Yahoo!検索連動型ショッピング広告とは?広告出稿のメリットや始め方のポイントを解説

Yahoo!検索連動型ショッピング広告とは?広告出稿のメリットや始め方のポイントを解説

2023年12月、Yahoo!広告にて検索連動型ショッピング広告の配信がスタートしました。

この記事では、Yahoo!検索連動型ショッピング広告の基本概要や配信までの流れ、広告を開始する上でのポイントなどをまとめています。

新たな広告施策のひとつとして、新規媒体への出稿を検討している広告主の方におすすめの記事です。

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Yahoo!検索連動型ショッピング広告の提供開始

2023年12月5日より、Yahoo!検索で商品情報などを検索した際に表示される「コマース検索モジュール」に商品情報を掲載できる新サービスがリリースされました。

今回の発表では「Yahoo!検索連動型ショッピング広告」「Yahoo! JAPAN商品情報掲載」の2種類のサービスが提供開始されるとのことで、今回はそれぞれの詳細について解説していきます。

参考:検索連動型ショッピング広告の提供開始(Yahoo!公式ヘルプ)

Yahoo!検索連動型ショッピング広告(SSA)とは

Yahoo!検索連動型ショッピング広告(以下「SSA」と表記)は、スマートフォンのコマース検索モジュールの最上部に商品情報を掲載できる広告です。

商品名や型番などで検索している購入意欲の高いユーザーに対して自社の商品をPRすることが出来、直接商品ページに誘導できる点がメリットとなります。

※なお、SSAを利用するには後述するYahoo! JAPAN商品情報掲載を利用している必要があります。

Yahoo! JAPAN商品情報掲載(商品情報掲載)とは

Yahoo! JAPAN商品情報掲載(以下「商品情報掲載」と表記)は、PC・スマートフォンのコマース検索モジュールの最上部に商品情報を掲載できるサービスです。

SSAと異なり広告運用の必要がなく、商品情報掲載を経由してユーザーが商品を購入した場合のみ費用が発生する成果報酬型のサービスであるため、初心者に優しいサービスと言えるでしょう。

SSAと商品情報掲載の違い

出典:検索広告(ショッピング)について(Yahoo!公式ヘルプ)

両者とも同じYahoo!のコマース検索モジュールに商品情報を掲載する形態であるため、両者の違いが分かりづらく混同する方もいるかと思います。 SSAと商品情報掲載の主な違いとしては、大きく以下の点となります。

1.掲載面の違い
SSAはスマートフォンのみの表示ですが、商品情報掲載はPC・スマートフォンいずれも表示されます。

2.課金モデルの違い
SSAは広告がクリックされた場合に費用発生する「クリック課金型」ですが、商品情報掲載はユーザーが商品を購入した場合に費用発生する「成果報酬型」です。

実際の表示イメージ

こちらがSSAで広告表示された時のイメージ画像となります。

Yahoo!の検索モジュールの最上部に、商品画像やブランド・商品名、価格などの情報を表示することができるため、ユーザー側のメリットとしては商品ページに遷移する前に商品イメージを掴むことが可能です。

出典:LINEヤフー社公式資料

Yahoo!検索連動型ショッピング広告を利用するメリット

ここからは、SSAを利用するメリットについて解説していきます。SSAを利用する主な利点としては、大きく分けて以下3点となります。

1.Yahoo検索結果の最上部に商品情報を表示できる

SSAはユーザーの検索クエリに基づいて、スマートフォンのコマース検索モジュールの最上部に自社商品を表示させることができます。

LINEヤフー社の調査(下記添付画像)によれば、コマース検索モジュール内のクリック比率は最上部~2本目に集中することが分かっており、

SSAを利用してコマース検索モジュール最上部に自社の商品を広告掲載することが出来れば、より多くのユーザーのクリックにつながり、商品ページへ誘導することが出来ます。

出典:LINEヤフー社公式資料

2.ターゲットに合わせた広告展開

SSAは、Yahoo検索エンジンの検索行動に応じてユーザーが検索する商品や関連キーワードに合わせて、適切な商品情報が自動で表示されます。

ユーザーが興味のある商品を検索した際に併せて広告が表示される仕様であるため、ターゲットに合わせた広告が表示されることで、商品の購入に結びつきやすくなります。

3.新サービスであることから競合が少ない(2024年5月時点)

日本国内では根強い人気があるYahoo! JAPANの検索結果にショッピング広告を表示できることは、EC事業者にとって魅力的な内容です。

本記事の公開時点(2024年5月)ではSSAが表示されていないビッグワードも見受けられ、早期にSSAの配信を開始することで、獲得単価の低減が期待できます。

Yahoo!検索連動型ショッピング広告の利用条件

以下、4つの利用条件をクリアしているサイトのみSSAへの掲載が可能です。

業種別の販売制限もあり、特に自動車や生体販売、チケット、レンタルサービスなどに関しては掲載NGとなっておりますので注意が必要です。

具体的な掲載NGガイドラインはこちらをご参照ください。

  • 契約形態      :正規代理店など、※売掛取引(後払い方式)のアカウントを運用するお客様
  • 広告対象となるサイトブランド公式サイトなどのEC(ショッピング)サイト、またはEC(ショッピング)モール
  • サイト仕様     :サイト上で決済完了まで可能なこと/ウェブ上でサービスを展開していること
  • その他       :LINE Merchant Systemとのアカウント連携、SFTPサーバーを利用したJSON形式の商品フィードを連携できる環境

参考:検索広告(ショッピング)のご利用条件(公式ヘルプページ)

※なお、SSAを利用するためにはYahoo!商品情報掲載を利用している必要があります。

Yahoo! 検索連動型ショッピング広告と特に相性の良い業界

ここでは実際にSSAと特に相性の良い業界を選定しました。

SSAはYahooの検索結果に表示される仕様であることから、ネットで商品検索や購入が期待できる以下のような業界は特に相性が良いと言えます。

  1. ファッション業界
    SSAはファッションアイテムの販売促進に特に適しています。
    利用者が特定のスタイルやブランドを検索する際、広告が直接的に表示され、購買意欲の高いユーザーにリーチできます。
    これによって、ターゲットとなる顧客層が最新トレンドや限定商品に即座にアクセス可能となり、売上の向上が見込まれます。トレンド変化が早い業界ならではの特徴と言えます。
  2. 家電・テクノロジー業界
    最新のガジェットや家電製品を検索する消費者に対し、SSAを利用することで、製品の特徴や価値を効果的に伝えることが可能です。
    消費者が必要な製品情報を求めて検索した瞬間に広告を表示させることで、購入意志の強いユーザーへの露出が増加し、コンバージョン率の向上が期待できます。
  3. 食品・グルメ業界
    地域特産品や特別なグルメ商品の販売にSSAを活用することは相性が良いといえます。
    検索者が特定の食材や料理を探している時に、関連する商品を広告として提示することで、即時性と関連性の高いコミュニケーションが可能となり、地域の特産品を広く紹介する絶好の機会となります。

Yahoo!検索連動型ショッピング広告の始め方

最後にSSAの配信開始までの流れを以下にまとめています。

ここでは、SSAのアカウント開設から広告配信までの具体的な手順についてまとめています。

SSAはGoogleショッピング広告と手続きが異なり、フィードの登録だけでも約1ヶ月要するために、広告の配信を行いたい場合は早めの準備が必要です。(2024年4月現在)

出典:LINEヤフー社公式資料

1.アカウント作成

まず、Yahoo!広告とLINE Merchant System(LMS)のアカウントを開設します。

Yahoo!広告は広告管理ツールからマイクライアントセンター(MCC)アカウント・SSAアカウントの作成が必要です。アカウント作成時は「検索広告(ショッピング)」を選択し、1つのSSAアカウント内でSSAと商品情報掲載が利用可能です。アカウント作成に伴い、約5営業日ほど審査が行われます。

また、LINE Merchant System(LMS)のアカウント開設にはLINEビジネスIDの取得が必要です。

参考:アカウントを作成する(公式ヘルプページ)

2.商品情報の登録

商品フィードを作成し、LMSから商品情報の受信設定を行います。

⑴新規掲載情報の登録

⑵商品フィードの準備

⑶商品フィードの登録
 商品フィードは、JSON形式で入力する必要があります。
 詳細の仕様はこちらからご確認ください。

 参考:商品フィードについて(公式ヘルプページ)

⑷商品受信設定

 参考:ショップと連携する(公式ヘルプページ)

新規掲載情報の商品自体は3日程度で完了しますが、広告主側で行うフィードの準備・登録作業には平均して約1か月程度必要とのことです。

3.商品情報掲載の設定

LMSとYahoo!広告アカウントを連携し、CVタグの設置完了後、商品情報掲載の配信が開始されます。

LMSからアカウント連携申請を行い、Yahoo!広告の広告管理ツールのMCCアカウント内で申請内容を承認後、SSAのCVタグ設置を行います。LINEヤフー社にてCVタグの実績確認に約3日、配信開始作業に約3日程度要します。掲載が開始されるとLMSからメールが届きます。

参考:
コンバージョン測定タグを取得、設置する(公式ヘルプページ)
コンバージョン測定タグ設置後、掲載開始までの流れ(公式ヘルプページ)

4.SSA配信設定

審査完了後に広告の配信が開始されます。SSAはキーワードの入稿は不要で、キャンペーンおよび各グループは下記の内容を設定可能です。

⑴キャンペーン:1日の予算配信設定除外キーワード設定曜日・時間帯設定

 参考:キャンペーンの作成(公式ヘルプページ)

⑵広告グループ:配信設定除外キーワード設定上限入札単価(すべての商品グループ)性別・年齢ターゲティング

 参考:広告グループの作成(公式ヘルプページ)

⑶商品グループ:分割する商品属性を設定入札価格設定

 参考:商品グループの作成(公式ヘルプページ)

審査が無事終了すると、広告が配信されます。
キャンペーンなどの作成から配信開始まで最大10日かかるとのことです。

参考:検索広告(ショッピング)のご利用の流れ(公式ヘルプページ)

まとめ

Yahoo!検索連動型ショッピングの基本的な内容について解説いたしました。

SSAはサービスが正式リリースされてから日が浅く、記事公開時点ではまだまだ競合性の低いキーワードが見受けられるため、早期に広告配信を行うことで獲得単価を抑えながらユーザーの商品購入につなげることが期待できます。

他広告と比較の上、ぜひYahoo!の検索連動型ショッピングの出稿を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

株式会社オーリーズ

アドオペレーションズ・ストラテジスト

宮崎 征弥

新卒にて大手建設会社へ入社し、現場監督や見積業務に従事。超大型工事から小型工事まで大小問わず様々なプロジェクトに携わる中で、よりお客様と近い関係で一貫して業務を行いたいという気持ちが芽生えジョブチェンジを決意。課題解決に向けてお客様と徹底的に向き合って業務に取り組める組織運営の考え方に共感しオーリーズに入社。

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