- ナレッジ・ノウハウ
- 肥田 悟志
Web広告運用代行おすすめ10社|代理店選定のコツを解説

近年のWeb広告市場の拡大を受けて、Web広告運用サービスを提供する企業は増加傾向にあります。
広告主の立場に立つと選択肢が増えることは好ましいことですが、
- 広告運用を外部委託したいが、どの会社に依頼すべきか?
- 最適な会社を見つけるにはどのような判断基準で選択すべきか?
- そもそも運用代行は自社に適した選択肢なのか?
など、選択肢が多いがゆえに判断に迷う方もいらっしゃると思います。
そこで本記事では、Web広告の運用代行会社を選ぶ際のポイントを、業界経験10年以上の著者の視点で紹介します。
GoogleやYahoo!などの媒体社との協業、自社での新規提案など、数多くの広告アカウントを扱ってきた経験をもとに、「プロが選ぶおすすめの運用代行会社」や「効果的な会社の選び方」など、Web広告の運用代行会社を選定するコツをご紹介します。
前半はWeb広告の概要や、運用代行をどのように決めるべきか、その判断軸を紹介しておりますので、先に具体的なおすすめ企業を知りたいという方は「広告運用のプロがおすすめする運用代行会社10選」からご覧ください。
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目次
Web広告とは
まず前提となるWeb広告の説明ですが、Web広告とは、インターネット上で表示される広告のことです。(デジタル広告、ネット広告とも呼ばれます)
Web広告の代表例は、GoogleやYahoo!などの検索結果に表示される「リスティング広告」や、Webサイトやアプリ上に表示される「ディスプレイ広告」、SNS上に表示される「SNS広告」などがあります。
Web広告は、テレビや新聞などに掲載されるマス広告と比べると、
- ターゲットを絞って広告を出せるので広告費の無駄が生じにくい
- 様々なデータを計測することが出来るので、広告の分析・改善がしやすい
- 配信期間や費用を柔軟に選べるため、スモールスタートしやすい
といった特徴があります。
代表的なWeb広告の種類
ここからはWeb広告の種類と、代表的な媒体を10個ご紹介します。
リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索結果上に表示されるテキスト広告のことです。(検索広告とも呼ばれます)

リスティング広告は、特定のキーワードで検索している≒能動的な情報収集をしているユーザーに広告を表示することが出来るので、短期で売上を増やしたい場合におすすめの広告です。
代表的な媒体(Google/Yahoo!/Microsoft)
リスティング広告の代表的な媒体は「Google検索広告」「Yahoo!検索広告」「Microsoft検索広告」です。
特にGoogle検索広告は、他の検索エンジンと比べてユーザー数が圧倒的に多く、機械学習の精度も高いことから、多くの広告主に利用されている広告媒体です。
Yahoo!、Microsoft広告についてもそれぞれ特徴がありますが、ユーザー数はGoogleと比べて劣るため、初めて広告配信をする場合はGoogle広告から配信するのが良いでしょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告です。

リスティング広告と異なり、画像や動画を使って課題が顕在化していない潜在層のユーザーにも広告を表示することが出来るので、認知を拡大したい場合におすすめの広告です。
代表的な媒体(Google/Yahoo!/Criteo/SmartNews)
ディスプレイ広告の代表的な媒体は「Googleディスプレイ広告」「Yahoo!ディスプレイ広告」「Microsoftディスプレイ&ネイティブ広告」「Criteo広告」「スマートニュース広告」などがあります。
リスティング広告と同様に、ユーザー数の多さと機械学習精度の観点から、はじめてディスプレイ広告を配信する場合はGoogleディスプレイ広告から優先的に配信するほうが良いでしょう。
SNS広告
SNS広告は、FacebookやInstagram、XなどSNS上に表示される広告です。
媒体によって多少の違いはありますが、ディスプレイ広告と同様に、画像や動画を活用してアプリ内の目立つ位置に広告を表示することができます。

SNSの利用も若年層中心に伸びており、近年は検索エンジンよりも情報収集手段として使われる傾向もあります。
機械学習を活かした配信により新規ユーザーに効率的に接触ができるため、広告出稿する事業者は増加傾向にあります。
代表的な媒体(Meta/X/TikTok/LINE)
SNS広告の代表的な媒体には「Meta広告」「X広告」「TikTok広告」「LINE広告」などがあります。
それぞれのSNSには利用ユーザー数や属性に差があるため、自社のターゲットユーザーが多い媒体を優先的に配信したほうが良いでしょう。
運用代行3つのメリット
これら広告媒体を運用するにあたって、代行会社に広告運用を依頼するメリットはどんなところにあるのでしょうか?
広告運用の体制は、後述する「代表的な4つの運用体制」で紹介するようにいくつかありますが、まずは読者の方が気になっている「運用代行会社に広告運用を委託するメリット」をこの章ではご紹介します。
プロの協力で成功確率を向上
1つ目のメリットは、プロに委託することで、最初から最適な方法で広告を始められるため、ムダなく最短距離で成果へと繋げられることです。
自社に広告運用の経験者がいる場合は、自社で広告運用(インハウス運用)をするのも良い方法の一つですが、インハウス運用が成功するケースはそう多くありません。
初めて広告を掲載する場合や、自社に経験者がいない場合は、担当者の知識・経験不足によって誤った運用をおこなってしまい、思ったような成果を得られないケースも見受けられます。
そのため、早期に結果につなげたい、目標達成のスピードを上げたいと考えている場合は、専門スキルを持った人材を抱えている運用代行会社に委託するほうが良いでしょう。
ただし、運用代行会社によって運用力の差や得意不得意は千差万別です。
詳しくは代理店選定5つのポイントで解説しますが、代理店に委託する場合は、「運用のノウハウがちゃんとある会社なのか」「改善サイクルはちゃんと回せるのか」「自社の事業や戦略理解をちゃんとしてくれるか」など、正しい視点で吟味する必要があります。
リソース増加による実行スピード向上
2つ目のメリットは、経験豊富なプロが必要な施策の取捨選択と実行を担うため、実行スピードを早めることが可能です。
そもそも「広告運用」と一口に言っても、設定する課題に応じてやるべきことは様々です。
以下は広告運用でよく発生する作業の一例を並べたものですが、広告効果を最大化するためには、これらの施策がどんな課題に効くものなのか正しく理解した上で、適切なタイミングで実行する必要があります。

広告アカウントの最適化のみで満足いく効果が期待できる場合もあれば、新規顧客発掘やLPOによるCVR改善の必要があったりと、自社の課題と目標数値に応じて実行すべき施策は変わります。
そうした柔軟な状況変化に応じて適切に課題設定・施策選定を行い、施策を実行し切るためには、十分なリソースを確保する必要があります。
十分なリソースを確保できない場合は、運用代行を利用することによって、自社のマーケティング担当者が使える工数を確保でき、施策の実行スピード向上につながります。
最新情報のキャッチアップ
最後3つ目のメリットとして、最新情報のキャッチアップがあります。
運用代行会社では、広告運用に特化した専門チームを抱えており、各媒体のアップデート情報や最新の広告手法など、広告に関するあらゆる情報を継続的に情報収集しています。
Web広告は日進月歩で発展しているため、情報の移り変わりが激しく、媒体のアップデート情報を網羅的に収集するには相当の工数負荷がかかります。
また、運用代行会社では複数の案件を支援しているため、過去の成功・失敗事例、競合の動向などの情報をもとに、自社でやるべきことを提案してくれます。
さらに、広告運用の実績が豊富な代理店の場合、媒体社との関係値が深いことも多く、新機能のリリース等の情報をいちはやく入手することが出来ることもあります。
専門知見をもった人材を豊富に抱えている代行会社と繋がっておくことで、広告に関する情報収集や取捨選択がしやすくなるため、常に最新の情報を参考にしながら広告運用に活かすことが出来るようになります。
代表的な4つの運用体制
広告運用の体制には、大きく分けて①インハウス運用②代理店委託③個人委託④ハイブリッド運用の4パターンがあります。
詳しくはそれぞれの項目で説明しますが、広告運用の体制を検討する際は、事業目標/ターゲット/予算などの諸条件を考慮して最適な体制を選ぶことが重要です。
また、事業フェーズや組織体制の変化によって最適な運用体制が変わることがあるため、「運用体制は定期的に見直すものである」という視点は必ず持っておきましょう。
1.インハウス運用
「インハウス運用」とは、自社の社員だけで広告運用をおこなう運用体制です。
代理店などを挟まず自社内の人間だけで運用を行うため、意思決定~実行までのスピードが早く、素早いPDCAによって広告成果を高めやすい点や、自社内に運用ノウハウを蓄積しやすい点などが大きなメリットです。
一方、社内に運用経験者がいないと誤った課題認識や打ち手によって成果が悪化することも考えられるため、
- 継続的に運用経験者を採用できるか?
- 担当者育成・評価の仕組みを構築できるか?
- 社内に広告運用のナレッジを蓄積する仕組みを構築できるか?
といったハードルをクリアできない場合は安易にインハウス運用を採用しないほうが良いでしょう。
インハウス運用はメリットも大きいですが、理想的な状態で運用するにはなかなかハードルが高いのも事実です。
以下の記事では広告運用をインハウス化する上で重要なポイントを解説していますので、興味のある方はあわせてご覧ください。
2.代理店に運用委託
手数料を支払って、広告運用業務をWeb広告代理店に委託する形式です。一般的には、月間広告費の20%が手数料の相場と言われています。
依頼する会社にもよりますが、一般的には以下のような業務を代行してもらうことができます。

社内のリソースが足りていないため運用を代行してほしい場合や、自社内に運用ノウハウが少ないため、専門スキルをもった人材に運用してほしい場合などにおすすめの体制です。
また、あくまで一般的な傾向ですが、広告予算の多寡によって、アサインされる担当者数や経験値に差が出ます。
特に月数十万円単位の予算の場合、代理店によっては受け付けてくれないケースもありますし、受け付けてくれても担当者が新卒1~2年目など、経験が浅いメンバーがアサインされることもあります。
当該予算の場合はインハウス運用するか、個人に委託する選択肢も考える方が良いでしょう。
3.個人に運用委託(業務委託/フリーランス)
前述したように予算の兼ね合いなどで代理店への運用委託が難しい場合、個人に運用委託をする方法もあります。
委託する人や支援内容にもよりますが、代理店より安価に支援を受けられる傾向にあります。
一方で、担当者のパフォーマンスが期待水準に満たない場合、代理店委託であれば担当者を変更してもらうなどの選択肢もありますが、個人委託の場合はそういった行動は行いづらいです。
個人に運用委託する場合は、代替が難しいことを理解した上で慎重に依頼先を選定しましょう。
4.ハイブリッド運用
以下のように、施策や媒体領域で切り分けるなどして、インハウス運用/代理店/業務委託・フリーランスを組み合わせる「ハイブリッド運用」という方法もあります。

「この領域は自社で出来るのでインハウスでやる」
「この領域は代理店にお願いしたほうが成果が出やすい」
「自社と代理店でカバーしづらい部分はフリーランスにお願いしよう」
などの棲み分けを行い、それぞれの強みを掛け合わせながら広告運用をおこないます。
ただし、この体制で運用をする場合、社内にディレクションが出来る人材がいないとそれぞれの連携が取れず、広告戦略・戦術間の整合性が取りづらくなったり、各領域で個別最適の施策に終始してしまう可能性もあります。
既にご紹介した3つの体制(インハウス/代理店委託/個人委託)を組み合わせたものになるため、上級者向けの運用体制と言えるでしょう。
代理店選定5つのポイント
ここからは、代理店選びをする際に重視すべきポイントを解説します。
ここで注意すべきは代理店選定は選ぶことをゴールとするのではなく、その後の支援によって成果を継続的に上げてくれるかまで確認することが重要です。
そのため、代理店選定をする際は選定時のポイントだけでなく「支援開始後もうまくいきそうか?」という視点もあわせて確認することが重要です。
以下は代理店選定時の確認事項をまとめたチェックリストです。(画像をクリックするとテンプレートを閲覧できます)

自社の目的や課題に応じて代理店への期待事項は変わるため、「ここは100点を求めたいけどこれは70点くらいで良い」など、優先順位をつけながら確認するようにしましょう。
以下よりチェックリストの中で、代理店選定の際に特に重要となるポイントを5つご説明します。
運用実績が豊富にあるか
広告成果を最大化する上では、運用実績が豊富な会社に委託するのが一番です。
しかし、代理店のHPに掲載されている情報や提案資料の実績記載だけだと、どの代理店が本当に実力のある会社なのか判断するのが難しいこともあります。
その場合は、以下のような観点で代理店から情報を引き出し、どの程度実力がある会社なのか判断すると良いでしょう。
- 自社と近しい商材での運用経験がどれくらいあるか
- 自社と近しい予算帯での運用経験がどれくらいあるか
- 類似の課題感を持ったクライアントで成果改善した事例がどれぐらいあるか
- クライアントの満足度/平均継続期間/解約率がどれくらいかetc.
提案内容が自社に適しているか
はじめてWeb広告を出稿する場合など、基本的なアカウント改善が求められる場合は事業や商材による個別性はそこまで出ませんが、広告運用で成果を最大化する上では、必ず自社の個別事情を踏まえた運用改善が必要になってきます。
そのため、代理店からの改善プランの提案を受ける際は、
- 課題や商材特性など、提案の前提理解がズレていないか
- 成果実現までの道筋や期間が妥当で、納得できる改善プランを描けているか
- 自社の予算や人員など社内事情を踏まえた上で実現可能なプランとなっているか
といった観点で判断すると良いでしょう。
また少し意地悪な質問かもしれませんが、効果があまり期待できない広告手法について、あえて意見を聞いてみるのも良い方法です。
広告代理店が安易に賛成せず、「あまりおすすめはできない…」とはっきり言えるかどうかを確認できれば、その代理店があなたの会社の成長に真剣に向き合ってくれるかどうかまで見極めることができます。
担当者との相性
意外と忘れがちな視点として、担当者との相性も重要なポイントです。
広告運用の力量や経験値だけでなく、
- 担当者のリテラシーに合わせて伝え方を調整してくれそうか
- 自社の事業や戦略に対して深く理解をしてくれそうか
- 一緒にプロジェクトを進める仲間として、背中を預けて良さそうか
など、定性面での相性が良いか、検討の際に確認しておくことをおすすめします。
代理店によっては、営業担当者と運用者が別である場合もあるため、可能であれば、支援開始前に運用者とコミュニケーションする機会を設けてもらえるか代理店に交渉してみましょう。
運用者1人あたりの平均担当社数
代理店選定の際は、運用者1人あたりの平均担当社数もあわせて確認するようにしましょう。
たとえば運用者1人で多くの顧客を担当している場合は、物理的な工数の制約から、1社のアカウントに時間をかけて分析・運用することが難しい場合があります。
代理店に期待する成果や支援内容にもよりますが、アカウントの個別課題に向き合って改善活動を続けるには、運用者1人あたりの担当社数は10社程度が上限だと思います。
1人当たりの担当顧客数が極端に多い代理店の場合、基本的なアカウント設定と入札調整、月1のレポート送付など、簡易的な運用・分析が中心となる場合が多いです。
自社の課題にしっかり向き合って、パートナーとして伴走してくれる代理店にお願いしたいと考えている場合は、運用者1人当たりの平均担当社数が少ない代理店を探すと良いでしょう。
広告アカウントは自社保有に出来るか
代理店委託をする場合、①自社で広告アカウントを保有して代理店に権限を渡すのか②代理店保有のアカウントで運用するのか、どちらの運用方法となるのかは事前に確認しておきましょう。
Web広告は機械学習が広告成果に大きな影響を与えるため、自社のものとしてデータを蓄積できる自社保有のアカウントのほうが、将来的なインハウスや代理店切替時に、成果が悪化してしまう可能性を避けることができます。
代理店によっては、アカウントの中身を精査されたくない、他代理店にスイッチングされるリスクを減らしたいという動機から、代理店保有のアカウントで運用することを推奨する場合もありますが、広告主保有のアカウントで運用する方が自社のメリットは大きいです。
効果的な代理店の探し方
広告代理店の候補を探す方法としては、社内外の知人に相談する、検索して探すなど様々な方法があります。
ADHOOPの調査では、広告代理店をはじめとするWebマーケティング支援会社を探す方法として、①社内外の知人に聞く②ネット記事や比較メディアで探す③展示会などイベントで探すが回答多数でした。
上記の回答以外の手段も含めて、代理店の情報をリサーチする際のポイントや注意点を解説します。
知人・社内への紹介依頼
広告運用に詳しい知人が身近にいる場合は、「広告運用でおすすめの代理店知らない?」と聞いてみましょう。
特に紹介者が過去に支援を受けていた場合などは、支援開始後の品質について実体験をもとに聞けるので、あわせて聞いてみると良いでしょう。
代理店選定は重要な意思決定にもなるので、可能な限り2~5人程度の複数人にヒアリングし、複数の視点で意思決定するのがおすすめです。
パートナーへの相談
Webマーケティング領域ですでにつながりのある企業や業務委託パートナーに聞くのも有効です。
Webマーケティング領域は業界内で繋がりのある会社が多く、良い評判も悪い評判も流れやすいため、HPには載っていない内部事情や裏話を聞ける可能性があります。
一方で注意点として、Webマーケティングのプロがおすすめする代理店だからこそ信頼性が高いと言えますが、ときには自社のグループ会社など特定の会社を優先的に紹介するケースもあるかもしれません。
そのため、紹介者に感謝を伝えつつも、プロだからと盲目的に信頼せず、改めて紹介先が自社のニーズや課題と照らし合わせて最適か判断するのが良いでしょう。
認定代理店一覧からの検索
Google/Yahoo!/Metaなど主要な広告媒体には「認定代理店制度」というものがあります。
認定代理店制度(パートナー制度とも呼ばれます)とは、媒体が定義する特定条件をクリアした代理店を公式パートナーとして認定する制度です。
認定のロジックは媒体社によって多少の差異はあるものの、基本は広告の取り扱い金額や資格保有者数をベースに決められるので、運用実績のある代理店を見つけたい場合は認定代理店一覧から探すのがおすすめです。
ただし、必ずしも出稿金額が多い=実力のある代理店というわけでは無いので、代理店選定のチェックリストもあわせて活用し、自社にマッチする代理店を選定しましょう。
検索や代理店紹介メディアで探す
「広告代理店 おすすめ」「広告代理店 東京」などのワードで検索して探す、ADHOOPなどの比較メディアで候補を探す方法もあります。
上記のようなワードで検索して探すのも有効ですが、たとえば「BtoB 広告代理店」など業種で絞って検索をかけたり、「Google広告 改善事例」「リスティング広告 ベストプラクティス」など、より具体的なキーワードで検索してみて、よく上位に出てくる代理店を候補に入れるのも有効です。
また、代理店のブログ記事などを閲覧する場合は、プロの目線からのアドバイスや考察、運用現場の事例やノウハウなど、一次情報がどれぐらい含まれているか見るようにしましょう。
こうした具体性の高い情報は、本当に運用力のある会社でないと記事化できないことも多いので、実力のある代理店を見極める際の参考材料になります。
広告運用のプロがおすすめする運用代行会社10選
ここまでの話を踏まえつつ、弊社の社員60名にアンケートを実施し「広告運用を主業務とする私たちがおすすめしたいと思える企業」を選びました。広告運用の経験者が思う「魅力的なポイント」もまとめています。
プロの目から見ておすすめしたい会社となっていますので、気になる会社があればまずは問い合わせてみましょう。(問い合わせFMTはこちら)
紹介先をあげる前に恐縮ながら、まずは弊社からご紹介させてください。
弊社は運用型広告が強みのマーケティング支援会社です。顧客志向を重んじる「NPS経営」によって、多くのクライアントから高い評価をいただいています。
本記事をご覧の皆さまにも、弊社を一つの選択肢としてご検討いただければと思い、手前味噌ながらおすすめ企業に加えさせていただきました。
オーリーズ

株式会社オーリーズは、運用型広告の戦略設計・運用・効果計測に強みを持つWeb広告代理店です。
「まるで内製のような外部支援」をコンセプトとしており、顧客志向を徹底するために以下のような仕組みを持っている点が大きな特徴です。
- 担当者のKPIは売上ではなくNPS(推奨意向)に設定
- 非分業制で担当者が運用から提案を一気通貫で担う
- BtoB、Eコマースなど業種特化の専属チームがある
上記のような仕組みをとっているがゆえに、顧客の推奨意向を示すNPS調査では、平均30pt、24年度は50ptと業界平均を大きく超える水準を保っています。
「自社の事業を深く理解したコンサルタントに支援をしてもらいたい」
「運用担当者と直接話せる広告代理店に支援してもらいたい」
「スピード感がありコミットメントの高い担当者に支援をしてもらいたい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
いかに目の前の顧客の課題解決に貢献できるか、同じマーケティングチームの一員として活躍できるか、を中心に経営している組織です。自社の社内メンバーと同じ目線での活躍を期待する方に特におすすめです。
企業名 | 株式会社オーリーズ |
支援メニュー | 広告運用代行/インハウス支援/クリエイティブ制作/分析環境の整備etc. |
最低出稿金額 | 月広告費250万円〜(満たない場合でも支援可能な場合あり) |
初期費用 | なし |
アナグラム

アナグラム株式会社は、Shopify構築や運用支援をおこなうフィードフォースグループ株式会社の子会社であるWeb広告代理店です。
アナグラム株式会社は、非分業制の支援形態をとっており、運用担当者と直接コミュニケーションを取ることが出来るため、透明性の高い運用が期待できます。
「いちばんやさしいリスティング広告の教本」などの書籍出版や、「アナグラムのブログ」を通じた運用型広告に関する最新情報のリリースなど、社内外の情報発信を盛んにおこなっている代理店です。
また、営業組織を設けておらず、情報発信を中心としたマーケティングによってお客様からの問い合わせを獲得している点が特徴的です。その結果、営業ではなくクライアントの支援に力を入れることが出来るため、質の高い広告運用支援が期待できます。
「運用担当者と直接話せる広告代理店に支援してもらいたい」
「一気通貫の専任担当制で、透明性と機動力の高い運用をしてもらいたい」
「豊富な知見をもとに、自社の事業に寄り添った運用プランを提案してもらいたい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
アナグラムさんのブログは、運用担当者なら誰もが目を通していると言っても過言ではないほど有名です。豊富な知識と実績に基づく支援を提供されていて、経験豊富で誠実なコンサルタントが数多く在籍している印象です。幅広い広告主におすすめです。
企業名 | アナグラム株式会社 |
支援メニュー | 広告運用代行/インハウス支援/クリエイティブ制作etc. |
最低出稿金額 | なし(月広告費が50万円以下の場合、月額10万円が最低手数料) |
初期費用 | 要問い合わせ |
サイバーエージェントグループ(サイバーエージェント,サイバーエース)
株式会社サイバーエージェントは、インターネット広告代理店の最大手企業です。
グループ内に広告関連の子会社を複数抱えており、クリエイティブ制作のAIサービスである「極予測AI」など、豊富なグループアセットを活かした包括的なデジタルマーケティング支援を得意としています。
また、子会社のひとつである株式会社サイバーエースでは、スタートアップ企業を含めた幅広い事業者の広告運用支援を行っています。
サイバーエージェントグループでは、大手企業から中小企業まで、多様なニーズにあわせて広告運用支援を提供しているため、幅広い事業者におすすめできます。
「幅広い規模・業種の成功事例を参考にしたい」
「テクノロジーを用いた最先端の手法を積極的に取り入れたい」
「最新のAIツールを活用して広告クリエイティブの改善に取り組みたい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
極みシリーズなど独自のツールも駆使した支援で、運用実績は国内トップクラス。以前に広告アカウントを拝見する機会がありましたが、日々の細かな調整や改善も徹底されており、そのような堅実な運用体制も兼ね備えているのがおすすめポイントです。
企業名 | 株式会社サイバーエース |
支援メニュー | デジタル広告支援/クリエイティブ制作/データ活用支援etc. |
最低出稿金額 | 月広告費100万円~(満たない場合でも支援可能な場合あり) |
初期費用 | 要問い合わせ |
博報堂グループ(博報堂・アイレップ)

株式会社博報堂は、東京都赤坂に本社を置く大手広告代理店です。
グループ会社である株式会社アイレップは、国内初のGoogle認定代理店であり、Google広告やYahoo!広告をはじめとして、豊富な支援実績を持つ広告代理店です。
ターゲティングやクリエイティブ制作、広告配信設計などあらゆる領域でデータ活用を推進しており博報堂は「AaaS(Advertising as a Service)」という独自のコンセプトによりメディアを統合した運用を実現し、メディア効果の最大化をサポートします。
豊富なデータ活用基盤をもとに広告の成果を最大化したい事業者におすすめです。
「戦略立案からクリエイティブ制作、運用、分析、改善提案までワンストップで任せたい」
「Google広告やYahoo!広告に精通したスペシャリストの知見を借りたい」
「幅広い規模・業種の成功事例を参考にしたい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
元代表の紺野さん筆頭にWeb広告の黎明期で培った運用経験が強みの印象です。広告アカウントを拝見しても媒体の推奨設定を踏襲しつつ、さらに一歩踏み込んだ独自の工夫を随所に感じます。広告運用のなかで、今よりも高いレベルを求められている方におすすめです。
企業名 | 株式会社アイレップ |
支援メニュー | デジタル広告支援/クリエイティブ制作/データ活用支援/マーケティングコンサルティングetc. |
最低出稿金額 | 要問い合わせ |
初期費用 | 要問い合わせ |
電通グループ(電通、電通デジタル)

株式会社電通は、国内最大手の広告代理店です。
博報堂と同様に、グループ内に広告支援をおこなう子会社を多数抱えていますが、Web広告の運用支援では株式会社電通デジタルが著名です。
同社の強みは、電通グループのグループアセットを活用できる点にあり、広告運用以外にも、オウンドメディアやソーシャルメディアなど、デジタルマーケティング領域のコンサルティング・開発・運用までを一気通貫で支援できる点を強みとしています。
電通独自のデータを活用した消費者インサイトの分析や、AIを用いたクリエイティブ生成ツールの開発など、業界でも先進的な取り組みをおこなっている会社なので、広告の成果に頭打ちを感じている方や、豊富なデータを活用して新訴求の開発などを行いたい方におすすめできます。
「幅広い規模・業種の成功事例を参考にしたい」
「AIやスペシャリストの力を借りてインサイト発掘やクリエイティブ開発に取り組みたい」
「テレビCMやリアルイベントとデジタル施策を組み合わせた施策に取り組みたい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
業界最大手としての豊富な実績や独自のマーケティングフレームワークはいうまでもありません。そしてなにより、実際に支援をご一緒すると、いつも社員さんの方々のレベルの高さを実感します。Web広告支援でも頼りになるおすすめのパートナー企業です。
企業名 | 株式会社電通デジタル |
支援メニュー | デジタル広告支援/オウンドメディア支援/SNS支援/データ活用支援etc. |
最低出稿金額 | 要問い合わせ |
初期費用 | 要問い合わせ |
セプテーニ

株式会社セプテーニは、電通グループのWeb広告代理店です。
セプテーニでは、直接的な顧客獲得を目的とするダイレクトレスポンス広告だけでなく、新規顧客向けのブランド認知施策や既存顧客向けのリテンション施策など、認知~顧客育成までをワンストップで提供する「フルファネルマーケティング」支援を強みとしています。
データ活用基盤の構築やダッシュボード構築などのインプリメントも支援してもらえるため、自社データの利活用によって広告の費用対効果を高めていきたい事業者におすすめできます。
「獲得型の広告だけでなくブランド認知向上も総合的に支援してほしい」
「SNSに特化した効果的なクリエイティブづくりに挑戦したい」
「SNSアカウントの運用までサポートしてほしい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
LINEやMetaなど、各SNSの特性に最適化されたクリエイティブ制作に強みを持つ印象です。同社の「ひねらんかい」という社是が好きで、この言葉が示す細部へのこだわりが、高い成果に繋がっているのだと感じています。電通グループとの提携により、支援範囲も質も今まで以上に強固になった点も魅力的です。
企業名 | 株式会社セプテーニ |
支援メニュー | デジタル広告支援/データ活用支援etc. |
最低出稿金額 | 要問い合わせ |
初期費用 | 要問い合わせ |
オプト

株式会社オプトは、顧客の事業に寄り添い、LTVを向上させることに重きを置いているWeb広告代理店です。
金融、人材、旅行など、業界特化型の広告運用チームを社内に抱えており、業種の特性に応じたコミュニケーションプランの策定や運用の最適化を強みとしています。
大手代理店のため、広告運用以外にも、ECモール支援/CRO・SEO支援/CRM支援など、デジタルマーケティング領域を横断した事業支援が可能です。
広告運用をはじめとして、周辺領域の課題もあわせて相談したい事業者おすすめできます。
「業界に精通したスペシャリストによるマーケティング支援を受けたい」
「広告だけではなく、CRO・SEO・CRMなどの幅広い領域で支援をしてほしい」
「SNS広告の専門性とノウハウで獲得型広告のパフォーマンスを上げてほしい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
デジタルマーケティングの戦略立案から実行まで、一気通貫でサポートできる総合力に加え、各領域における専門性の高さも魅力です。24年6月に立ち上げたMeta パフォーマンス室がMetaのアワードを多く獲得するなど、媒体社からの評価が高い点もおすすめです。
企業名 | 株式会社オプト |
支援メニュー | 広告運用代行/インハウス支援/マーケティングコンサルティングetc. |
最低出稿金額 | 要問い合わせ |
初期費用 | 要問い合わせ |
JADE

株式会社JADEは「インターネットを良くする」を理念として掲げているWebマーケティング支援会社です。
広告運用代行の場合、支援手数料が広告費によらず固定料金となっています。(運用代行のみ:月60万円~/運用代行+データ分析・改善提案:月100万円~)
広告運用以外のサービスとして、SEO支援やコンテンツマーケティング支援メニューも持っているため、広告を主軸としつつ、周辺領域も同時に強化してマーケティング全体の成果を最大化することが出来ます。
そのため、Web広告だけでなく、周辺領域にも課題を抱えており、Webマーケティング施策全般を包括的に支援してもらいたい方におすすめできます。
「リスティング広告とSEOの両面からSEMの成果を最大化させたい」
「信頼できるSEOのエキスパートによるコンサルティングを受けたい」
「SEOやコンテンツ施策とも連携した一貫性のあるデジタルマーケ戦略を作りたい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の一言コメント>
JADE社のコラム記事は業界内でも必ず話題になるほど知見に溢れています。広告運用への深い造詣と愛情を感じる素晴らしい内容なので、ぜひあわせてご確認ください。そのような深い理解に基づいた運用で、広告効果の改善を果たしてくれる点がおすすめです。
企業名 | 株式会社JADE |
支援メニュー | 広告運用代行/SEO支援/コンテンツマーケティング支援etc. |
最低出稿金額 | 要問い合わせ |
初期費用 | 要問い合わせ |
キーワードマーケティング
株式会社キーワードマーケティングは、PR代理店の株式会社ベクトルを親会社に持つWeb広告代理店です。
Google/Yahoo!/Meta広告などの主要な運用型広告の運用代行をはじめとして、YouTube広告やTverなどの認知獲得広告のプランニングや運用も強みとしています。
運用型広告の黎明期から事業運営を行っており、これまで150以上の業種/1500社弱の広告運用支援をおこなってきた実績豊富な代理店です。(※2024年7月時点のデータ)
また、社内でのノウハウ共有も盛んな代理店であり、広告運用者が自ら執筆する「キーマケのブログ」は、月間10万PV超えと広告運用業界でも閲覧している人が多い著名なメディアです。
リスティング広告などの獲得型広告だけでなく、認知獲得広告についても実績豊富な代理店に委託したいと考えている事業者におすすめできます。
「リスティング広告だけでなくPRと連携したSEM戦略を立てたい」
「豊富な知見をもとに、自社の事業に寄り添った運用プランを提案してもらいたい」
「幅広い規模・業種の成功事例を参考にしたい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
PRとWeb広告を絡めた支援やXを中心とした最新の媒体トレンドなど、常に最新のトレンドや情報をキャッチアップされています。みなさんの自己紹介もユニークで人となりを感じやすく、専門性の高さだけでなく、安心して相談できる点がおすすめです。
企業名 | 株式会社キーワードマーケティング |
支援メニュー | 広告運用代行/広告運用コンサルティング/インハウス支援etc. |
最低出稿金額 | 要問い合わせ |
初期費用 | 初月のみアカウント構築費10万円が別途発生/媒体追加の場合5万円 |
アユダンテ

アユダンテ株式会社は、広告運用やSEOを中心として、Webマーケティングのコンサルティング・実行支援を行っている支援会社です。
広告運用だけでなく、SEOコンサルティングやGoogle Analytics4の導入・活用支援など、豊富な支援メニューを提供しているため、多様なニーズに応えられる体制を持っています。
コンサルタントが自発的に社内勉強会を開催するなど、変化の激しいデジタルマーケティング業界において最新の知見や事例を豊富にキャッチアップしており、直近は書籍出版なども行っています。(参考:「いちばんやさしいはじめてのGoogle広告の教本」)
「1stPartyデータを活かしたデジタルマーケティングを実現したい」
「リスティング広告だけでなくデジタルでの顧客接点の最適化に取り組みたい」
「信頼できるSEOのエキスパートによるコンサルティングを受けたい」
と考えている方にはおすすめの代理店です。
<著者の推しポイント>
アユダンテさんは、SEOやGAなど幅広いデジタルマーケティング支援で実績豊富です。特に、GAやGTMなどWeb広告で重要なデータマネジメントに専門性が高く、1stPartyデータを活かした広告改善を期待したい方におすすめです。
企業名 | アユダンテ株式会社 |
支援メニュー | 広告運用代行・コンサルティング/SEO支援/GA4導入・活用支援etc. |
最低出稿金額 | 月100万円以上 |
初期費用 | 初期設定30万円~ |
代理店選定の進め方
ここからは、実際に代理店を選定する流れをお伝えします。
あくまで一般的な流れではありますが、代理店選定がはじめての方もいらっしゃるかと思いますので、参考としてご一読ください。
1.与件の整理(RFPの作成)
広告代理店に相談する前に、まずは自社の課題と代理店への期待事項を整理しましょう。
はじめて代理店に相談する場合など、事前に何を整理すれば良いのか分からない方は、以下のURLからダウンロードできるRFP(提案依頼書)のテンプレートを参考にしてください。
代理店のヒアリング力や要件定義力をはかるために、あえてざっくりとした情報しか伝えないやり方もありますが、代理店から有効な提案を受けたいなら事前に必要情報をしっかり伝えておいたほうが良いです。
後で「あれ伝えとけば良かった…」と後悔しないように、代理店へ相談する前にRFPを用意しておきましょう。
2.代理店への相談
与件の整理が完了したら、候補となる代理店のHPから問い合わせ→打ち合わせをします。(問い合わせのテンプレートはこちらを参考にしてください)
現状の運用体制によって、相談の流れは以下のように分かれることが多いですが、初回面談で与件を伝えて、複数社でコンペを行って比較検討→依頼する代理店を決定する流れが多いです。

はじめてWeb広告を配信する場合
一般的には、初回面談時に与件を伝えて、2回目の面談で代理店から支援プランの提案をもらう流れが多いです。
はじめて広告を配信する場合は色々と不安になることもあると思いますが、代理店選定のチェックリストを活用すれば、視点のズレや確認モレを防ぐことが出来ます。
代理店の話で理解できない部分などあれば、遠慮せずに積極的に質問をするようにしましょう。
既に広告を配信している場合
すでにWeb広告を運用している場合、代理店からの提案を受けるにあたって自社の広告アカウントの情報開示を求められることがあります。
代理店に正しく現状把握・課題認識をしてもらうためには、現在運用しているアカウントがどのような設計・運用をされているのか、詳細まで把握してもらったほうが効果的な提案をもらいやすくなります。
機密情報などの関係ですべて開示するのは難しい場合もありますが、基本的には、NDAを締結した上、出来る範囲で情報開示したほうが良いでしょう。
一方で、広告主の方からよく頂く質問として「代理店が広告アカウントを保有している場合どうしたら良いですか?」と相談されることがあります。
相談の背景には、取引先に代理店の変更を検討していることが察知された場合、意図的に支援の質や対応速度が低下することを懸念していると思われます。
もちろん一部の代理店は、競争上の優位性や機密情報の流出を懸念し、情報開示に慎重な姿勢を取ることがありますが、多くの代理店は、顧客との信頼関係を重視し、透明性の高いサービスを提供しています。
そのため、既存の代理店との関係性にもよりますが、新規で相談している代理店からアカウント情報の開示を求められた場合は、正直に既存取引先に説明し、可能な範囲で情報連携をしてもらえるように交渉するのがおすすめです。
3.代理店の比較検討
コンペが終わったら、代理店選定のチェックリストで示した選定ポイントを踏まえて依頼する会社を決めます。
時間の制約上、いつまでに決めないといけないといった事情もあるかもしれませんが、関係者全員が納得する意思決定をするために、不足する情報があれば追加提案の相談をしても良いでしょう。
ただし、人気のある代理店は案件が埋まって支援できなくなる可能性も考えられるので、追加提案を希望する場合は、できるだけ情報をまとめて少ない回数で判断できるようにしましょう。
4.契約開始
支援をお願いする代理店が決まったら、契約書を締結して初回MTGを行い、支援スケジュールや、アカウント作成or移管の流れなどをすり合わせします。
先述したように代理店は選ぶことがゴールでは無く、支援開始後に求める成果を生み出せるかが重要です。
そのため、求める成果を生み出すためには、依頼したら丸投げではなく、代理店の担当者と密に連携を取りながら対話を重ねることが重要です。
また、広告運用では事業や商材特性の理解が重要なので、特に契約初期のタイミングで代理店の担当者向けにオリエンテーションとして自社の商材勉強会をするのもおすすめです。
運用代行の活用事例
参考情報として、運用代行会社の支援によって、広告の成果が改善した事例をご紹介します。
新規で広告配信して早期に目標達成した事例
月間売上が1年で約20倍に増加
商材 | 自動車の修理・整備出張サービス |
施策 | 検索広告/P-MAXの配信 |
結果 | 月間売上が1年で20倍に増加 |
自動車の整備・出張サービスを提供する株式会社Seibii様では、自動車の修理・整備出張サービス「Seibii」のサービスローンチのタイミングから、オーリーズで広告運用支援を行っています。
売上を伸ばしてプロダクトの仮説検証を進める必要があった中で、社内に専任のマーケティング担当者はおらず、代表がマーケティング施策を直接見ている状態。
マーケティングの実行部分に強く、一緒に事業を成長させてくれるパートナーを探していた中で、オーリーズと出会い、Web広告の運用代行を含めたマーケティング支援をご相談いただきました。
代表から、月次の損益やオペレーション情報、プロダクトのイシュー、資金調達のスケジュールまで、事業状況についてリアルタイムに連携を受けながら、Seibiiの事業を成長させるための広告運用支援をカスタマイズで構築。
深い事業理解をもとにした広告運用支援によって、月間の売上を1年で約20倍まで伸長させることが出来ました。
配信中の広告パフォーマンスを改善した事例
前年比で140.2%のCVを獲得
商材 | ビジネスコミュニケーションツール |
施策 | ・検索/ディスプレイ広告の配信 ・広告訴求開発のワークショップによるクリエイティブの品質改善 ・BIでリード獲得以降のROIを可視化し、予算配分を最適化 |
結果 | ・前年比140.2%のCVを獲得 ・CVの増加に伴い有効リード/商談数も増加 |
ビジネスコミュニケーションツールを提供している株式会社ネオジャパン様では、主力製品であるdesknet`s NEO(デスクネッツ ネオ)をはじめとして、自社製品の認知向上・ホットリード獲得のため広告運用を代理店に委託していました。
長く付き合いのある代理店でしたが、
- 営業担当と運用担当が分かれており、依頼事項の反映スピードが期待通りでなかった
- 担当者の異動が多いことから自社商材への理解も低く、自社にマッチした提案が少ない
- 毎年売上目標が高まっていく中で、リード獲得数が目標を割っており改善提案も少ない
といったお悩みを抱えており、オーリーズへ運用委託を切り替えることを決定。
代理店の切り替え後は、NotionやSlackを活用して高頻度でコミュニケーションを行いながら、広告訴求開発のワークショップや、BIを活用して広告成果を可視化するなど、お互いの目線を合わせるための取り組みを積極的に実施。
結果として、広告品質が大幅に改善し、対前年比で140.2%のCVを獲得することに成功。広告のリード件数が大幅増加しただけでなく、有効リードも増加したことで商談件数も増加させることが出来ました。
広告経由の売上が大きく伸長
商材 | 化粧品EC |
施策 | ・検索/ディスプレイ/ショッピング/動画広告の配信 ・事業理解の深いEC専任チームが広告運用を支援 |
結果 | 広告経由の売上が大きく伸長し、毎月の売上目標を達成できるように |
株式会社三越伊勢丹HD様では、化粧品ECサイト「ISETAN BEAUTY online」を運営しており、Web広告やTVCM、アフィリエイトなど様々なマーケティング施策を組み合わせて売上拡大を行っていました。
Web広告の運用は当初別の代理店に任せていましたが、社内の広告運用の知見が少ない中で始まった新規事業だったこともあり、よりフレキシブルかつスピーディーにPDCAを回せる代理店を探していました。
Web広告の勉強会がきっかけでオーリーズを信頼いただき、広告運用の代理店をオーリーズに切り替え。
EC事業に特化した専任チームが運用支援をおこなった結果、広告経由の売上が大きく伸長。不安定だった広告運用がマーケティング施策の柱となり、毎月目標を達成できる状態になりました。
広告成果を改善しながらインハウス化も実現
商材 | 高速バス |
施策 | ・検索/ディスプレイ広告の配信 ・インハウスと運用代行のハイブリッド体制 |
結果 | ・CPA10%減少、CV数は1.3倍に増加 ・広告運用業務のインハウス化を実現 |
WILLERグループ内で高速バス事業を営むWILLER EXPRESS株式会社様では、広告運用の内製化を目指し、オーリーズでインハウス支援をさせていただきました。
広告運用のスペシャリストによる座学研修とOJT支援によって、社内のマーケティング体制の構築と運用ノウハウの蓄積をサポート。
自社のみで広告運用を自走できる状態にはなったものの、その後、事業拡大に伴い社内リソースが不足し、オーリーズに広告運用代行を依頼。
Web広告の運用代行支援によって主力商品の成果改善を実現しつつ、再度インハウス化を見据え、成約率を加味した広告レポートの構築、社内メンバー向けのGA4勉強会などを実施。
社内リソースの調達や組織体制の整備完了にあわせて再度インハウス運用に切り替え、現在は自社のみで広告運用業務を内製することが出来ています。
代理店選定の際によくある質問
最後に、代理店の選定でよくある質問をまとめました。
以下は代理店選定をおこなっている広告主の方からよくいただく質問ですが、その他お困りごとがありましたらお気軽にオーリーズにご相談ください。(オーリーズへの問い合わせはこちら)
問い合わせは何社くらいしたら良いか?
あまり代理店情報に詳しくない場合は、複数の代理店から話を聞いたほうが良いです。
ただ、5社以上になると比較検討やディレクションが難しくなるので、問い合わせの段階である程度絞りをかけて3社~5社に問い合わせするのがおすすめです。
既に特定代理店の支援内容にイメージが湧いているなら特定企業のみの問い合わせでも問題ありません。
問い合わせフォームには何を記載するべきか?
ほとんどの会社はHP内に問い合わせフォームを設置していますので、基本的には問い合わせフォームの項目に沿って情報記入すれば問題ありません。
ただし、問い合わせフォームに指定の項目が少なく、自由記述欄で何を書いたらよいのか判断に迷う場合もあると思います。
その場合は、以下の問い合わせテンプレートを参考にしてください。
<問い合わせフォーム投稿テンプレート>
Web広告の新規配信or成果改善のご相談をしたいです。
貴社サービスの詳細について伺いたく、一度お打ち合わせの時間を頂戴できますでしょうか。
以下に弊社の状況をまとめております。
■対象サービス
・人材紹介サービス(対象サービスのURL、広告のLPを添付)
■配信媒体
・Google/Yahoo!/Microsoft/Meta/TikTok/LINE/Criteo/その他
■広告予算
・月間〇万円~〇万円ほど配信予定
■CVポイント
・対象LPにおける求職者の会員登録完了
■目標
・CPA〇万円以内で月間CV〇件以上
・現行はCPA〇万円で月間CV〇件
■現在の運用体制
・インハウス/代理店/フリーランス
■開始時期
・〇年〇月までに配信開始orインハウスor既存代理店からの切り替えを行いたい
■課題感と期待事項
・代理店に広告運用を委託していますが、直近半年間でCPAが高騰しており改善の兆しが見えません。コミュニケーションの頻度や質にも不満を抱えています。
・一番の期待事項は、広告成果の改善。自社の事業や戦略に深く入りこんで密に連携してくれる代理店とご一緒したいです。
代理店切り替え後にはどれくらいから成果が期待できる?
目指す成果や商材などによりますが、一般的には3か月~6か月程度です。
アカウントを新規で立ち上げる場合、機械学習の最適化がかかるまで2週間~1か月ほどかかることが多く、支援開始直後はCPAが高騰する可能性もあるため、事前に認識だけは持っておきましょう。
広告の支援手数料はどれくらいが妥当?
広告運用の手数料は、業界ベースとして広告費の20%が相場になっています。
たとえば、月の広告費が500万円の場合、500×20%=100万円が代理店に支払う手数料となります。
また、代理店の中には20%未満の手数料でサービス提供している会社もありますが、極端に手数料が低い会社は注意が必要です。
それは手数料が低い≒担当者が支援に使える工数が少ないことも意味するので、期待する改善が果たせないケースもあるからです。
手数料が低い代わりに改善が期待できなくなってしまうと本末転倒になるため、代理店を選定する際は、支援手数料が安いか否かだけで決めるのではなく、自社の目的を果たせる選択肢はどれか?という視点で総合的に判断しましょう。
新しい代理店の動きがイマイチな場合はどうする?
思い切って代理店を切り替えるのも手ではありますが、再度代理店を選定するコストやアカウント移管の工数などを踏まえると、必ずしも代理店切り替えが正解ではない場合もあります。
そのため、代理店のパフォーマンスに不満を感じている場合、まずはどういう部分に不満を感じているのか、なぜそれが起きているのか原因を究明しましょう。
無形サービスは事業主と支援会社が協働し、目標達成に向けて同じ目線で走ることが重要です。
コミュニケーションの頻度や方法を改善することで、自社と代理店間の目線のズレを改善できる可能性も考えられます。
何をどこまで期待しているのか、両者の責任範囲はどこかなど、あらためて代理店と議論する場を設けた上で、しばらくしてもパフォーマンスの改善が見込めない場合に、代理店切り替えなど他の選択肢を検討したほうが良いでしょう。
広告予算が少ない場合の体制はどうしたらいい?
記事をご覧になっている方の中には、月間広告費が数万~数十万の事業者の方もいらっしゃるかと思いますが、こちらの予算の場合は代理店だけではなく、インハウス運用か個人支援も選択肢に含めて決定することをおすすめします。
当該予算の場合、代理店の担当者が支援に使える工数が少ないことから、本質的な成果改善が期待しづらく、広告主にとっても代理店にとっても良い支援にならないことが多いです。
そのため、月間の広告費が数十万円規模の場合は、代理店だけではなくインハウスや個人支援など複数の選択肢から判断するのを推奨します。
まとめ:運用代行で広告パフォーマンスを改善しよう
運用代行会社は選ぶことが目的なのではなく、その後の広告成果を最大化することが目的です。
代行会社によって得意・不得意もありますので、本記事でご紹介した代行会社の比較表・選定のチェックポイントを活用しながら、自社の目的・課題にフィットした代行会社を選定してみてください。
なお、弊社オーリーズではWeb広告の運用代行支援を行っており、業種や予算を問わず、これまで数多くの事業者の広告成果を改善してきました。
この記事をご一読いただいた上でWeb広告運用に関するお悩みがある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
1人最大4社だから実現できる
まるで内製のようなWeb広告運用代行は「オーリーズ」
「コミュニケーションがスムーズで対応がスピーディー」「事業を理解して提案してくれる」といった
お声をいただいているオーリーズは、Web広告を起点に顧客の本質的な課題に向き合います。
【広告成果を最大化するオーリーズの特徴】
- 顧客の課題にコミットするため、担当社数は最大4社
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