インハウス支援おすすめ6社|運用者60名が評価する信頼の会社

インハウス支援おすすめ6社|運用者60名が評価する信頼の会社

近年、広告運用のインハウス化にあたって支援会社を活用するケースが増えていますが、選定にあたり、以下のような悩みを抱えるケースも少なくありません。

▼広告主が抱える悩み
  • インハウス支援会社を探しているが、どの会社が良いのか分からない
  • どのような観点で支援会社を選定すべきか判断が難しい
  • 何をどこまで支援してもらえるのかイメージが掴みづらい

本記事では、「インハウス支援」という言葉がまだ一般的でなかった2010年頃から、広告主の内製化を一貫して支援し、外部セミナーや専門媒体での登壇・執筆実績を持つ筆者が、信頼できるインハウス支援会社選び方のポイントを解説します。

広告運用、内製化できたらいいのに…
そう感じる方は「インハウス支援」をご検討ください

インハウス化は、体制構築・維持のハードルが高く、一度実現しても頓挫するケースも少なくありません。
オーリーズでは、環境変化に対応できる組織能力を重要視し、「持続可能なインハウス体制」を支援します。

【オーリーズのインハウス支援の特徴】

  • アカウントは広告主保有を推奨し、データ資産を社内に蓄積
  • 運用経験10年以上のコンサルが組織構築・育成をサポート
  • 2011年の創業から一貫して広告運用のインハウス化を支援

目次

【早見表】インハウス支援おすすめ代理店一覧

Web広告のインハウス支援会社を探している方向けに、まずはおすすめ企業の一覧をまとめました。

ここでは、弊社内の現役運用者60名にアンケートした結果を参考に、「広告運用を生業とする私達がおすすめするインハウス支援会社6社」の特徴をまとめました。

代理店 特徴 おすすめポイント
オーリーズ ・顧客満足度(NPS)をKPIに設定
・100社以上のインハウス支援実績
・月額固定〜スポット支援まで幅広い支援形態
顧客の約半数が強く推奨する「持続的な組織力を養うインハウス支援」
THE MOLTS ・「Result Driven.」を掲げ成果に執着
・フル通期伴走を基本フローとするコンサル+運用チームで支援
・成果を軸に、自在にする支援体制・設計
「成果思考の専門家集団」が欲しい、自走できるチーム作り
アナグラム ・現役運用者による広告改善サポート
・月1〜隔週の教育コンテンツ提供
・Slackで即日対応のQ&A体制
誠実でフラットな担当者からWeb広告の知見を吸収できる「学習効率の高いインハウス支援」
キーワードマーケティング ・Google/Yahoo!広告に特化した研修
・LP改善なども学べるオンライン講座
・会員制コミュニティでの相談環境あり
ゼロから始める企業にも優しいカリキュラム。学びやすさと相談しやすさが魅力。
アタラ ・広告運用からBI・ダッシュボード構築まで統合支援
・累計100社以上のインハウス支援実績
・BI構築やレポートツール「glu」も提供
高い専門性と情報発信力で業界内でも信頼厚い。状況に応じて最適な支援を受けたい企業に最適。
オプト ・業界特化チームが構成されており業界知見が深い
・体制構築〜教育・改善まで一貫支援
・大手企業中心に自走支援の実績多数
総合力と柔軟性が強み。媒体社からの高評価もあり、大規模企業におすすめ。

なお、どの代理店が自社に合っているのか判断に迷っている場合は、生成AIを活用するのもひとつの方法です。

たとえば、ChatGPTなどの生成AIを使えば、

  • 自社にとって重視すべき比較ポイントの整理
  • 自社の業種や目的に合った選び方のアドバイス
  • 代理店選びで起きがちな失敗への備え

など”対話”によって考えを深めることができ、「自社に最適な1社」を選びやすくなります。

この後は、代理店を選定する際のポイント各企業の詳細などを解説していますので、気になる章からご覧ください。

👉運用者60名がおすすめ!信頼できるインハウス支援会社6選
👉広告運用のプロ直伝!インハウス支援会社選び5つのポイント
👉広告運用のインハウス支援とは(支援内容/費用感/支援期間)

広告運用のプロ直伝!インハウス支援会社選び5つのポイント

ここからは、インハウス支援会社の選定ポイントを5つご紹介します。

既にインハウス支援会社への相談を決めており、自社の条件に合う会社を見つけたいと考えている方は、参考としてご覧ください。

1.サービス範囲

「広告運用のインハウス支援」と一口に言っても、各社で提供しているサービスには大小の違いがあります。

基本的には、自社のニーズに応じてカスタムメイドで支援内容を選択できることが多いのですが、インハウス化の経験が無いと、どの領域でどのような支援を受けるべきか判断に迷うことも多いと思います。

上記は弊社で作成したフローチャートですが、インハウス支援をどの程度まで依頼すべきか判断しかねている場合は参考としてご活用ください。

また、自社の課題はインハウス支援の依頼当初と、支援開始後でも変化する可能性があります。

そのため、状況によってはコンサルタントとのMTG頻度を少なくしたり、一部媒体の運用やダッシュボード構築などの特定業務を代行してもらったりなど、都度適切な関わり方を見直していく必要があります。

そうした柔軟なかかわり方を実現する上では、臨機応変に支援内容を調整してくれる支援会社のほうがおすすめです。

2.支援終了後のアフターフォロー

サービス範囲とも一部重なりますが、インハウス支援終了後も継続的に相談できる相手かどうかも重要な要素です。

インハウス化は維持する難しさがあり、私たちの経験のなかでも一度インハウス化を行ったものの、途中で体制を変更されたケースを多く見てきました。

例えば、担当者の異動や休職・退職、業績変化による戦略転換、プライバシー保護のトレンドなど予期せぬ内的・外的要因によって、体制に変化が加わります。

このような観点からインハウス化を成功させるには、変化に柔軟に対応できるかが重要な要素となります。

そのため、インハウス支援会社にもインハウス化の始まりだけを支援してもらって関係性を終わらせるのではなく、継続的に伴走してもらえるほうが安心して取り組めると思います。

3.料金形態

インハウス支援の料金形態は各社によって様々ですが、一般的には以下のような料金形態を取っている会社が多いです。

<インハウス支援の料金形態>

  • コンサルティングモデル(月額固定で費用が変わらない)
  • タイムチャージベース(時間単価が決まっており、コンサルが稼働した実働時間によって金額が毎月変動する)
  • 講座形式(座学研修ごとで単価が決まっており、1講座〇万円のような形で自由に受講するものを選択する形式)

料金形態はどのような支援を受けるかによって変動することが一般的ですが、サービス範囲の選択と同様に、柔軟に料金形態を調整してくれる支援会社がおすすめです。

4.担当者との相性

インハウス支援は担当者との相性が非常に重要です。

なぜなら、インハウス支援は無形のコンサルティングサービスであり、担当するコンサルタントの経験や技量によって、サービス品質が大きく変わるからです。

上述のように、多くのインハウス支援会社では、広告運用歴の長いエース級人材が支援を担当するケースが一般的であるため、広告運用の実績やノウハウによって大きく差が出ることは少ないです。

むしろ、

  • 担当者のリテラシーに合わせて伝え方を調整してくれそうか
  • 自社の事業や戦略に対して深く理解をしてくれそうか
  • 一緒にプロジェクトを進める仲間として信頼できそうか

など、定性面での相性の見極めが必要不可欠です。

多くの場合、インハウス支援は最低でも数か月~年間単位の長期プロジェクトになることが多いので、一緒に事業を成長させるパートナーとして、長期的な信頼関係を築けるか?という観点で担当者を見極めましょう。

5.事業理解の深さ

納得度の高い組織戦略や運用プランを策定する上では、自社の中長期ビジョンや事業戦略、商材、ターゲットなどの個別事情について解像度を上げる必要があります。

可能であれば支援開始時点で業界経験のあるコンサルタントに依頼するのが理想パターンですが、自社と類似した業種や規模感での支援経験を持つ人材にピンポイントに依頼できるケースはそう多くはありません。

そのため、支援会社を見極める際は、

  • 課題や商材特性など、提案の前提理解がズレていないか
  • 自社の事業戦略や商材特性など、個別事情について積極的にキャッチアップしようとする姿勢があるか
  • 自社の予算や人員など社内事情を踏まえた上で実現可能なプランとなっているか

など、業界経験とは別軸で、自社の事業理解を深められる人材なのか見極めることが重要です。

解像度が浅いコンサルタントに依頼をしてしまうと、「一般的には正しい情報だけど腹落ちしない」のような絵餅のプランを描いてしまうケースも多く、関係者全員が納得してインハウス化を進める上では重要な判断基準と言えます。

運用者60名がおすすめ!信頼できるインハウス支援会社6選

ここまでの話を踏まえつつ、弊社がおすすめするインハウス支援に強い代理店を紹介します。

紹介先をあげる前に恐縮ながら、まずは弊社からご紹介させてください。

弊社は運用型広告が強みのマーケティング支援会社です。顧客志向を重んじる「NPS経営」によって、多くのクライアントから高い評価をいただいています。

本記事をご覧の皆さまにも、弊社を一つの選択肢としてご検討いただければと思い、手前味噌ながらおすすめ企業に加えさせていただきました。

1.オーリーズ

出典:株式会社オーリーズ

株式会社オーリーズは、運用型広告の戦略設計・運用・効果計測に強みを持つWeb広告代理店です。

オーリーズのインハウス支援は「変化に適応する持続可能なインハウス体制」をコンセプトとしており、顧客の事業戦略や商材に応じたカスタマイズ型のインハウス支援を提供しています。

業界や予算規模に関わらず、累計100社以上のインハウス支援の実績があり、月額固定のコンサルティング以外にも、

  • 1時間2万円~のスポットの実務支援
  • 広告運用や周辺領域の業務代行(運用する広告費の20%程度)
  • 広告運用の基礎理解講座(1講座10万円~)

など、幅広い料金形態を取っています。

インハウス支援に加えて、運用代行・クリエイティブ制作・分析環境基盤の構築など、自社のニーズに応じて柔軟に支援内容を選択できるので、課題や体制に応じて必要なサポートを受けたいと考えている方にはおすすめの代理店です。

<著者の推しポイント>
導入だけでなくインハウスの維持までを見据えたサービスが顧客の安心感に繋がり、喜ばれています。インハウス支援の豊富な実績と顧客志向の支援体制により、インハウス化を状況に応じて柔軟に実現できる点が特におすすめです。

支援メニューインハウス体制構築/広告戦略コンサルティング/座学研修/OJT etc.
費用目安月30万円~(コンサルティングの場合)
最低契約期間3か月(コンサルティングの場合)

2.THE MOLTS

出典:株式会社THE MOLTS

株式会社THE MOLTSは、デジタルマーケティング領域の戦略コンサルティングやプロジェクトマネジメント、実行支援を行う専門家集団です。

「Result Driven.」という支援コンセプトをもとに、クライアントの事業成長を徹底的に追求しており、インハウス支援では、レクチャー・実践・フィードバックを繰り返すことで、単なる運用担当ではない「成果を出して自走できる本物のチーム」を創出します。

マーケティング戦略の専門家、広告運用の専門家、効果計測・分析の専門家など、業界経験10年以上のプロフェッショナルが在籍しており、自社の状況に応じて、各分野の専門家がアサインされます。

「事業成長につながる広告運用を実現したい」「経験の深い専門家から直接指南を受けたい」と考えている方には、おすすめの支援会社です。

著者の推しポイント
独立経験者や高い専門性を持つプロフェッショナルが多く集まる組織のため、広告だけではなく事業成長を一緒に目指すパートナーとして支援してくれます。広告を含めたマーケティング課題への支援を求める広告主に特におすすめです。

支援メニューインハウス化支援/マーケティング組織開発/リスキリング支援etc.
費用目安月50万円~
最低契約期間要問い合わせ

3.アナグラム

出典:アナグラム株式会社

アナグラム株式会社は、Shopify構築や運用支援をおこなうフィードフォースグループ株式会社の子会社であるWeb広告代理店です。

アナグラムのインハウス支援では、現役の運用者による広告アカウントの改善提案に加え、月1回〜隔週ペースで広告運用のスキル・マインドを醸成する教育コンテンツを提供します。

MTG外でも疑問に感じたことはSlackを通して質問することができ、原則1営業日以内に回答をもらうことができます。

また、同社は「いちばんやさしいリスティング広告の教本」などの書籍出版や、「アナグラムのブログ」を通じた運用型広告に関する最新情報のリリースなど、社内外の情報発信を盛んにおこなっている代理店です。

運用型広告の最新動向をキャッチアップしたい、自社に積極的に知見を落としてくれる代理店にインハウス支援を依頼したいと考えている場合はおすすめの代理店です。

著者の推しポイント
アナグラムさんのクライアントと対等な立場で、誠実かつ前向きに挑戦し続ける姿勢は、インハウス支援においても大きな魅力となっています。広告運用の技術的なサポートだけでなく、事業の本質的な課題解決を目指す広告主に特におすすめです。

支援メニューインハウス支援/広告運用代行/クリエイティブ制作etc.
費用目安月70万円〜
最低契約期間要問い合わせ

4.キーワードマーケティング

出典:株式会社キーワードマーケティング

株式会社キーワードマーケティングは、PR代理店の株式会社ベクトルを親会社に持つWeb広告代理店です。

同社のインハウス支援では、Google・Yahoo!広告を中心とした広告運用の基礎〜応用を学べる体系的な座学研修、LP制作&改善の基礎を学べるオンライン講座など、研修型のサービスを提供しています。

また、キーワードマーケティング研究会という会員制コミュニティも運営しており、コンサルタントとの電話やZoom面談、オンライン学習講座などでマーケティングや広告運用の相談ができます。

「広告のインハウス化に関してわからないことが多いので、そういった悩み含めカジュアルに相談したい」と考えている方におすすめの代理店です。

著者の推しポイント
先述した「キーワードマーケティング研究会」や「養成講座」など内製化支援カリキュラムが充実しており、0からのインハウスでも開始しやすくなっています。学習しやすい環境が整備されているため、自社でインハウスを進めたい広告主に特におすすめです。

支援メニュー広告プロフェッショナル養成講座/育成研修etc.
費用目安要問い合わせ
最低契約期間要問い合わせ

5.ATARA

出典:アタラ株式会社

アタラ株式会社は、広告運用支援をおこなうWeb広告代理店です。

同社は2009年の創業以来、業種や規模を問わず、累計100社以上のインハウス化支援をおこなってきた老舗の支援会社です。

戦略策定やアカウント構築、運用のサポートにとどまらず、BI/ダッシュボード構築の支援など、広告運用に関する多様な課題に応じて柔軟に伴走支援を行ってくれます。

また、自社で運用型広告のレポート作成システム「glu」を開発・提供しているため、分析環境整備もあわせて行い、分析の工数削減や質向上を図りたい場合もおすすめです。

自社の課題にあわせてカスタムメイドでインハウス支援を受けたい方におすすめの代理店です。

著者の推しポイント
Unyoo.jpや運用型広告プロの思考回路などATARA社の情報を通じて、広告運用スキルを培った運用者は多いと思います。業界最先端の情報や豊富な実績を活かし、個別企業の成長にあわせたカスタマイズされたインハウス支援を受けたい広告主に特におすすめです。

支援メニュー広告インハウス支援/コンテンツインハウス支援etc.
費用目安要問い合わせ
最低契約期間要問い合わせ

6.オプト

株式会社オプトは、国内大手のデジタルマーケティング支援会社として、総合的な広告運用・DX支援を行っています。

インハウス支援においては、広告運用にとどまらず、体制構築・教育設計・業務プロセス改善まで一気通貫でサポート可能な専用サービスを展開しています。

同社では、DXやマーケティング組織開発と連動した支援を提供しており、大手・中堅企業の広告主を中心に、中長期で自走を実現するための戦略的な支援に強みがあります。

伴走型の支援体制が整っており、企業規模に応じた柔軟な支援設計が可能です。

著者の推しポイント
デジタルマーケティングの戦略立案から実行まで、一気通貫でサポートできる総合力に加え、各領域における専門性の高さも魅力です。大手ならではの豊富なアセットを活かし、マーケティング戦略の策定から運用サポートまで包括的に支援できる点が魅力です。

企業名株式会社オプト
支援メニューインハウス支援/マーケティングコンサルティングetc.
最低出稿金額要問い合わせ
初期費用要問い合わせ

広告運用のインハウス支援とは

広告運用のインハウス支援とは、広告運用の内製化を目指す企業に対して、必要なスキルや体制の構築を外部の専門家がサポートするサービスです。

単なる運用代行とは異なり、自社で運用できる状態に導くことが目的であり、その手段は企業ごとの状況や課題に応じてカスタマイズされます。

ここでは、インハウス支援の「支援内容」「費用感」「支援期間」の3つの観点から概要を整理します。

4つの支援内容

インハウス支援で提供される内容は大きく4つに分類されます。

  • アカウント診断:現状分析と改善方針の提示
  • 広告戦略の策定:媒体選定・クリエイティブプラン等の戦略策定
  • アカウント構築・運用サポート:アカウント構築とOJT形式の運用サポート
  • 組織体制の構築:人員配置、評価制度、ナレッジ共有体制の整備など

支援のゴールは「社内で運用を回せる状態の実現」であり、必要な支援領域や深さは自社のリソースや経験値によって異なります。

1.アカウント診断

インハウス支援では、広告アカウントの状態を客観的に分析し、課題抽出やボトルネックの提案をもらうことが出来ます。

  • 広告アカウントの構成や設定が適切なものになっているのか
  • 想定している施策は目標達成の手段としてどの程度妥当性があるのか
  • そもそものターゲティングやクリエイティブに改善余地があるか

など、自社が抱える疑問に対して、外部の専門家から客観的に意見をもらうことが出来るため、不安な場合は相談してみましょう。

2.広告戦略の策定

インハウス支援では、メディア戦略やクリエイティブ戦略など、広告運用の成果を最大化するための戦略策定のサポートをしてもらえます。

広告運用の経験が豊富なコンサルタントが伴走し、自社の事業戦略や目標、ターゲットなどの情報を考慮してヒアリングや示唆を行ってくれるので、自社だけで納得のいくプランを描くことが難しい場合は相談してみると良いでしょう。

場合によっては、この段階で「インハウスが最適な選択肢ではない」という結論になる可能性もあるため、その場合は代理店の切り替えなど、他の運用体制を検討する必要性も出てきます。

3.アカウント構築・運用サポート

インハウス支援では、アカウントの新規立ち上げや代理店からの移管、運用の初期サポートを受けることができます。

✅サポートしてもらえる作業例
配信媒体のキャンペーン構成案の作成
アカウントの初期設定と運用サポート
効果計測環境の整備(媒体/GTMなどのタグ発行・設置、レポート環境の構築)
クリエイティブ制作体制の構築

専門のコンサルタントが伴走し、一緒に管理画面を見ながら課題特定~打ち手の実行までをサポートしてくれるため、運用ミスを防ぎながら効率的に成果を上げていくことが出来ます。

4.組織体制の構築

インハウス支援では、まず自社がどの体制を目指すべきなのか、課題やリソース状況を踏まえた上で体制構築のサポートを受けられます。

また、インハウス化を進める過程では、運用者の採用や育成、評価制度の整備、暗黙知の形式知化など、組織に関する悩みが様々出てきます。

こういった悩みはインハウス支援会社に依頼することで軽減できるため、自社のみでインハウス化を実現することが難しい場合は支援を依頼したほうが良いでしょう。

支援期間の目安

支援期間はインハウス体制の成熟度や目標に応じて異なりますが、最短で3ヶ月、一般的には6ヶ月〜1年程度が目安です。

支援は段階的に進行し、以下のようなステップが一般的です。

  1. 現状把握・課題整理(〜1ヶ月)
  2. 基礎教育・準備期間(1〜2ヶ月)
  3. 運用移行・伴走支援(2〜4ヶ月)
  4. 自走体制の確立・最終調整(〜6ヶ月以降)

なお、完全内製(ヘビーインハウス)を目指すのか、一部外注と併用する体制(ミドル〜ライトインハウス)にするのかで、支援の深度や期間は変わってきます。

費用感と料金モデル

インハウス支援の費用は、支援内容や関与の深さに応じて異なりますが、月額30〜100万円前後が相場です。主な料金モデルは以下の4種類です。

  1. 月額固定のコンサルティング型(例:30〜80万円)
  2. 時間単価制のスポット支援(例:2万円/時〜)
  3. 座学・講座形式の教育支援(1講座5〜20万円前後)
  4. 広告運用代行との併用(ハイブリッド型):広告費の20%など

インハウス支援は3ヶ月〜1年の中長期支援となることが多く、全体の想定予算としては100〜300万円前後が一般的です。ツール導入や分析環境構築、運用代行などを含める場合は、これを超えるケースもあります。

インハウス支援4つのメリット

インハウス化を進めるにあたって、すべてを自社だけで完結させるのは容易ではありません。

社内に広告運用の経験者が少ない場合や、体制構築のノウハウが不足している場合、外部の専門家によるインハウス支援を受けることで、スムーズかつ実効性のある立ち上げが可能になります。

ここでは、企業がインハウス支援を受ける4つのメリットを整理します。

1.実務に即したスキルと体制を早期に構築できる

広告運用の基礎から応用までを、座学と実務を組み合わせて学べるため、社内メンバーが実際に手を動かしながら運用スキルを習得できます。

さらに、ツール整備や役割分担の設計など、体制面の構築支援まで一貫して受けられるため、属人化を防ぎながら安定した内製運用の基盤を作ることができます。

2.客観的な視点で課題を発見・改善できる

外部の支援会社は、自社にない視点で課題を整理し、広告運用の改善策を提示してくれます。

特に「何がボトルネックなのか分からない」といった状況でも、アカウント診断やKPI分析を通じて、優先度の高い改善ポイントを特定しやすくなるのは大きなメリットです。

3.最新の知見やノウハウを吸収できる

広告運用は、媒体の仕様変更やベストプラクティスの進化が早く、独力でキャッチアップし続けるのは大きな負担です。

インハウス支援を通じて、媒体の最新情報や業界横断的な知見をリアルタイムで得られるため、個人の経験や勘に頼った属人的な運用では得にくい、汎用性の高い運用ノウハウを蓄積できます。

4.社員のモチベーションが高まる

外部のプロと伴走することで、社内メンバーが「広告運用を自分で回せるようになる」という明確な目標を持ちやすくなります。

その結果、単なる作業者ではなく、事業に貢献するマーケターとしての自覚と成長実感を持ちやすく、組織定着・活躍にもつながります。

広告主がインハウス支援を受ける背景

広告運用のインハウス化は一見すればシンプルな体制変更に思えますが、実際にはスキル・体制・分析・評価など多領域にわたる準備が求められ、難易度の高い取り組みです。

特に「担当者の採用・育成」「属人化の解消」「継続的な成果創出」をすべて社内で完結させるには、大きな負担が伴います。

そのため、外部のプロの力を借りながら段階的に自走体制を築く選択肢として、インハウス支援を活用する企業が増えています。

ここでは、広告主がインハウス支援を依頼する主な背景とよくある課題を、代表的な4つのケースに分けて整理します。

ケース1|すでにインハウス運用しているが課題を感じている

広告運用をすでに内製化しているものの、成果が頭打ちになっていたり、属人的な運用体制に不安を感じているケースです。

支援会社にアカウント診断モニタリング体制の見直しを依頼することで、現状の課題を客観的に整理し、再成長に向けた打ち手を設計することが可能です。インハウス化を想定していない場合は外部のプロに運用委託する広告運用代行を選択するケースもあります。

インハウス運用中の課題を解決したいケースの支援イメージ

ケース2|社内に経験者はいるが、体制や運用精度を整えたい

中途採用などで運用経験者を確保しているものの、周辺体制が整っておらず、スキルの属人化や不安定なパフォーマンスが懸念されるケースです。

支援会社と定例の壁打ちや施策レビューを行うことで、属人的な運用からの脱却や、体制全体の強化が期待できます。

社内の運用経験者のインハウス化をサポートしてほしいケースの支援イメージ

ケース3|未経験者が担当するため、初期立ち上げを支援してほしい

社内に運用経験者がいない場合、インハウス化の初期段階から教育と伴走がセットで提供される支援が重要になります。

このケースでは、座学+OJT形式でのスキル習得によって、未経験者でも段階的に自立できる設計が求められます。

未経験者中心のインハウス化をサポートしてほしいケースの支援イメージ

ケース4|将来的な内製化に向けて今できることから始めたい

現時点ではインハウス化に踏み切れないが、将来的な移行を見据えて段階的に準備を進めたいという企業も一定数存在します。

この場合は、運用代行と並走しながら、担当者のスキル醸成や分析環境の整備など、内製化の下地づくりを支援する設計が有効です。

将来的なインハウスに向けて今できることから進めたいケースの支援イメージ

なお、これらの動機はあくまで代表例であり、実際は複数の要素が絡み合っている場合も少なくありません。

そのため、支援を依頼する際には、現在の課題と目指すゴールの両方を明確にしたうえで、支援内容や関与の深さを検討することが重要です。

インハウス支援3つの成功事例

WILLER様|インハウス化と成果改善を両立

WILLERグループ内で高速バス事業を営むWILLER EXPRESS株式会社様では、当初代理店に広告運用を委託していました。

一方、事業特性上、商品の利益率を踏まえた細かな入札コントロールが重要である中で、代理店に依頼する形式ではスピーディーな運用調整が難しいと感じ、インハウス運用に切り替え。

社内に広告運用の経験者も在籍していたため、切り替え当初はうまくPDCAサイクルを回せていましたが、該当社員の退職に伴い後任者の育成が急務に。

広告運用のインハウス支援サービスを提供しているオーリーズにご相談いただき、後任担当の1人立ちに向けた伴走支援(座学研修+OJT)を実施させていただきました。

その後、状況に応じて代理店委託を組み合わせるなどして運用の効率化を図りながら、インハウス運用は継続。

完全なインハウス化に戻すまでは2年ほどかかったものの、最終的には自社だけで広告運用業務を内製できる体制を実現しました。

インハウス支援当初、後任担当者は広告経験が少なく自走が難しい状況でしたが、現在は広告チームのチームリーダーとして、広告未経験社員の教育やOJTを行っています。

はなまる様|代理店との議論の質が飛躍的に向上

自動車買取事業を運営する株式会社はなまる様では、広告運用を代理店委託していたものの、事業理解の深い運用者に運用してもらいたい、対応スピードを早めたいとの思いから、将来的なインハウス化に向けて計画を立てていました。

当初は運用経験者を採用してインハウス運用に切り替える流れを想定していましたが、結果的に採用がうまくいかず、まずは代理店を切り替えて、代理店と協業する形で徐々にインハウス化を目指していく形に方針変更

インハウス化に向けた準備を進めるにあたってオーリーズにご相談いただき、広告担当者向けのWeb広告勉強会を複数回実施。

従来は知識不足がゆえに代理店とのコミュニケーションに難を抱えていた状況でしたが、広告運用について体系的な理解を深めることが出来たことで、代理店の意図や動き方についても適切な評価・判断をすることが出来るようになり、より高いレベルで議論・意思決定をすることが出来るようになりました。

ウエディングパーク様|ハイブリッド運用でCPA・CVが大幅改善

結婚情報サイトを運営する株式会社ウエディングパーク様では、広告運用を代理店委託していたものの、社内に代理店出身のメンバーが複数名在籍していたこともあり、従来から戦略立案やクリエイティブ制作などは自社主導で進めていました。

広告成果の拡大を狙っていく中で、パートナー企業の巻き込み方含めてより事業にフィットした体制を強化する方針となり、インハウス支援と広告運用代行の両方のサービスを提供しているオーリーズに代理店を切り替え。

サービスの性質上、媒体のベストプラクティスとは異なる特殊な運用が求められる中で、KPIの進捗状況・チャネル別の広告効果を可視化し、スピーディーな意思決定に繋がるように、Domoを活用したダッシュボード構築を実施。

定例の場でDomoのデータを見ながら丁寧にすり合わせを行い、迅速に打ち手を導入出来る体制を構築したことで広告成果の改善につながりました。

よくある質問

最後に、インハウス支援に関してよくある質問をまとめました。

Q.インハウス支援はどのような流れで進みますか?

インハウス支援は、大きく「①事前準備〜相談」「②支援フェーズ」に分かれます。

まずは代理店に相談する前に、現在の広告運用体制・媒体・目標・課題などを整理し、希望する支援内容の方向性を固めます。

そのうえで初回面談での与件共有やヒアリングを経て、最適な支援プランの提案を受け、支援スタートとなります。

実際の支援では、以下の4フェーズで進行します。

  • ヒアリング期間(2週間〜1ヶ月):現状把握と課題整理、インハウス化の可否や体制方針をすり合わせます。
  • 準備期間(1ヶ月以内):座学やハンズオンで、広告運用に必要な知識と環境を整備します。
  • 移行期間(1〜3ヶ月):広告配信や媒体移管を支援会社と並走しながら、徐々に自社運用に移行します。
  • 改善期間(2〜6ヶ月):自走フェーズ。必要に応じて壁打ちやアドバイスを受けながら運用の定着を図ります。

企業ごとの状況に応じて支援内容や期間は柔軟に設計されるため、まずは相談してみることをおすすめします。

Q.インハウス支援の効果はどれぐらいで実感できる?

目的や課題によりますが、たとえば広告や組織戦略策定のコンサルティングであれば、3ヶ月程度で効果を実感できることもあります。

一方、体制構築や人材育成など中長期的な伴走支援が必要な場合は、最低でも6ヶ月は支援を継続しないと効果を実感できないことも多いです。

広告運用を代理店に委託している状態からヘビーインハウス(完全内製)を実現する場合は、数年以上の期間が必要な場合もあります。

Q.インハウス化を進める際の注意点は?

まず、人件費や育成コストが想定以上にかかる可能性があります。特に経験者の採用は年収550〜750万円程度が相場で、複数名体制を築くには相応の予算が必要です。

また、体制の維持にも注意が必要です。広告業界は人材の流動性が高く、退職リスクもあるため、ナレッジの属人化を防ぎ、組織的にノウハウを蓄積・共有する体制づくりが欠かせません。

さらに、インハウス化は代理店手数料が不要になる一方で、人材採用・教育・運用環境整備に伴うコストも発生します。
費用対効果を見極めたうえで、自社にとって本当に内製化すべきかを検討することが重要です。

参考:インハウス運用におけるコスト削減の考え方

Q.インハウス支援以外の選択肢を知りたい

インハウスを検討される方の中には、「現状の代理店支援にもやもやしており、新しい打ち手を考えたい」という理由の方もいらっしゃいます。

近年の広告プラットフォームの自動化により、代理店の提供価値と広告主の期待とのギャップが増えています。

たとえば、「顧客の声を活かしたクリエイティブ開発」「広告とCRMを連携して配信効率を高めたい」など、よりビジネス全体を理解したパートナーへの期待が高まっています。

インハウス支援を提供している企業の多くは、運用代行も並行して提供しているため、どのような体制が適切か悩んでいる旨を素直に相談するのが良いです。

インハウスに固執せず、「課題をどう解決するか」の視点で話せば、より建設的な商談が可能になります。

参考記事:流動的な環境下で広告運用のインハウス化を進めるには

まとめ|インハウス体制の構築が難しい場合は代理店に相談しよう

インハウス自社のみで進めるのが難しい場合は、ぜひ本記事で紹介した内容を参考にしながら、インハウス支援会社への相談を検討してみてください。

また、インハウス化は目的では無く手段であり、状況によっては当初の想定よりもコストパフォーマンスが良くないケースも散見されます。

人材採用や育成などのハードルもある運用体制なので、必ずしもインハウス化にとらわれず、広告の成果を最大化できる体制を柔軟に検討しましょう。

なお、当社オーリーズではこれまでスタートアップから大手企業まで、100社以上のインハウス支援に携わってきました。

広告運用の体制構築のコンサルティングや担当者育成など、インハウス化にあたるトータルサポートを得意としているので、本記事を読んでもお悩みが解決しない場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

広告運用、内製化できたらいいのに…
そう感じる方は「オーリーズ」にご相談ください

インハウス化は、体制構築・維持のハードルが高く、一度実現しても頓挫するケースも少なくありません。
オーリーズでは、環境変化に対応できる組織能力を重要視し、「持続可能なインハウス体制」を支援します。

オーリーズの広告運用支援資料サンプル

【オーリーズのインハウス支援の特徴】

  • アカウントは広告主保有を推奨し、データ資産を社内に蓄積
  • 運用経験10年以上のコンサルが組織構築・育成をサポート
  • 2011年の創業から一貫して広告運用のインハウス化を支援

この記事を書いた人

株式会社オーリーズ

アドオペレーションズ・ストラテジスト

漏田 翔秀

新卒でWebマーケティング支援会社に入社し、広告運用やSEO業務を担当。その後、シンガポールの現地企業でマーケティングマネージャーを経験し、2018年にオーリーズに入社。人材、金融、不動産など多業種で広告主の事情に合わせた幅広い支援を提供。顧客に寄り添った支援を信条に、インハウス運用やクリエイティブ領域の支援も行っている。

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