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楽天RPPの新機能「エクスパンション」とは?利用する際の注意点も解説
この記事では楽天市場に出店している方に向けて、楽天市場で利用できる広告機能のひとつ「RPP-EXP(エクスパンション)」の機能と注意したいポイントを解説します。
2024年5月から利用可能になった新機能なので「突然RMS(Rakuten Merchant Server)に現れたけど、どんな機能なんだろう」「試してみたい機能だけど、なにか注意すべきことはあるのかな」と疑問を感じることもあるかもしれません。
この記事を読めば、RPPエクスパンション広告の概要が理解でき、自店舗において実施すべき施策かどうか判断いただけると思います。
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目次
楽天RPP広告の「エクスパンション」とは?
まず従来のRPP広告は、店舗のRMS(Rakuten Merchant Server)上に登録されている商品から、自動的に選ばれた商品が楽天市場内のさまざまな掲載面に配信される検索連動型広告です。
これに対して、RPPエクスパンション広告とは2024年5月に実装された新機能で、店舗のRMS(Rakuten Merchant Server)上に登録されている商品から、自動的に選ばれた商品が楽天市場外の媒体に配信される検索連動型広告です。
また、従来のRPP広告と同じくRMSに登録している商品画像と掲載原稿(広告文)は連動するため、画像入稿・原稿編集は基本的に不要です。広告配信実績を「パフォーマンスレポート」で確認できるのも従来のRPP広告と同じなので、これまでにRPP広告を配信したことがある店舗では実装にあたり特段作業ハードルは高くない機能と言えるでしょう。
広告配信実績を「パフォーマンスレポート」で確認できるのも従来のRPP広告と同じなので、これまでにRPP広告を配信したことがある店舗では、実装の作業ハードルは特段高くないと言えるでしょう。
参考:RMS「【楽天市場広告】「検索連動型広告-エクスパンション(RPP-EXP)」リリースのご案内」
従来のRPP広告の特徴や、ECモール広告の基本を振り返りたい方はこちらもご覧ください。
RPP広告とRPPエクスパンション広告との違いは?
参考:RMS「【楽天市場広告】「検索連動型広告-エクスパンション(RPP-EXP)」リリースのご案内」
従来のRPP広告とRPPエクスパンション広告の主な違いは以下のとおりです。
1.配信面
RPP広告は楽天市場内に表示される広告であるのに対し、RPPエクスパンション広告は楽天市場外に表示される広告です。
RPPエクスパンション広告の配信先としては
- Googleの検索結果/「ショッピング」タブ/「画像」タブ
- その他、Googleが提携するWEBサイト
以上の配信先が発表されています。
Googleのショッピング広告枠等に表示されるため楽天というプラットフォームに限定せず、商品の購入を検討しているユーザーに対して広告表示ができます。これまでGoogleでの広告出稿を行なっていない店舗にとっては、集客や認知拡大の手段になると言えます。
2.キーワード登録
RPP広告は商品ごとにキーワード登録できますが、RPPエクスパンション広告はキーワードの登録ができません。
楽天データによるターゲティングや機械学習を活用して、検索ユーザーのニーズ(≒検索窓に入力された内容)との関連性が高いと判断された商品が自動的に出稿される仕組みになっています。その判断には、店舗のRMS(Rakuten Merchant Server)に登録されている商品名・商品ページに含まれる情報が使用されます。
RPPエクスパンション広告の活用を検討する際には、商品名や商品ページの情報を再確認しておきましょう。
3.入札戦略
RPP広告が「クリック重視(CPC設定)」の入札戦略しか選択できないのに対し、RPPエクスパンション広告は「クリック重視」「ROAS重視(広告の費用対効果)」と2つの入札戦略を選択できます。ただし、「ROAS重視」の入札戦略はRPPエクスパンション広告開始時は選択不可となっており、選択するには一定数の広告経由販売件数を獲得する必要があります。
楽天の公式情報では、「目安として、過去30日間に広告経由の売上を15から20件以上獲得している場合、「ROAS重視(ROAS設定)」への変更が可能です」と明記があるため、まずは上述の成果を目指して「クリック重視」の入札戦略を選択すると良いでしょう。
参考:RMS「【楽天市場広告】「検索連動型広告-エクスパンション(RPP-EXP)」リリースのご案内」
楽天RPP広告「エクスパンション」を利用するには?
ここからRPPエクスパンション広告を利用するための具体的な手順を説明します。
1.RMSトップ(メインメニュー)
RMSトップにアクセスします。
2.「広告・アフィリエイト・楽天大学」から 「広告(プロモーションメニュー)」をクリック
「広告・アフィリエイト・楽天大学」を選択した後、「広告(プロモーションメニュー)」をクリックします。
3.「検索連動型広告-エクスパンション」をクリック
メニューの中から「検索連動型広告-エクスパンション」を選択します。
4.「キャンペーン」タブを選択し「新規登録」をクリック
「キャンペーンタブ」を開き、その中の「新規登録」ボタンをクリックします。
5.キャンペーンの新規作成
上述のステップで新規登録画面に遷移したうえで次の操作を行ないます。
- 任意のキャンペーン名を設定
- キャンペーンステータスを有効に設定
- 「継続月予算(月額予算)」を広告予算(月額)を入力し
- 入札戦略を「クリック重視(CPC設定)」または「ROAS重視(ROAS設定)」選択のうえ任意の値をで入力
以上でRPPエクスパンション広告を配信する準備は整いました。
※配信開始時の入札戦略は「クリック重視(CPC設定)」のみ選択可能です。
楽天RPPエクスパンション広告を利用する際に注意すべきポイント
RPPエクスパンション広告は楽天RMSのみで楽天市場外のユーザーにも広告表示できるので、とても便利な新機能です。新たな獲得向けの施策を実施したい場合や、ショッピング広告を開始したいものの、自社でデータフィードの作成が困難な場合には利用を検討するとよいでしょう。
ただし、RPPエクスパンション機能を利用するうえで注意したいポイントもあります。
すでに出稿しているGoogleショッピング広告との重複に注意
楽天市場の店舗以外に自社EC店舗を保有し、自社EC店舗の宣伝としてGoogleショッピング広告を配信している場合は、RPPエクスパンション広告を利用すると配信が重複することがあるので注意が必要です。
Googleショッピング広告でもRPPエクスパンション広告であっても、ユーザーが自社商品に興味を持ってくれて広告経由で売上が上がれば、広告が重複されて表示されても問題ないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、楽天市場やAmazonのようなマーケットプレイスでは、自社EC店舗ではかからないプラットフォームごとの「販売手数料」がかかるため、利益率が異なります。
利益率を考慮すると、すでにGoogleショッピング広告から自社EC店舗への導線を持っている場合は、あえてRPPエクスパンション広告を配信するべきかどうかは慎重に判断する必要があります。
もし「RPPエクスパンション広告でGoogleにも広告を表示したいけれど、より戦略的なGoogle広告の配信があるのでは?」と判断しにくい場合やお悩みがある場合は、EC専門のコンサルタントチームがあるオーリーズまでご相談ください。
まとめ
RPPエクスパンション広告は楽天RMS内でGoogleショッピング広告枠へ手軽に広告配信ができる便利な新機能です。ただし、店舗の状況によっては、楽天市場以外の自社EC店舗の広告戦略と照らし合わせて慎重に実施を検討する必要もあるでしょう。
オーリーズでは楽天広告のコンサルティングだけでなく、Google、Yahoo!、Microsoft、CriteoをはじめとしたEC事業者に必要な広告媒体の豊富な支援実績、ノウハウを持ったコンサルタントが在籍しています。
「今は楽天市場で利用できる広告だけをやっているけど、自社EC店舗の広告も力を入れていきたい」という方には楽天広告に限定しない、幅広い売上最大化のお手伝いが可能です。
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