- 社内活動・カルチャー
- 宇賀田 徹
「目的設定」にこだわるカルチャーが生む価値と好循環
オーリーズの個性あふれるメンバーにスポットライトを当てる社員インタビューシリーズ。
今回はマネージャーの宇賀田さん。事業会社で、新規事業や経営企画室での業務を経て、オーリーズに入社されています。今回は、クライアント支援におけるこだわりや組織文化について、詳しく伺いました。
東証一部上場不動産系事業会社にて入社。経営企画室に所属し新規事業の立ち上げを行う。主にBtoBビジネス領域のWebメディア運用を通じて、SEMやCRMを含むマーケティング施策の企画・ディレクションを中心とした業務を遂行。事業拡大と同時に、デジタルマーケティングの可能性について追求している中、オーリーズと出会い入社を決意。マネージャーに就任し、経営企画とデジタルマーケティングに携わった経験を活かし、顧客に寄り添った経営課題の解決をすべく日々邁進中。
目次
社会問題への関心から、まずはビジネスの世界へ
— これまでのキャリアについて教えてください。
1社目に不動産系事業会社で働き、オーリーズは2社目です。
もともと小さいころから社会問題に興味があり、「立ち上げている事業に社会性があるか」を重視して就職活動をしていました。大学・大学院時代に環境問題について研究したり、バックパッカーで途上国を周ったりした経験から、社会にインパクトを与えるには、まずはしっかり利益を出すことと、そしてそれを投資に回すサイクルをつくることが非常に重要だと気づき、卒業後にはまずはビジネスを学びたいと考えていました。
そんな背景から、「地方創生」の文脈で社会性のある事業を展開している会社に入社をしました。入社後は担当エリアを持ち、新規事業の立ち上げと事業拡大のミッションを担っていました。具体的な業務は、SEO、代理店マネジメント、Webサイトリニューアル、バックオフィスのデジタル化、toCおよびtoB営業、テレフォンオペレーターなどをしていました。
2年目以降は経営企画室の業務も担うようになり、事業の収益改善のための戦略立案などをしていました。数字に責任を持ちながら、同時に実務にも積極的に取り組んでいたので、数字が足りないときは自らドアノック営業をするなどの泥臭い仕事もしていましたね。こんな感じで、いわゆる「なんでも屋さん」をしていたのですが、その中でもいちばん楽しく取り組んで、同時に大きな可能性を感じていたのがデジタルマーケティングでした。
あらゆる意思決定に一貫するビジョン
— 転職のきっかけは何だったのでしょうか?
最初の会社には前述のような経緯で入社をしたのですが、入ってみると、現実は残業などで社員が疲弊し、サービスの売り方も強引なところがありました。マネージャーになってからは、そのことに疑問を持ちながらメンバーに指示をすることに葛藤があり、会社を根本から変えることも難しかったので、転職活動をはじめました。
当時はちょうど子供が生まれるタイミングで、慎重に転職活動をしていたこともあり候補となる企業がなかなか見つからない状況でした。そんな中、信頼していたエージェントが紹介してくれたのがオーリーズでした。実を言うと、一次面接で多聞さん(社長)の話を聞いたときから、非常に話が上手いのでのせられて強い魅力を感じて、「ここで決まりじゃないか!?」と思っていました(笑)
ただし即決はせずに、具体的な質問を重ねながら慎重に検討をしました。「なぜそのような事業戦略を取っているのですか?」「ビジョンやミッションを実現するためにどんな仕組みを設計しているのですか?」「(財務諸表の開示を要求し)同業他社と比較してこの数字に違和感があるのですが、どんな経営判断でこのような結果になっているのですか?」などと細かく質問したんです。嫌な求職者ですよね(笑)
でも、そんな細かい質問にもしっかり答えてくれました。そして、それらの回答から、事業の戦略や社内のあらゆる取り組みが、ビジョンから一貫して仕組みに落としこまれていることを感じました。例えば、分業をしない点やメンバーの評価に売上が一切入っていない点、大手の下請けをせず、直接のクライアントコミュニケーションを貫く点など、ある意味不器用かもしれないけれど、あらゆる意思決定に信念を強く感じました。
営業に売上目標を設定したほうが確実に広告費は伸びますし、大手から効率的に仕事をおろしてもらえば営業効率も上がるのですが、それではクライアントと同じ目線で仕事ができないということを、入社して3年経った今、より深く理解しています。
クライアント支援に没頭し、価値提供する
— オーリーズの仕事で楽しいときはどんなときですか?
雑念なくクライアントに向き合うことができるのが嬉しいですね。オーリーズで評価されるのは売上ではなく、「クライアントにどのような価値を提供したのか」です。そして、その実現をサポートするために、一人あたりの担当クライアント数を制限するなどして、一社一社にコミットできる環境をつくっています。
この環境があることで、私たちは思う存分、担当クライアントの支援に没頭できる。だからこそ、クライアントから評価いただいた瞬間こそがいちばん楽しいときです。
— オーリーズの環境で得られるものはどんなことでしょうか?
「全体思考」の力を身につけることができます。先ほど「クライアントの支援に没頭できる」と言いましたが、その目的は「クライアントに高い付加価値を提供するため」に他なりません。そのため、私たちのカルチャーには「そつなく無難にこなす」という考え方は存在せず、常に「攻めた提案」をしなければいけない。
そのためには、一般的にこの3つのステップが必要になります。
- 支援目的の設定
- 目的に沿った課題の設定
- 課題に対する施策の立案
担当するクライアントが多かったり、業務過多が常態化したりしているような環境では、1や2をすっとばして、3から取り組んでしまうことも多いのではないでしょうか。
私たちのカルチャーでは、何をするにせよ必ず「目的設定」から始めることに強いこだわりをもっています。そして、それらの目的を、たとえば「オンラインのコンバージョン(問い合わせ)を増やすこと」といったものにはしません。なぜなら、このように設定する目的を「低く」してしまうと発想に制限をかけてしまうことになり、施策を考えるときに出てくるアイディアが無難なものになってしまったり、奇をてらってはいるものの、現実的には効果が望めないものになってしまったりするからです。
そのため、「運用型広告」の領域の中で、可能な限り高い(クライアントのビジネスのKGIに近い)目的を設定することから始め、視座を上げた状態で課題設定、施策立案に入るようにしています。これを日々繰り返すことで、「全体思考」が身についていきます。
ポジティブな循環が生まれる組織文化
業務以外だと、オーリーズで働いていると精神衛生を良い状態に保つことができますね。
私の聞く限り、広告代理店の中には1人あたり10社以上、多いときは数十社を担当する会社もあると聞きます。このようなケースでは、考える時間よりも「業務をこなす」時間が増え、「さらなる改善」よりも「ミスなく実行する」ことが支援の主な目的になりがちです。そして、改善されることが少なってくると、クライアントは「ミスがないこと」の評価割合を多くせざるを得ません。このように、成功することよりも失敗しないことが重要になる悪循環が生まれ、運用者は萎縮し、精神衛生の状態は悪くなってしまいます。
オーリーズでは、クライアントの支援に没頭できる十分な時間を確保し「考える時間」が大部分を占めるため、必然的に「ミスを気にしなければならない時間」が減ります。そして、求められる通りに改善を続けることができれば、クライアントは細かなミスも気にしなくなるのです。クライアントは当然「ミスをしないこと」よりも「成果をあげること」を最重要視しているので、成果をあげるために没頭できること環境があることは、非常に尊いことだと感じます。
このような環境のおかげで、現時点では高いNPSを保つことができ、業績も順調に拡大しています(※1)。さらに好循環をつくっていくためにメンバーへの還元も積極的に行っていて(※2)、ますます気持ちよく働ける環境が整っていると感じます。社内の雰囲気もとても良いですね。
※1 参考記事:オーリーズの顧客志向の組織づくり 〜NPS®(ネット・プロモーター・スコア)の運用〜
※2 参考記事:オーリーズのリモートワークの取り組み ~新しい組織観・労働観を目指して~
— 仕事で大事にしていることを教えてください。
原理・原則を教えること。それをもとに自由に考え、動いてもらうことをとても大事にしています。逆に、「こういうケースではこういう対応をしてください」という具体的な伝え方はしないようにしています。
理由は、まず第一に、スキルが具体的になればなるほど身につけるのも教えるのも簡単ですが、汎用性が低いため飛躍的な成長は望めません。
そして第二に、トップダウンの指示でメンバーが動くというのはオーリーズのカルチャーではないと感じます。そつなく、無難に働きたい人はそれを望むかもしれませんが、私はそれでは、心からの働く喜びを得ることはできないと思っています。8時間労働だとしても1日の1/3が労働時間になるので、その時間を有意義なものにしてほしい。
こちらの記事にもありますが、「自ら考えて、決めて、納得して、前に進んでいく」ことで人は「いきいきとはたらく」ことができると思います。私たちは「あなたを、叶える」というミッションをメンバーにも掲げており、無難に時を過ごしていては本当の意味で自分自身を「叶える」ことはできないと考えています。
オーリーズへの信頼が生むキャリアの納得感
— 今、宇賀田さん自身は自分を叶えられていると思いますか?
冒頭で、社会問題に関心があるという話をしました。実は社会人4年目に入った頃に、やはりこの思いは消えず、NPO法人にプロボノとして参加したんです。しかし現実は厳しく、私の実力ではむしろ組織の負担になるばかりで全く役に立つことができませんでした。それ以来、私は自身の能力を上げることを一番の課題として取り組むようにしています。
直接的な意味で「社会問題の解決に関わる」ことはできていないかもしれませんが、現時点では今の会社で果たすべき役割を全うし、会社とともに大きく成長することこそが、自分の理想に近づいてるんだと納得しています。
そう思えるのも、オーリーズの環境を心底信じられるからだと思います。会社によっては会議のための会議や、本来の目的から外れた不必要な作業が1日の半分以上を占めるようなこともあります。一方、オーリーズは目的に照らし合わせて必要なことしかやりませんし、本人の成長を促すことを重視しています。
今はマネージャーとしてこの環境を作る立場ですが、これまでは「身を任せていればスキルが身に付いて前に進める」と信じて仕事に没頭できました。先ほど、原理・原則を教えることを大切にしていると言いましたが、これも同じ話です。具体的な作業を教えるのは簡単ですが、それでは応用力がつかない。これを教える側の先輩が理解しているから、後輩たちは成長を実感でき、会社を信じて前に進めるんです。
さいごに
— これからの目標を教えてください。
社会に対してもっとインパクトを出していきたいです。私はやはり信じるもので社会にインパクトを与えたいと思っているので、会社の規模も大きくして、こじんまり終わらせたくないなと個人的には思っています。徐々に、目の前のステップから取り組んでいきたいですね。
当然その過程で今ある素敵なカルチャーを大事にして、オーリーズにいることで充実する人を増やしていきたいですし、オーリーズの支援によってよりクライアントが社会にインパクトが出せるよう、良いご支援を積み重ねていきたいなと思います。
— 学生時代から、意志をもった選択を重ねてこられている宇賀田さん。オーリーズへの深い信頼と、ポジティブなカルチャーが伝わってくる内容でした。お話を聞かせてくださりありがとうございました。