アシストCVを評価に加え、セールのラストクリックCVが40%増加

前提情報

項目内容
業種EC
獲得の流れ広告で商品の購入を獲得する。年に数回のセール期間の獲得が目標の達成に重要
見ていた指標CPA・ROAS(いずれもラストクリックCVで算出)
媒体Facebook広告、Instagram広告、検索広告(Google、Yahoo!)、GDN、YDN、LINE広告

問題

ラストクリックCPAを基準に運用するうちに日予算が縮小し、セール期間の広告経由の獲得は目標から大きく離れていた。全体のCV数と予算の進捗もよくなかった。

一方で、マーケットプレイスでの売れ行きや、広告以外のチャネルからの獲得は好調で、施策全体の目標CPA(有料施策以外も含む全施策のCV÷全プロモーション費用)は達成していた。広告配信の後には、検索ボリュームが増えているようにも見えた。

セール期間中は、FacebookやInstagramなど特定のチャネルに短期間でまとまった広告費を投じる。ラストクリックCPAは高止まりしていても、広告は全体の需要の喚起に貢献している可能性が高いと考えた。

打ち手

評価の基準を、ラストクリックCPAから、ラストクリックCVとアシストCVを合算して算出したCPAに切り替え、この合算のCPAをもとに運用を調整した。これまでのCV数に広告経由のアシストCVの分を加え、広告の価値をより高く評価する形にした。

重みは過去のアトリビューションデータから決めた。あるセール期間では、アシストCVがラストクリックCVの1.5〜2倍発生していたため、アシストCV2件をラストクリックCV1件と置いた。

  • ラストクリックCV:1件を1.0として数える
  • アシストCV:1件を0.5として数える
  • 確認方法:Googleアナリティクスの「マルチチャネル」の「アシストコンバージョン」レポートを、参照元/メディアとキャンペーンの別で見る

結果

指標結果
日予算(広告)+300%
日あたりのCV(広告経由・ラストクリック)+200%
CPA(広告経由・ラストクリック)+50%
施策全体のラストクリックCV+40%
施策全体のCPA(セール通期)目標を19%下回る
日予算一時は計画の4分の1 → 最終日は2倍

16日間のセールを前後半に分け、後半にアシストCVを使った。広告経由では日予算が300%増え、日あたりのCVは200%増えた。CPAは50%上がったが、想定より低く抑えられた。広告経由のCVとCPAは、アシストCVの0.5を含めないラストクリックだけの数字だ。

施策全体のCPAに余裕ができたため、セールの終盤にはクライアントから日予算の増額の了承を得た。一時は計画の4分の1まで減っていた日予算は、最終日には2倍まで広がった。単純な前後比較のため、アシストCVの導入と全体のCV増加の因果関係には議論の余地がある。

考察

成果につながった要因

ラストクリックでは評価されにくい需要喚起の分をアシストCVとして評価に加えたことで、ラストクリックCPAに合わせて予算が縮む流れが止まり、広告費を投じられるようになった。アシストCVを使い始めた後に施策全体のCVに目立った変化が出ており、広告が需要の喚起と施策全体のCV増加に貢献したと評価している。施策全体の数字には、広告以外の施策の影響も含まれる。

この打ち手が合う状況

広告以外の施策も並行して動いていて、ラストクリックCPAでは広告の成果が低く見え、日予算が縮んでいく場合に合う。セールのように短期間に特定のチャネルへまとめて広告費を投じ、配信の後に需要が高まる様子が見える場合に当てはまる。アシストCVの重みは、過去のアトリビューションデータから決める。

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