【Google広告】P-MAXの「新規顧客の獲得」目標とは?活用のメリット・設定方法・事例を紹介

【Google広告】P-MAXの「新規顧客の獲得」目標とは?活用のメリット・設定方法・事例を紹介

広告運用について考える上で、新規顧客獲得を重視して広告を配信したいと考える広告主の方は多いのではないでしょうか。

Google広告には、「新規顧客の獲得」目標という機能があり、この機能を利用することで、新規顧客の獲得に最適化した広告配信が可能になります。

また、P-MAXでは、既存のキャンペーンと新規向けのキャンペーンを並走させるとよりCV数を伸ばしやすいといった話もあるので、この記事では、そのようなtipsも合わせて「P-MAXで新規顧客の獲得を促進する方法」についてご紹介します。

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「新規顧客の獲得」目標とは?

「新規顧客の獲得」目標は、P-MAXや検索キャンペーンで利用可能な配信設定で、新規顧客に対して入札を最適化することができる機能です。広告配信において新規顧客の獲得を強化したい場合に有用な機能だと言えます。

Google広告のデフォルト設定では新規顧客も既存顧客も均等に入札されるようになっていますが、キャンペーン設定の「顧客の獲得」から「新規顧客の獲得を重視してキャンペーンを最適化する」にチェックを入れることで「新規顧客の獲得」目標を有効にできます。

⚠️ 「新規顧客」とは
新規顧客と既存顧客の特定は、過去のコンバージョンやアップロードされたオーディエンスリストによって識別されます。 識別の方法は複数あり、デフォルトでは「Googleによる検出」が使用されますが、この方法は最も簡単である一方で、網羅性は低いため、より精度を上げるためにはその他のシグナルも使うよう設定したほうがベターです。

「新規顧客の獲得」目標の2つのモード

「新規顧客の獲得」目標には2つのモードがあります。

目的に応じて、新規顧客のコンバージョン値に重みづけをする「新規顧客の価値」モードか、新規顧客のみに広告配信をする「新規顧客のみ」モードのいずれかを選択しましょう。

1.「新規顧客の価値」モード:既存顧客より新規顧客に対する⼊札単価を⾼くする

新規顧客のコンバージョンに対して、指定した付加価値が加算されたコンバージョン値を与えることで、新規顧客に対する入札単価を既存顧客より高く設定します。対応する入札戦略は「目標広告費用対効果」と「コンバージョン値の最大化」のみとなりますのでご注意ください。(2024年4月時点)

2.「新規顧客のみ」モード:新規顧客に対してのみ⼊札単価を設定する

シグナル上の新規顧客のみに広告を表示するモードです。対応する入札戦略は「目標広告費用対効果」「コンバージョン値の最大化」「目標コンバージョン単価」「コンバージョン数の最大化」の4つです。(2024年4月時点)

参考:Google広告ヘルプ「新規顧客の獲得」目標に基づく入札について」

「新規顧客の獲得」目標の設定方法

「新規顧客の獲得」目標を有効にするには下記手順による設定が必要です。

1.新規顧客と既存顧客を定義

Google側が新規顧客と既存顧客を識別できるように、既存顧客のリスト情報を設定します。リスト情報の設定方法は下記の3パターンがあります。いずれかの方法で設定しましょう。

<リスト情報の設定方法>

  1. カスタマー マッチを通じて既存顧客リストをアップロードする(※1,000人以上のユーザーがアクティブであるオーディエンスセグメントが必要)
  2. Google広告のコンバージョントラッキングのデータをもとにした購入者のオーディエンスリストを利用する
  3. タグで識別した新規顧客と既存顧客の値を利用する

2.利用する顧客リストと新規顧客の価値を定義

続いて「新規顧客の価値」を定義します。

1.ツールと設定から「コンバージョン」をクリック

2.顧客の獲得の「設定」をクリック

3.既存顧客のリストを1つ以上選択の上、「新規顧客によるコンバージョン値の向上」パネルで既存顧客に対する新規顧客の価値を定義する

「新規顧客の獲得」目標を使用するにはコンバージョン目標に「購入」アクションがメインで設定されている必要があります。

参考:「新規顧客の獲得」目標を有効にする(公式ヘルプページ)

P-MAXで通常のキャンペーンと新規顧客獲得向けキャンペーンを並走した事例

P-MAXの通常キャンペーン(新規と既存に均等に入札)と新規のみキャンペーンを並走させることで、コンバージョン(CV)数が増加しやすくなる傾向があるそうです。

弊社が支援しているECサイトのアカウントで実装したところ、配信前後の同日数でCV数が58%増加、費用が50%増える中、CPAは6%低下という結果になりました。

またセッションの新規率も48%から55%に上昇するなど、期間も異なり、必ずしもキャンペーン並走の影響だけとは言及しきれないですが、総じて良い結果となったと言えます。

あくまで検証前提ではありますが、既存顧客からのCVを維持しながら新規顧客を増やしたい場合には試してみる価値がありそうです。

まとめ

新規顧客の獲得を進めていきたい場合、今回の記事の内容を参考に、P-MAXの「新規顧客の獲得」目標の設定を見直してみてください。

「既存キャンペーンと新規顧客獲得向けのキャンペーンを並走させることによりCV数の増加しやすくなる傾向がある」と記載しましたが、取り扱う商材や広告アカウントのステータスによっても差分はあると思います。あくまで成果検証のアイデアとしてご参考にしていただけると幸いです。

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この記事を書いた人

株式会社オーリーズ

アドオペレーションズ・ストラテジスト/チーフ

室伏 翔太

新卒で大手輸送機器メーカーに入社し、営業職としてキャリアをスタート。国内販売会社における販売店への卸営業の経験を経て、海外営業として海外子会社に対する事業管理、需給調整、製品輸出に従事。 データを活用するアジャイルマーケティングに魅力を感じ、専門性を身に付け、事業を深く理解して価値提供ができる人材になりたいという想いからオーリーズへの入社を決意。

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