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- 頼富 穰
リスティング広告のメリット5選|成果を出せる企業の条件を解説

リスティング広告の配信を検討する際、自社にとって本当に効果的な施策なのか、判断に迷う方も少なくありません。
- 即効性があると聞くけど、自社でも効果が出るのか不安
- SEOやSNS広告との違いがよく分からず、選びきれない
- 代理店に相談すべきか、自社でやるべきか判断がつかない
そこで本記事では、リスティング広告の代表的なメリットとその活かし方を整理したうえで、どんな企業に向いているのか・向いていないのかを判断する基準まで解説します。
リスティング広告のメリット以外の観点も含めてまずは概要から把握したい方は、以下の記事からご覧ください。
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目次
リスティング広告の代表的なメリット5選
リスティング広告は、検索キーワードに連動して広告が表示される仕組みで、顕在ニーズを持つユーザーに対して、すぐにアプローチできる即効性の高い広告手法です。
ここでは、リスティング広告の代表的なメリットを5つご紹介します。
1.顕在層にリーチでき、成果が出るまでが早い
リスティング広告では、自社が配信したい検索語句をキーワードとして設定することで、特定の検索ニーズに対して意図的に広告を表示させることができます。
たとえば「◯◯ 比較」や「◯◯ 導入」など、購入・申し込みに近い検索語句をターゲットにすれば、意思決定フェーズにあるユーザーへ効率的にアプローチすることが可能です。
さらに、広告は配信設定後すぐに掲載が始まるため、SEOのように数週間〜数か月待つことなく、即日で検証と改善がスタートできます。短期で成果を出したい施策としては、非常に優れた即効性を持っています。
2.初期費用を抑えてスモールスタートしやすい
1日の広告費を1,000円単位から設定できるため、初期費用を抑えてスモールスタートが可能です。
また、効果が見えてきた段階で徐々に予算を増やすといった段階的な運用にも適しており、スタートアップやスモールビジネスでも導入ハードルが比較的低い広告手法といえます。
テスト配信から始めて効果を見極めながら調整できるため、リスクを低減できる点が特長です。
3.検索語句データを企画や施策改善に活かせる
広告経由でクリックされた検索キーワード(検索語句)は、Google広告やYahoo!広告の管理画面上で確認でき、ユーザーの生のニーズや興味を可視化できる貴重な情報源となります。
検索語句のデータは、ディスプレイ広告の訴求軸やSEOコンテンツの企画、さらには商品開発のヒントとしても活用することができ、リスティング広告ならではの副次的なメリットです。
4.テキストのみで配信でき、手軽に始めやすい
ディスプレイ広告やSNS広告では、バナー画像や動画などのクリエイティブ制作が必要なケースが多いのに対し、リスティング広告ではテキストのみで広告が配信できるのが大きな利点です。
広告文は運用中に何度でも差し替えられるため、制作リソースを抑えながらPDCAを素早く回したい企業には最適です。
5.配信の制御性が高く、狙ったユーザーに届けやすい
リスティング広告では、他のWeb広告と同様に配信期間・予算・地域・デバイス・年齢層などを管理画面で柔軟に設定できるのに加えて、「どの検索語句に対して広告を出すか」までコントロールできるという特長があります。
キーワード設定を通じて、自社が接触したいユーザーの検索意図に合わせた広告配信ができるため、関心の高いユーザーに絞って効率的に届けることが可能です。
「なんとなく興味がありそうな人」ではなく、「まさに今その情報を探している人」とつながる確度の高い広告設計が実現できます。
効果を発揮しやすい5つのケース
リスティング広告は、検索行動を起点に広告が表示される仕組みであるため、すべての企業・商材に万能な施策ではありません。
重要なのは、自社が「どのような条件に当てはまるか」によって、リスティング広告の適性が大きく変わるということです。
ここでは、リスティング広告が特に効果を発揮しやすい5つのケースをご紹介します。
1.商品・サービスカテゴリに検索ニーズがある
リスティング広告は、ユーザーの検索行動が発生しなければ広告が表示されないため、前提として「検索されている市場」である必要があります。
Googleキーワードプランナーなどのツールを使って、自社の商品やサービスに関連するキーワードの検索ボリュームを確認することが、施策判断の第一歩です。
そもそも検索されていない領域であれば、いくら広告を出稿しても表示・クリックされず、成果につながることはありません。
2.コンバージョン獲得が主目的である
リスティング広告は、検討フェーズに入ったユーザーにピンポイントでアプローチできるため、資料請求や商品購入、問い合わせなどCV(コンバージョン)を目的とする施策との相性が非常に良いです。
逆に「まずは認知を広げたい」「まだサービスカテゴリの理解がされていない」といった目的には不向きであり、ディスプレイ広告や動画広告の方が適しているケースもあります。
3.検討期間が短い商材を扱っている
アルバイト求人、貸会議室、展示会ブースの設営サービスなど、ニーズが顕在化してから購買・申し込みまでの検討期間が非常に短い商材の場合、広告で成果を出すには“今すぐニーズが発生している人”に、タイミングよくアプローチすることが求められます。
ディスプレイ広告やSNS広告では、年齢や性別、興味関心などの属性情報や配信面のターゲティングは可能ですが、“いつそのニーズが発生するか”までは捉えづらいため、顕在化の瞬間を逃しやすいという難点があります。
その点、リスティング広告であれば、「アルバイト 東京 短期」や「貸し会議室 渋谷」などの検索キーワードを通じて、ニーズが明確になったタイミングをピンポイントに捉えられるため、事実上、これらの商材ではリスティング広告が最も確実に成果を出せる手段になります。
4.少額からテストしたい・段階的に広げたい
リスティング広告は少額からスタートできるため、「まずは広告の手応えを見てみたい」「小規模で始めて徐々に広げたい」という企業にも適しています。
ただし、極端に少ない予算では表示回数が不足して十分な効果検証ができない可能性があるため、最低限のテスト予算を確保しつつ、段階的に判断していくのが現実的です。
5.準備工数を抑えて施策を始めたい
バナーや動画などのクリエイティブ制作が不要で、テキスト広告のみで始められるという手軽さも、リスティング広告の魅力です。
特に「広告は試したいが制作リソースが足りない」「スピード重視で配信したい」といった状況では、他媒体と比べてクリエイティブ制作のハードルが低いため、実行までのスピード感に優れています。
・検索ボリュームが非常に少ないニッチカテゴリ
・認知拡大が主目的の施策
・商品単価やLTVが極端に低い
・競合が多く入札単価が高騰している飽和市場
これらに当てはまる場合は、リスティング広告以外の施策(ディスプレイ広告・SNS広告など)との併用や切り替えを検討することが望ましいです。
CV獲得を目的とした他施策との違いは?
広告施策にはさまざまな選択肢がありますが、コンバージョン(CV)獲得を目的とする場合、どの施策がどのような強みを持っているかを理解しておくことが重要です。
まずは、リスティング広告と他施策との違いを以下の表にまとめました。
施策 | 接触タイミング | 即効性 | 自社で表示制御できるか | 課題意識の強さ | 特記事項 |
---|---|---|---|---|---|
リスティング広告 | 検索した瞬間 | ◎ | ◎ | ◎ | 検索意図ベースで能動的ユーザーに届く |
SEO | 検索した瞬間 | △ | △(アルゴリズム依存) | ◎ | 成果までに時間がかかる(中長期) |
比較サイト掲載 | 比較・検討フェーズ | △ | ✕ | ◎ | 順位は自社でコントロールできない |
MEO(マップ最適化) | 周辺検索・地名検索 | △ | ✕ | ◯ | 評価や口コミ次第/来店系に限定 |
リターゲティング広告 | サイト訪問後 | ◎ | △(事前設定が必要) | ◯ | 接触できる対象は既訪問者に限定 |
以下では、主要な比較対象との違いをより詳しく見ていきます。
1.SEOとの違い:即効性と柔軟性の差
SEOは自然検索からの流入を目的とする施策で、CV獲得にも効果はありますが、成果が出るまでに数か月以上の時間を要するケースがほとんどです。
また、アルゴリズムや競合状況に左右されるため、検索結果での露出を自社でコントロールすることが難しいのも課題です。
一方、リスティング広告は即日から広告配信が可能で、表示順位や訴求文を自社の戦略で柔軟に調整できるため、テストと改善を繰り返しながら成果を最大化していくことができます。
その一方で、リスティング広告はAI Overviewよりも上に表示されるケースも多く、今後の検索環境変化を踏まえたリスク分散の手段としても有効です。
2.比較サイトとの違い:表示順位とユーザー導線の違い
比較サイトは、特に「比較・検討フェーズ」にあるユーザーへの訴求に効果的ですが、掲載の可否や順位はサイト側の運営方針に依存しており、自社で自由に調整できません。
また、他社と並列に比較される構造上、価格や機能面での直接比較に巻き込まれやすく、差別化が難しいという側面もあります。
リスティング広告であれば、検索キーワードごとに独立した広告が表示されるため、自社の強みを前面に出して訴求できるという利点があります。
3.MEOとの違い:検索意図への対応力
MEOは「〇〇駅 カフェ」のような地域検索において、来店を促す目的で機能しますが、順位の決定要因は地理・口コミ・営業時間などに左右されるため、施策としての柔軟性は低いです。
リスティング広告は、「何を探しているか」という検索意図そのものに対応できるため、たとえば「渋谷 カフェ 静か」「吉祥寺 カフェ 電源」など、より具体的なニーズにもピンポイントで対応可能です。
4.リターゲティングとの違い:接触できるユーザー層の広さ
リターゲティング広告は、自社サイトを訪問したユーザーに対して再度広告を表示できる手法で、CV獲得にも効果的です。
ただし、接触対象は「一度サイトに来たことがあるユーザー」などに限られ、かつ事前にオーディエンス(対象ユーザー群)を設定しておく必要があります。
そのため、新規顧客の獲得や、まだ接点のないユーザーにリーチしたい場合には不向きです。
リスティング広告であれば、検索キーワードを軸に、まだサイトを訪れていないユーザーに対しても直接アプローチできるため、新規リードの獲得手段として非常に強力です。
一方でリスティング広告は、既に課題を自覚し、検索という能動的行動を取っているユーザーに限定してアプローチできるため、CVまでの距離が近く、コンバージョン率も高くなる傾向にあります。
成果を出すための3つの前提条件
リスティング広告は「即効性がある」「顕在層に届く」など多くのメリットがある一方で、ただ出稿するだけで成果が出る魔法の施策ではありません。
成果を出すためには、いくつかの前提条件が整っている必要があります。
この章では、特に重要な3つの前提条件を解説します。もしこの条件に当てはまらない場合、リスティング広告の効果が発揮されにくい可能性があります。
1.最低限の月間予算とCV数の確保
リスティング広告は1日数百円から始めることもできますが、本格的に成果を出すには「十分なデータ蓄積」が必要です。
特に自動入札を活用する場合、Googleが最適化の判断をするために一定数のコンバージョン実績(CVデータ)が必要となります。
目安としては、月間20~30件以上のCVがあると機械学習が回りやすく、配信精度が安定しやすいと言われています。
掲載結果を正確に評価するには、1 か月以上の長い期間に 30 回以上のコンバージョン(目標広告費用対効果の場合は 50 回以上)を獲得していることが推奨されます。
参考:スマート自動入札について(Google広告ヘルプ)
実際は上記の推奨CV数に満たない場合でも期待するパフォーマンスを得られるケースも存在しますが、たとえば月に数件しかCV発生しない等、明らかに学習量が少ない場合はマイクロCVを設定して最適化対象を追加するか、別の施策に投資したほうが良いケースもあります。
2.受け皿となるサイトやLPの整備
広告でどれだけ良いユーザーを連れてきても、その後に見せるページの内容や導線が不十分であればCVにはつながりません。
例えば以下のような要素は最低限整えておく必要があります。
- ユーザーの検索意図に合ったファーストビュー構成
- 無駄な離脱を防ぐ簡潔な情報設計
- スマホ表示への最適化
- 明確なCTA(ボタンや問い合わせ導線)
リスティング広告は“検索意図ベースの流入”であるがゆえに、ユーザーは具体的な答えや行動を求めてページに来ます。その期待に即座に応えられる受け皿設計が成果に直結します。
3.社内または外部パートナーによる継続的な運用体制
リスティング広告は“出して終わり”ではなく、配信結果をもとにキーワードや広告文を改善し続ける運用型の施策です。
そのため、社内に広告アカウントの管理や分析を行える人材がいるか、または外部パートナー(広告代理店など)を活用して運用・改善を継続できる体制があることが重要です。
特に初期段階では、以下のような運用タスクが必要になります。
- 配信結果のモニタリング(CTR、CVR、CPAなど)
- 課題の分析および改善施策の検討
- キーワードの追加・除外調整
- 広告文のABテスト
- 競合動向のチェックと入札調整
こうした運用を怠ると、本来得られるはずの成果を取りこぼすリスクが高くなります。
自社だけで対応することが難しい場合は、以下の記事で紹介しているような広告代理店に運用を委託するか、インハウス支援を受けながら未経験者の育成をするという選択肢もあります。
リスティング広告は、適切な条件が揃っていれば非常に効果を発揮する施策です。逆に、前提を満たさない状態で運用を続けると、“なんとなく回しているだけ”の非効率な状態に陥ってしまうことも少なくありません。
成果が出ない失敗ケース3選
リスティング広告は、うまく活用すれば即効性のある強力な手法ですが、前提条件を満たさずに運用したり、基本的な設計を誤ったりすると、思うように成果が出ないことも少なくありません。
この章では、実際にありがちな失敗パターンを3つ紹介します。
ケース1|意図した検索語句で表示できてない
リスティング広告における「キーワード設定」は、どの検索語句に広告を表示するかを決める最も重要な設計要素のひとつです。
しかし、キーワードの意図が浅かったり、除外キーワードを設定していなかったりすると、関係のない検索ユーザーが流入してしまい、広告費だけがかさむ原因になります。
たとえばBtoB向けのサービスにもかかわらず「無料」「個人向け」などのキーワードが含まれた検索にも広告が表示されると、CVにつながらない無駄クリックが発生しやすくなります。
- 購入に近いキーワードを優先的に設定する
- 検索意図に応じた掛け合わせワードを加える
- マッチタイプ(部分一致・フレーズ一致・完全一致)を使い分ける
- 除外キーワードを適切に設定する
とくにマッチタイプは、初心者には「インテントマッチ」の利用を推奨します。インテントマッチは、ユーザーの検索意図をGoogleのAIが総合的に判断し、広告の表示対象を調整してくれるため、他のマッチタイプでは捉えきれない検索語句にも適切に対応できるのが強みです。
まずは検索ニーズが明確で、かつ自社商材と強い関連性のある語句を中心にテスト配信し、除外キーワードを追加しながら絞り込んでいく運用が基本となります。
ケース2|広告文の訴求が弱くクリックされない
いくらキーワード設計が適切でも、広告文がユーザーのニーズを捉えていなければクリックされません。
また、仮にクリックされても、広告文の訴求と遷移先(LP)の内容にズレがあると離脱されやすくなります。
広告文は、単なるキャッチコピーではなく、検索キーワードに即したニーズと解決策をわかりやすく提示することが重要です。
ユーザーの検索語句と広告文の訴求が一致しているほど、広告としての効果は高くなります。
現在では、リスティング広告の標準仕様となっているレスポンシブ検索広告(RSA)を活用し、以下のようなポイントを意識することで、成果の出やすい広告文設計が可能になります。
- 見出し10個以上、説明文3個以上を設定する
- 訴求軸を複数用意する(例:価格訴求、実績訴求、限定性など)
- キーワード挿入機能や広告カスタマイザで検索意図との一致率を高める
- パフォーマンスが低い文言は定期的に差し替える
広告文は“設定して終わり”ではなく、運用しながらテストと改善を重ねていくべき要素だと認識することが成果への第一歩です。
ケース3|LPの構成が悪く、コンバージョン率が低い
広告の設計が適切でも、その後にユーザーが遷移するランディングページ(LP)の内容が弱ければ、成果は出ません。
よくあるのが、広告の訴求内容とLPの情報が一致していないケース、もしくはユーザーが求める情報が見つけにくく、途中で離脱してしまうケースです。
以下のようなポイントを満たしているかどうか、LPを必ずチェックしましょう。
- ファーストビューにユーザーの悩みと解決策が明示されているか?
- 料金や導入事例、利用の流れなど、必要な情報が網羅されているか?
- CV(問い合わせ、資料請求など)までの導線がシンプルで分かりやすいか?
- ユーザーの不安を解消できるFAQやサポート情報があるか?
- モバイル端末でも見やすく、読み込み速度も問題ないか?
LPの改善余地は多くのアカウントで見落とされがちですが、クリック後のCV率(CVR)を大きく左右する要素であり、広告パフォーマンス全体に直結します。
この3つをユーザー視点で一貫して設計することが、広告効果を最大化するうえで不可欠です。
リスティング広告の成功事例3選
ここでは、実際に成果を上げたリスティング広告の運用事例を3つご紹介します。
どの事例も「何を課題とし、どう改善したのか」「なぜ成果が出たのか」という視点を明確にしているため、単なる成功談ではなく、自社にも応用可能な学びが得られる内容です。
より詳細な事例は以下の記事で解説していますので、ご興味のある方はあわせてご確認ください。
① 人材業A社|アカウント構成の再設計でCV数1.5倍&CPA30%改善
背景と課題
総合人材サービスを展開するA社では、非指名キーワードによるキャンペーン運用を行っていましたが、広告グループのターゲティングが曖昧で重複が多く、機械学習の最適化が進みにくい状態でした。
また、RSA(レスポンシブ検索広告)のアセットもどの広告グループでも共通の内容で構成されており、ユーザーのニーズに応じた訴求の出し分けができていない点も課題でした。
実施した施策
- 検索語句データと顧客インタビューをもとにユーザーニーズを分類
- ニーズ別に広告グループを再編(例:認知層/ライト層/準顕在層)
- 広告文(RSAアセット)もニーズごとに作成し、訴求軸を明確に出し分け
結果
- CV数:約1.5倍に増加
- CPA:約30%改善
- ユーザーごとの“検索文脈”に応じた広告グループの再構成
- RSAのアセットは使い回さず、ニーズ別に最適化する設計にすること
- 検索語句分析と定性調査を併用し、ユーザー像の解像度を高める
② 通信業B社|インテントマッチ導入でCPA20%改善・CV数1.2倍
背景と課題
通信系商材を扱うB社では、キーワード構成が完全一致・フレーズ一致に偏っており、配信ボリュームが頭打ちになっていました。
そのため、新規獲得の拡大には「配信対象をどう拡張するか」が課題となっていました。
実施した施策
- インテントマッチ(旧:部分一致)を段階的に導入
- 拡張によって広がった検索語句を日々モニタリング
- 意図しない検索語句に対しては除外キーワードを徹底設定
結果
- CV数:約1.2倍に増加
- CPA:約20%改善(CPC低下がCVR低下を上回った)
- インテントマッチは一気に広げず、段階的な導入が安全
- 除外KW設定をこまめに行い、配信精度を担保する
③ 製造業C社|RSAアセットの調整でCTR改善・CV獲得数増加
背景と課題
製造業を営むC社では、RSAの表示回数が特定の「指名系アセット」に偏っており、同じ訴求軸が重複表示されることで訴求のバリエーションが少なくなっている状態でした。
訴求のバリエーションが少ないことで、本来獲得できたであろうユーザーの取りこぼしが発生しているのではないか?と仮説を立てました。
実施した施策
- サイト名を含む指名アセットの同時表示を固定機能や削除で制御
- 他のアセットが表示される機会を増やすことで訴求の幅を拡大
- 表示データを定期的に分析し、表示比率の最適化を実施
結果
- CTR:約20%向上
- CPC:低下 → CPAが改善
- CV数:増加(流入層の拡張に成功)
- RSAは放置せず、表示されているアセットの偏りを定期的に確認
- 類似アセットが重複表示されていないかチェックする
- 見出しの固定や削除も含めて、“自動最適化を支援する設計”を心がける
成功の再現には、表面的な手法ではなく、その施策が選ばれた理由や前提を深く理解することが欠かせません。
まとめ|リスティング広告は“向き合い方”で成果が変わる
この記事では、リスティング広告の基本的なメリットや向いているケース、他施策との違い、成果を出すための前提条件、そして成功・失敗の実例まで幅広く紹介しました。
その中でも特に重要なポイントは、以下の3点です。
- 検索意図に基づいてアプローチできる唯一の広告手法であり、成果のスピードと精度の高さが特長
- 「キーワード設計・広告文・LP」が連動して初めて成果が出る
- AI学習量、LP構成、運用体制の3条件が揃っているか確認することが重要
本記事の内容を参考に、まずは自社の目的や体制と照らし合わせた上で、確実に成果につながる広告運用の第一歩を踏み出していただければと思います。
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