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- 肥田 悟志
広告運用代行で成果が出ない5つの原因|すぐに試せる対処法も解説

Web広告の運用を代理店に依頼しているものの、「期待していたような成果が出ない」「CPAがなかなか改善しない」といった悩みを抱えている担当者の方は少なくないでしょう。
しかしながら、成果が出ない原因がどこにあるのか、自社だけで特定するのは難しいものです。
- 今の代理店に任せ続けて良いのだろうか?
- 成果を出すために、具体的に何を改善すれば良いのだろうか?
- そもそも、本当に信頼できる代理店はどこにいるのだろうか?
など、広告運用に関する悩みは尽きません。
この記事では、広告運用代行で成果が出ないときに考えられる5つの原因から、すぐに試せる具体的な対処法、そして失敗しない代理店の選び方までを網羅的に解説します。
広告運用代行の成果に課題を感じている方、代理店の乗り換えを検討している方にとって、重要な判断材料となるポイントに絞って解説しますので、ぜひご一読ください。
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目次
広告運用で成果が出ないときに考えられる5つの原因
広告運用代行で成果が出ない場合、その原因は一つとは限らず、代理店側、依頼主側、そして広告戦略そのものなど、複数の要因が複雑に絡み合っていることが多いです。
まずは、考えられる原因を多角的に洗い出してみましょう。

代理店側に考えられる原因3つ
まず、広告運用を直接担当する代理店側に起因する問題です。専門家であるはずの代理店ですが、スキルや体制によっては成果を妨げる原因となり得ます。
1. 運用者のスキル・ノウハウが不足している
広告運用は、媒体の仕様変更や新しい手法が次々と登場するため、常に最新の知識と豊富な経験が求められます。
担当者のスキルやノウハウが不足していると、効果的なアカウント設計や改善施策が打てず、成果につながりません。
特に、自社の業界や商材に関する知見が乏しい場合、的外れな運用に陥ることもあります。
2. 運用の前提となる背景文脈の理解が不足している
広告運用のスキル・ノウハウがあれば広告運用の成果が改善できるかというと、必ずしもそうではありません。
特に広告配信歴が長く、アカウント改善を緻密に繰り返してきた場合などは、アカウントの最適化だけでは抜本的な成果改善をのぞめず、広告コミュニケーションの見直しを図るケースも出てきます。
一般的なベストプラクティスの踏襲ではなく、自社の個別事情を踏まえた運用改善をはかるには、事業や戦略、ターゲット顧客などの「背景文脈」の解像度が重要です。
そのような前提情報の理解が浅い代理店では、広告主が望む成果を期待しづらいケースもあります。
3. アカウントの設計・構造に問題がある
広告アカウントの構成が複雑すぎると、データが分散してしまい、機械学習がうまく機能しなくなることがあります。
例えば、本来まとめるべきキャンペーンが細かく分割されている、同じキーワードが複数の広告グループに重複して登録されている、といった状態では、データの蓄積が妨げられ、最適化の精度が低下してしまいます。
依頼主側に考えられる原因2つ
次に、依頼主である自社側に原因があるケースです。代理店に任せきりにするのではなく、主体的に関わる姿勢が成果を出す上では重要になります。
4. 目的やKPI(目標)が曖昧
「Web広告で何を達成したいのか」という目的や、「何を基準に成果を測るのか」というKPIが曖昧なままでは、代理店も具体的な施策を立てようがありません。
例えば、「売上を増やしたい」という漠然とした要望だけでは、CPAを重視すべきか、コンバージョン数を追うべきか、戦略の方向性が定まりません。
5. 代理店に丸投げしている
「専門家だから」と代理店に全てを任せきりにしてしまうのも、失敗の典型的なパターンです。
自社の強み、ターゲット顧客の詳細なペルソナ、競合の動向、キャンペーン情報といった背景文脈を共有しなければ、代理店の資質を十分に活用しきれません。
成果を出すためには、自社の情報を積極的に提供し、代理店と一体となって取り組む姿勢が求められます。
広告運用代行の成果を改善する3つの対処法
成果が出ていない原因に心当たりがあった場合、すぐにでも取り組める具体的な対処法がいくつかあります。
代理店の乗り換えを検討する前に、まずは現在のパートナーシップの中で改善できることがないか、以下の3つのアクションを試してみてください。
1. 代理店との定例会議で目標を再設定する
まずは、代理店との定例会議の場を活用し、広告運用の目的とKPIを改めてすり合わせましょう。
「なんとなくCPAが悪化している」といった曖昧な課題認識ではなく、「事業目標達成のために、広告では月間〇件の商談獲得をCPA〇円以内で目指す」といった具体的な目標を共有することが重要です。
目標が明確になることで、代理店も具体的なアクションプランを立てやすくなります。
2. データに基づいた具体的な改善提案を求める
定例報告の際に、単なる数値の報告だけでなく、そのデータから何が言えるのか、そして次にどのような改善策を試すのか、具体的な提案を求めるようにしましょう。
「CPAが悪化したのはこのキーワード群が原因なので、入札を抑制し、こちらの新しい広告文をテストします」といった、データに基づいた仮説とアクションプランを提示してもらうことで、運用の質が向上します。
3. 自社の情報を積極的に共有する
代理店を「外注先」ではなく「パートナー」と捉え、自社のビジネスに関する情報を積極的に共有しましょう。
新商品の情報、キャンペーンの予定、顧客からよくある質問、競合の新しい動きなど、事業に関するあらゆる情報が、広告運用の精度を高めるヒントになります。
密な情報共有が、代理店の当事者意識を高め、より踏み込んだ提案を引き出すことにも繋がります。
運用代行先を切り替えるべきケース
様々な改善策を試してもなお成果が上向かない場合、代理店の乗り換え(リプレイス)が選択肢に入ってきます。
しかし、乗り換えは一時的な成果の悪化や引き継ぎの手間といったリスクも伴うため、慎重な判断が必要です。
ここでは、「切り替えを慎重に判断すべきケース」と「すぐに乗り換えを検討すべきケース」の判断ポイントを解説します。
切り替えを慎重に判断すべき5つのケース
以下の状況に当てはまる場合は、すぐに切り替えるのではなく、まずは現在の代理店とのコミュニケーションを見直し、関係改善に努めることをお勧めします。

1.成果は目標以下だが、改善の兆しが見える
CPAなどの主要KPIは目標に達していなくても、代理店が主体的に改善策を提案・実行し、クリック率やコンバージョン率などの先行指標に少しでも改善の兆しが見える場合は、もう少し様子を見る価値があります。
機械学習の最適化には時間がかかることもあるため、中期的な視点で評価することが重要です。
2.コミュニケーションのズレが原因の可能性がある
成果が出ない原因が、自社の戦略や商材に関する説明不足など、依頼主側の情報共有不足に起因する可能性も考えられます。
代理店の提案が的外れだと感じる場合、まずは自社の状況をより詳細に伝え、認識のズレを解消する努力をしてみましょう。
3.不満が特定の担当者にある
代理店全体の能力や体制ではなく、特定の担当者のスキルやコミュニケーションに問題があると感じる場合は、担当者の交代を依頼することで問題が解決する可能性があります。
信頼できる営業担当などに相談し、チーム体制の見直しを検討してもらいましょう。
4.広告運用の方針・戦略の転換が必要
自社の広告運用方針や戦略を大きく転換する場合、現代理店がその変更に対応できるかどうかを慎重に評価する必要があります。
新たな戦略に合わせた代理店の適応力が重要であり、転換後に現代理店が不十分である場合に切り替えを検討すべきです。
今後の方向性に応じて代理店を評価し、必要ならば切り替えを行うと良いでしょう。
5.インハウスに切り替える
代理店からインハウスへの切り替えは、通常、半年程度の準備期間を要し、難易度が高く時間がかかります。
完全にインハウス化するまでの間は、代理店の比率を段階的に減らしていくことで、リスクを減らしつつ移行を進めることが推奨されます。
インハウスに切り替える際は、急いで代理店を切り替えるのではなく、計画的に進めていくことが重要です。
すぐに切り替えを検討すべき2つのケース
一方で、以下のような状況では、関係改善の余地は少なく、速やかに代理店の乗り換えを検討すべきと言えるでしょう。

1.成果悪化に対して長期間改善の兆しが見られない
半年以上にわたって成果が目標を大幅に下回り続けており、かつ代理店からデータに基づいた具体的な改善策が全く提示されない場合は、代理店側にスキルやノウハウが不足している可能性が高いです。
現状維持の運用が続いているようであれば、見切りをつけるべきタイミングかもしれません。
2.代理店の支援に重大な問題がある
質問への返信が数日経ってもない、依頼した設定変更が反映されない、レポートで単純なミスが頻発するなど、業務遂行能力に明らかな問題があり、信頼関係が損なわれている場合も乗り換えを検討すべきサインです。
このような状態では、健全なパートナーシップを築くことは困難です。
広告運用代行を選ぶ6つのポイント
代理店の乗り換えを決断した場合、あるいはこれから新たに代理店を探す場合、何を基準に選べば良いのでしょうか?
数多くの代理店の中から、自社の事業成長に貢献してくれる最適なパートナーを見つけるための6つのポイントを解説します。
1. 自社の業界・商材での運用実績は豊富か
まず確認すべきは、自社の業界や商材、あるいは類似したビジネスモデルでの運用実績です。
たとえばBtoBとBtoC、SaaSとECなど、ビジネスモデルが異なれば有効な戦略や勝ちパターンが大きく異なります。
過去の成功事例やケーススタディを提示してもらい、自社のビジネスへの理解度が高いかどうかを見極めましょう。
2. 提案内容に納得感があるか
契約前の提案段階で、自社の課題を正しく理解し、その上で具体的で納得感のある戦略を提示してくれるかどうかが重要です。
「Google広告とMeta広告をやりましょう」といった単なる施策の羅列ではなく、「なぜその媒体なのか」「どのようなターゲットに、何を訴求するのか」「成果をどう計測し、改善していくのか」といった、成果に至るまでの道筋を明確に示してくれる代理店を選びましょう。
3. 担当者との相性は良いか
広告運用は代理店の担当者と二人三脚で進めていくため、担当者との相性は非常に重要です。
- 専門用語を多用せず、こちらの意図を汲み取って平易な言葉で説明してくれるか
- 些細なことでも気軽に質問できる雰囲気があるか
- 打ち合わせの場で、こちらの話を真摯に聞いてくれるか
単なるスキルだけでなく、人として信頼できるパートナーかどうかを見極めましょう。
4. 費用対効果は見合っているか
手数料の安さだけで代理店を選ぶのは危険です。重要なのは、提供されるサービスの価値と費用のバランス、つまり費用対効果です。
手数料が安くても、経験の浅い担当者が担当し、月次のレポート提出のみといった対応では、成果は見込めません。
運用にかける工数や、担当者のスキル、支援範囲などを総合的に判断し、費用に見合った価値を提供してくれる代理店を選びましょう。
5. 運用者1人あたりの担当社数は多すぎないか
一人の運用者が多くの案件を抱えている代理店では、どうしても一社あたりにかけられる時間が限られてしまいます。
自社のアカウントにじっくり向き合い、深く思考し、改善施策を実行してもらうためには、運用者一人あたりの担当社数が比較的少ない代理店を選ぶのがおすすめです。
提案の際に、担当者が何社くらいの案件を受け持っているのか、確認してみると良いでしょう。
6. 広告アカウントの保有権は自社にあるか
契約前に必ず確認すべき重要なポイントが、広告アカウントの保有権です。
代理店によっては、代理店が保有するアカウントで運用を行うケースがありますが、これでは代理店を切り替える際に過去のデータや機械学習の成果を引き継ぐことができません。
必ず、自社で広告アカウントを保有し、代理店には運用権限を付与する形で契約しましょう。
代理店と長期的なパートナーシップを築くためには
広告主と代理店の理想的な関係は、単なる発注者と受注者の関係ではありません。
同じ目標に向かい、同じ問題に取り組む対等なパートナーとして、共に価値を生み出す「共創関係」を築くことこそが、事業を成功に導く鍵であると私たちは考えています。

広告運用代行は無形サービスであり、サービスの品質には発注者側の関わり方も大きく影響します。
生成AIにゴール定義や背景文脈、具体的な指示を与えずにアウトプットしてもらうと微妙な生成結果に陥るケースと同様に、代理店に運用代行を依頼する際も、代理店のポテンシャルを活かすための土壌を整えてあげることが重要です。
- 1.広告運用のゴール定義(いつまでに何を達成すれば最高と言えるのか)
- 2.広告の背景文脈(自社の事業や戦略、体制、顧客情報などの背景情報)
- 3.代理店への期待事項(発揮してほしいバリューや理想の関わり方など)
もちろん、上記の情報を代理店の担当者に開示しても、一度ですべてを理解してもらえるケースは少ないです。
自社と同じ目線で、同じ問題に向かって取り組むパートナーシップを築くためには、密にディスカッションを重ねながら、地道に信頼関係を築いていくことが重要です。
まとめ|代理店と協力して成果を出すことが重要
広告運用代行で成果が出ない原因は、代理店側、自社側、戦略そのものなど様々です。
まずは本記事で紹介した原因と照らし合わせ、改善の余地がないかを探ることが重要です。
その上で、信頼できるパートナーと「共創関係」を築き、事業成長という共通の目標に向かって協力していくことが、広告運用を成功させるための最も確実な道筋と言えるでしょう。
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【広告成果を最大化するオーリーズの特徴】
- 担当者の評価は売上ではなく「紹介したくなる支援かどうか」
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