリ自体が評価されていない場合にはインストール数が増えにくいです。

動画

動画キャンペーンは、YouTubeなどの動画コンテンツの前後に表示される広告です。視覚と音声を活用して強い印象を与えることができ、特にブランド認知やストーリーテリングに効果的です。

メリット

動画キャンペーンは、視覚的なインパクトを活かして、感情に訴えかけるような広告を出すことができます。ブランド認知の拡大や、視聴者の共感を得るために非常に有効です。

効果を発揮するシーン

ブランド認知の向上や、ストーリーテリングを通じて感情に訴えかける広告が求められるシーンに効果的です。特に、視覚的に強いインパクトを与えたい企業に最適です。

一方で、ターゲットが明確でない場合や、視聴者の興味を引けない内容の場合に効果を発揮しにくいです。

また、動画のクオリティが低い場合や、ユーザーのニーズに合わない内容の場合、視聴者の関心を引きづらく、クリック率が低下する可能性があります。さらに、動画制作の必要があるため予算に余裕がない企業には向きません。

P-MAX

P-MAXキャンペーンは、Googleの複数の広告ネットワーク(検索、ディスプレイ、YouTubeなど)を一つのキャンペーンで自動的に活用し、効果的な広告配信を行う広告タイプです。

メリット

P-MAXは、広告運用の効率化自動最適化が可能です。

広告主が提供した素材に基づき、GoogleのAIが最適な広告の組み合わせや配信先を自動で調整してくれるため、効率的にパフォーマンス改善を狙うことが出来ます。

効果を発揮するシーン

効率的な広告運用を目指す企業や、自動化された運用を希望する広告主に最適です。特に、手動での広告運用に時間やリソースをかけたくない企業に向いています。

一方、P-MAXは自動化による部分が大きいがゆえに、予算やターゲティングなどを自社の個別事情にあわせてカスタマイズすることが難しいです。

また、機械学習を促進する上ではCVデータの蓄積が肝となるため、予算が少額な広告主には不向きです。

デマンドジェネレーション

デマンドジェネレーションキャンペーンは、リード獲得を目的とし、潜在的な顧客に対して価値のあるコンテンツを提供し、興味を引き出します。

メリット

デマンドジェネレーションは、ブランド認知リード獲得に特化しています。

視覚的な広告フォーマットやGoogleのオーディエンスデータを活用して、効率よくターゲット層にリーチできます。

効果を発揮するシーン

B2Bのリード獲得や、ブランド認知を高めたい企業に最適です。特に、商談化に繋げる前段階の関心を引き出したい企業に向いています。

一方、P-MAXと同様に、機械学習の促進が重要なキャンペーンのため、予算少額の広告主には不向きです。

キャンペーンの選び方

Google広告のキャンペーンを選ぶ際は、自社の目標や予算、商材、ターゲットなど、様々な変数を考慮する必要があります。

そのため、一概に「このキャンペーンを配信すべき」と断定するのは難しいのが実情です。

しかし、それでは読者の方の疑問解消にはつながらないため、あえてそうした個別事情を排除し、Google広告の初心者の方向けにキャンペーンの選び方の目安を示します。

初心者には「検索」「ディスプレイ(リマケ)」がおすすめ

Google広告を初めて配信する広告主であれば、まずは検索キャンペーンから配信することをおすすめします。

検索キャンペーンの最大の利点は、検索キーワードをトリガーとして、自社の商品やサービスに興味関心が高い顕在層のユーザーにアプローチできることです。

他のキャンペーンと比べてコンバージョン獲得につながりやすく、即効性を期待しやすいため、初心者の方はまず検索キャンペーンから配信することをおすすめします。

次に優先度が高いのはリマーケティングです。リマーケティングでは、自社サイトに訪問したユーザーや、過去に自社と接触したことがあるユーザーに対して広告を配信できます。

既に自社と接点のあるユーザーにアプローチできるため、検索キャンペーンに次いで、コンバージョン獲得が期待できます。

潜在層へのアプローチなら「ディスプレイ」「動画」

一方で、検索キャンペーンのみでは中長期的にトップラインを伸ばしていくことは難しい傾向があるため、潜在層のユーザーにアプローチできるディスプレイ動画キャンペーンもトライする価値はあります。

あくまで一般的な傾向ですが、ディスプレイ・動画キャンペーンは検索に比べてCV獲得が期待しづらいため、認知向けのキャンペーンとして活用し、中長期的なCV数の増加を目指すという戦略が重要です。

事前に「何を目的とするのか」「どの指標をKPIとするのか」について議論しておくことが大切です。

一般的にはインプレッション数クリック数ブランド認知度の向上をKPIとすることが多いです。

小売は「ショッピング」アプリ販売は「アプリ」

ECサイトを運営している小売事業者であれば、ショッピングキャンペーンの配信をおすすめします。

商品画像と価格が検索結果に表示されるため、商品の購入を検討しているユーザーに効果的にアプローチできます。

また、アプリ販売をしている企業にとっては、アプリキャンペーンが非常に有効です。アプリのインストール促進に特化した広告配信が可能となります。

AI×自動化の恩恵を受けやすい「P-MAX」「デマンドジェネレーション」

P-MAXキャンペーンは、Google広告のすべての広告ネットワーク(検索、ディスプレイ、YouTube、Gmail、Discoverなど)を一つのキャンペーンで活用できる、全自動型の広告です。

広告主が提供した素材に基づき、GoogleのAIが最適な広告組み合わせと配信先を自動で選び、成果を最大化します。広告運用に時間をかけたくない企業や、効率的に運用を進めたい広告主に最適です。

デマンドジェネレーションキャンペーンは、潜在層のユーザーにアプローチし、ブランド認知を拡大するために有効なキャンペーンです。

YouTubeやGmail、Discoverなど、視覚的な広告を通じて、ユーザーの関心を引き出します。ブランド認知を高めたい企業や、商談化に繋げる前段階の関心を高めたい広告主に適しています。

キャンペーンの作成方法

キャンペーンを作成するためには、広告アカウントが必要です。アカウント未作成の場合は、Google広告の公式ページから作成してください。

管理画面にアクセス出来たら、画面左上の「+」ボタンをクリックしてキャンペーンを作成します。

キャンペーン目標を選択する画面が表示されるため、自社の目的に合ったものを選択しましょう。

後から変更することも出来るので、どれを選択すべきか迷う場合は「目標を指定せずにキャンペーンを作成する」を選びましょう。

次にキャンペーンタイプを選択します。この後は各キャンペーンごとで設定していく形となります。

キャンペーンで設定できる項目

Google広告のキャンペーンを設定する際には、多くの設定項目があります。

これらの項目を適切に設定することで、より効果的な広告運用が可能になります。

ここでは、特に重要度が高い設定項目について詳しく解説します。まずは、全体的な項目を以下の表で確認しましょう。

設定項目概要
キャンペーン名キャンペーンに名前をつけます。わかりやすい名前を付けて、後で管理しやすくしましょう。
マーケティング目標キャンペーンの目的(例:販売促進、リード獲得、トラフィック増加など)を設定します。目標に応じて、適切なキャンペーンタイプが提案されます。
キャンペーンタイプ検索、ディスプレイ、YouTubeなど、広告主の目的に応じたキャンペーンタイプを選びます。
ネットワーク広告を掲載するネットワークを選択します。選択肢には、Google検索ネットワークやディスプレイネットワークがあります。
デバイス広告を掲載するデバイス(PC、スマートフォン、タブレットなど)を選択します。特定のデバイスに対してカスタマイズすることも可能です。
地域と言語広告を表示する地域や、ターゲットの使用言語を設定します。
入札戦略選択した目標に応じてオークションの入札を最適化してくれる機能です。
入札単価入札単価を設定することで、広告が表示される回数や、1クリックにかかる費用をコントロールできます。
予算1日の予算(日予算)を設定します。
広告表示オプション(アセット)企業の住所、ウェブサイトのリンク、電話番号など、広告に追加情報を載せて、広告の効果を向上させることができます。
広告スケジュール広告が表示される時間帯や曜日を設定できます。特定の時間帯に広告を集中的に配信することも可能です。

入札戦略

入札戦略とは、広告主が広告の掲載順位や支払い方法を決定するために選択する戦略のことです。

Google広告で設定できる入札戦略には以下のようなものがあります。

入札戦略利用目的できることメリットデメリット
手動入札運用初期や、機械学習を満たせない限定的なターゲットへの配信を行いたいキーワードや広告グループごとに入札単価を手動で設定・調整細かなコントロールが可能時間と労力がかかる、運用難易度が高い
目標コンバージョン単価(※)目標CPA内でCV数を最大化したい目標とするCPA内でCV数を最大化指定したCPAに基づいてコンバージョンを増やせる目標CPA内に収めるために、配信量が伸び悩む可能性がある
目標広告費用対効果(※)目標ROAS内での広告収益最大化目標とするROAS内での収益最大化指定したROASに基づいて収益を最大化目標ROAS内に収めるために、配信量が伸び悩む可能性がある
クリック数の最大化ウェブサイトへのトラフィック最大化予算内でのクリック数最大化低CPCでのトラフィック獲得CV数が増えない可能性がある
コンバージョン数の最大化CV数の最大化予算内でのCV数最大化CV数を増やすための最適な入札単価を自動設定日予算を最大限活用する仕組みのため、かえってCPAが上昇してしまう可能性がある
コンバージョン値の最大化コンバージョン価値の最大化予算内でのコンバージョン価値最大化コンバージョンの価値を最大化するための最適な入札単価を自動設定日予算を最大限活用する仕組みのため、かえってCV数が減少してしまう可能性がある
目標インプレッションシェア検索結果での表示割合の担保目標とするインプレッションシェア内での広告表示指定した検索結果ページの位置に基づいて広告を表示高い入札単価が必要になる可能性がある

※2024年7月以降、Google広告の検索キャンペーンでは目標コンバージョン単価はコンバージョン数の最大化、目標広告費用対効果はコンバージョン値の最大化に統合されています(検索キャンペーン向けのスマート自動入札戦略の構成に関する変更

入札戦略はAIのターゲティングに影響する要素であるため、自社のマーケティング目標や方針に応じて設定することが重要です。

あくまでおおよその判断目安ではありますが、以下のように目的に応じて使い分けることを推奨します。

  • ウェブサイトへの流入を増やしたい・・・クリック数の最大化
  • コンバージョン数を増やしたい・・・コンバージョン数の最大化/目標コンバージョン単価
  • 広告の費用対効果を上げたい・・・コンバージョン値の最大化/目標広告費用対効果
  • 商品やサービスの認知度を上げたい・・・目標インプレッションシェア

参考:目標に合わせた入札戦略を選択する(Google広告ヘルプ)

入札単価

入札単価とは、広告がクリックされる際に支払う金額や、特定のアクションが発生するごとに支払う金額を設定するものです。

入札単価を設定することで、広告の掲載順位を決めたり、広告費用をコントロールしたりできます。自社の目標に応じて、1クリックあたりの金額を適切に設定することが重要です。

もし入札単価がどれくらいが妥当か判断しづらい場合は、自動入札戦略の活用がおすすめです。

自動入札戦略では、GoogleのAIが最適な入札単価をリアルタイムで調整してくれ、広告主の目標達成に向けて最適な単価を設定します。

特に、初心者や運用が難しいと感じている場合、自動化された入札戦略を利用することで、手間を省きながら効果的な運用が可能になります。

参考:最適な入札単価を選択する(Google広告ヘルプ)

予算

予算(日予算)とは、Google広告で1日に使いたい最大金額を設定する項目です。Google広告では、設定した日予算に基づき、広告が配信されます。

一方、AIが日予算を超えて配信したほうがより高いパフォーマンスが見込めると判断した場合には、設定した日予算以上に広告が配信される可能性があります。

ただし、月の請求費用(広告費)は設定した日予算×30.4を超える金額を請求されることは無いためご安心ください。

ターゲティング

Google広告では、地域、デバイス、オーディエンスターゲティングコンテンツターゲティングなど、さまざまなターゲティング方法を利用して広告を表示する対象を絞り込むことができます。

  • 地域ターゲティング: 広告を表示する地域を選ぶことができます。特定の国や都市、または地域を対象にすることが可能です。
  • デバイスターゲティング: 広告を表示するデバイス(PC、スマートフォン、タブレット)を選択できます。
  • オーディエンスターゲティング: ユーザーの興味や関心、行動履歴に基づいてターゲティングを行います。リマーケティングを活用して、過去にサイトを訪れたユーザーにも再度アプローチできます。

また、自動入札を利用している場合、AIが最適なターゲットに優先的に広告を表示するように最適化を進めてくれます。

このため、商材との相性が明らかに低いターゲットは除外すべきですが、まずは幅広くターゲティングしてデータを収集し、その後最適化を行う方が効果的です。

参考:広告のターゲット設定(Google広告ヘルプ)

広告表示オプション(アセット)

広告表示オプション(アセット)は、広告に追加情報を加える機能です。

Google広告で設定できる広告表示オプションには以下のようなものがあります。

広告表示オプション(アセット)機能詳細主な対象ビジネス
住所アセット広告に住所を表示地図へのリンクや営業時間なども表示できるエリアが限定されたビジネス
サイトリンクアセット広告の下に同じドメインのリンクを表示複数の商品・サービスを取り扱う場合に効果的常に最新の情報を表示できる全て
コールアウトアセット広告に短い追加情報を表示USPやキャンペーン情報などを訴求できる広告の訴求内容を常に最新の状態に保てる全て
構造化スニペットアセット商品やサービスの詳細情報を表示サービスや設備、コースなどの詳細情報を表示できる商品・サービス販売
電話番号アセット広告に電話番号を表示電話番号をタップで電話発信できる電話での問い合わせを重視するビジネス
価格アセット広告に商品・サービスの価格を表示価格訴求に効果的価格が固定のビジネス
プロモーションアセット広告に割引クーポンやセール情報などを表示期間限定の割引情報などを訴求できるキャンペーンを実施するビジネス
画像アセット広告に画像を表示視覚的に訴求し、クリック率向上に貢献全て
リードフォームアセット広告内にフォームを表示し、ユーザー情報を取得電話やメールでの問い合わせよりもスムーズに情報収集できるBtoBビジネス
アプリアセットアプリのリンクを表示アプリのダウンロードを促進できるアプリ運営サービス

広告表示オプションを設定することで、広告ランクの向上が期待できるだけでなく、検索結果での専有面積が増加し、クリック率の向上が見込めます。

そのため、自社のビジネスモデルとの相性が合わない場合を除き、基本は網羅的に設定することをおすすめします。

参考:アセットについて(Google広告ヘルプ)

各キャンペーンの配信事例

この章では、各キャンペーンの運用ポイントをイメージしていただけるように、弊社でGoogle広告を配信して成果につながった事例をご紹介します。

インテントマッチの導入でCPA低下(検索)

近年の運用型広告では、AIによる自動入札と組み合わせてインテントマッチを活用することが一般的になっています。

インテントマッチでは、他のマッチタイプでは活用できない独自のシグナルを考慮して、よりコンバージョンに繋がりやすい検索語句に広告配信できるため、費用対効果の向上が見込めます。

なお、弊社オーリーズでは、段階的にインテントマッチキーワードの比率を増やし、広告の配信実績にどのような影響があるのか検証をしました。

インテントマッチの比率を段階的に増やした結果、広告の配信実績には以下のような変化が見られました。

これは、インテントマッチを増やすことで、より広範な検索語句に広告が表示されるようになり、結果としてCPCが引き下げられ、CVRの低下幅を上回ったためにCPAの低下につながったと考えられます。

また、この検証では、インテントマッチ(部分一致)の中でも検索語句がキーワードと完全に一致した場合にCVRが高いという結果が出ており、これはシグナルによって費用対効果の高いユーザーに絞って広告配信が行われている可能性が考えられます。

つまり、インテントマッチ(部分一致)は単に表示範囲を広げるだけでなく、より効率的に広告を配信し、費用対効果の向上に繋がる可能性があると言えます。

オーディエンスシグナルの追加で獲得効率が改善(P-MAX)

とあるtoC商材のクライアントでは、P-MAXキャンペーンを運用する中で、ターゲティング精度の改善という課題に直面していました。

P-MAXは自動で広告配信を最適化してくれる非常に便利なキャンペーンではありますが、ターゲティングが不十分だと、そのポテンシャルを十分に活かすことが難しいです。

そこでオーリーズでは、商材に関連する顧客リストを活用し、オーディエンスシグナルを追加することに決めました。

顧客リストを使うことで、より自社の商材に興味があり、過去に実際に購入したユーザーに対して広告を届けることができると考え、より精度高くターゲティングできるのではないかと仮説を立てました。

顧客リストをオーディエンスシグナルとしてP-MAXキャンペーンに追加したところ、予約完了率が改善し、広告配信の効率が向上。

さらに、改善されたパフォーマンスを見て、他のキャンペーンにも予算を再配分することができ、全体の予約数が増加しました。

顧客リストを活用したオーディエンスシグナルの追加が、P-MAXの成果を引き出す鍵になったことがわかりました。

7つのポイントを押さえた運用でトップライン伸長(動画)

動画広告を配信する上では、どのような指標をKPIとするか、効果計測をどのように行うかといった評価設計が重要です。

動画広告は主にブランド認知を目的として配信するケースが一般的ですが、直接的な売上やコンバージョン(CV)との関連がわかりにくく、効果を正確に測定するのが難しいという問題があります。

このような問題を解消するため、弊社オーリーズでは以下の7つのポイントを工夫して動画広告を配信しました。

  1. 施策全体の目標に基づいた運用
  2. ビュースルーCVを含めたCPA目標の設定
  3. CVR(コンバージョン率)の傾向に注目
  4. アカウントを分けてビュースルーコンバージョンの追跡
  5. コンバージョンの評価期間を長めに設定
  6. ブランドリフト調査はクリエイティブ改善の指標として活用
  7. フリークエンシー(配信頻度)に注意した運用

これらの運用ポイントを意識して施策を進めた結果、半年間で動画広告のシェアが0%から25%に増加し、ダイレクトレスポンス型のCPAも改善されました。

特に、ビュースルーコンバージョンを重視することで、購入に直結しない視聴者も評価対象に入れ、より広い視野で広告効果を測定できました。

また、ブランド認知の向上に貢献したことにより、広告のインプレッション数が増加し、CTR(クリック率)も改善されました。

このように、動画広告は単なる認知向上にとどまらず、売上促進にも貢献する可能性があることが実証されました。

各運用ポイントの詳細については以下の記事で解説していますので、動画キャンペーンの運用ポイントを理解したい方は合わせてご覧ください。

よくある質問

最後に、Google広告に関してよくある質問とその回答をまとめました。

予算はどれぐらい必要?

Google広告は最低出稿金額を定めていませんが、極端に少ない予算では機械学習に必要なデータが蓄積されず、広告の成果が出にくい可能性があります。

理想的な予算は、自社の商材、目標、ターゲットによって大きく異なるため、一概に相場を示すことは困難です。

しかし、月間30~50件程度のコンバージョン獲得を目安に予算を検討すると、機械学習を促進しやすくなります。

予算策定の考え方としては、目標/タスク設定法がおすすめです。これは、達成したい目標から逆算して必要な広告費用を算出する方法です。

具体的な予算をシミュレーションする手順としては、まず目標獲得単価(CPA)を算出し、次にクリック単価(CPC)コンバージョン率(CVR)を仮置きします。

これらの数値を以下の式に代入し、どの程度の予算が必要になるのかシミュレーションをします。

必要予算 = 目標CV数 ÷ 想定CVR × 平均CPC

シミュレーションを行った上で期待する成果が得られなそうな場合は、SEOやSNSなど他のマーケティング施策に投資したほうが良いケースもあります。

また、予算が少ない場合は、他のマーケティング施策や事業部から予算をアロケーションできないか検討することも有効です。

広告の予算は一度決めたら固定ではなく、「ここまでに成果が得られなければ赤字になる」といった損益分岐点を決めておき、広告の配信実績に応じて柔軟に増額・減額して調整することが重要です。

キャンペーン間の予算配分は?

複数のキャンペーンの配信を想定している場合は、各キャンペーンごとで期待できる費用対効果を算出し、効果の高いものから優先的に予算を割り振っていくのがおすすめです。

たとえば、CPCやCVRに関しては、顕在層への広告配信をするキャンペーンなのか、潜在層向けのキャンペーンなのか等で相場が異なってきます。

そのため、理想としては各キャンペーンごとでそれぞれ予算のシミュレーションを行い、広告全体で目標達成するためには総額でどれぐらいの予算が必要か算出の上、広告配信後のデータを見ながら予算を再配分して調整していくのがおすすめです。

また、Google広告には共有予算と呼ばれる機能があります。共有予算を設定すれば、キャンペーンを横断して予算配分を最適化してくれます。

キャンペーン数が多く手動での予算調整が難しい場合や、予算が少額で調整難易度が高いケースにおいては活用を検討しましょう。

参考:共有予算について(Google広告ヘルプ)

インハウス運用と運用代行どちらがおすすめ?

以下はおおよその目安ですが、

  • 社内に運用経験者がおり、広告運用の体制が整備されている場合
  • 自社内に広告運用のノウハウを蓄積したい場合
  • 月の広告予算が少額(100万円以下)である場合

などはインハウス運用を推奨します。

一方、運用代行を活用すると、広告運用の専門スキルを保有する人材にサポートしてもらうことが出来るため、インハウス運用よりも早期に成果に結びつく可能性があります。

運用業務をパートナーに委託することで、工数を確保することも出来るので、マーケティング戦略の立案や、他施策の遂行などに時間を充てることも可能になります。

インハウスか運用代行か迷っている方は、以下の比較表も参考にしてください。

インハウス運用運用代行
体制自社で広告運用を内製する代理店や個人に運用を委託する
メリット・意思決定と実行を社内でおこなうためPDCAを高速化しやすい
・自社の運用経験をもとにナレッジを蓄積しやすい
・プロが運用するため無駄なく最短距離で成果を実現しやすい
・外部リソースの活用によって施策の実行スピードを早めることが出来る
デメリット・体制構築と維持の難易度が高い
・運用経験者がいないと誤った設定
・運用により成果が停滞する可能性がある
・担当者によってパフォーマンスにムラがある
・広告費と別で初期費用や手数料が発生する
コスト体制構築や維持が出来れば、中長期的には運用代行よりコストメリットが生まれるケースが多い支援が継続する場合は、手数料が発生し続ける

なお、施策や媒体領域で実行者を棲み分け併用する「ハイブリッド運用」という運用形態もあり、インハウス運用で中長期的に成果を上げ続けている事業主では、ハイブリッド運用をおこなっているケースも多いです。

まとめ:目的に応じて適切なキャンペーンを選択しよう

この記事では、Google広告のキャンペーンの種類と選び方について解説しました。

初心者にまずおすすめなのは検索語句をトリガーとして顕在層にアプローチしやすい検索キャンペーンです。

次点でリマーケティング(ディスプレイ)もCV獲得が期待しやすいため追加配信を検討するのも良いでしょう。

なお、キャンペーンの成果を最大化するには、自社の商材や予算、ターゲットなどの個別事情に応じて設定・運用を最適化することが重要です。

そのようなカスタマイズ設定・運用が難しいと感じる場合は、Google広告の運用に強い代理店に運用代行を依頼するのもひとつの選択肢です。

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この記事を書いた人

株式会社オーリーズ

アドオペレーションズ・ストラテジスト

頼富 穰

新卒でパーソルキャリア株式会社に入社。社内ベンチャーとして立ち上がった顧問紹介サービスのコンサルタントに従事。 IT・メディア関連企業の経営層に対して顧問活用の提案を行う中で、データリテラシーを高め、経営・事業・組織を根幹から変えていくことの重要性を認識。 枠に縛られず顧客の事業成長に伴走する姿勢、アジャイルに物事を推進していくオーリーズのスタイルに共感し入社を決意。

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