ECモール広告とは?3大ECモール(Amazon/楽天/Yahoo!)の特徴と始め方

ECモール広告とは?3大ECモール(Amazon/楽天/Yahoo!)の特徴と始め方

21世紀に入ってから日常の生活の一部となったオンラインショッピング。

出品も非常に簡単で、最近ではインターネット上の仮想商店街「ECモール」に出店される方も増えてきております。

今回はそんなECモールに広告の配信を行う「ECモール広告」についての概要や自社ECサイトとの比較、相性の良い商材など基本的な内容をまとめました。

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ECモール広告とは?

ECモール広告は、ECサイトやオンラインショッピングモールで画像と共に展開される広告手法であり、商品やサービスを効果的に宣伝する広告のことです。

商品やサービスの露出を高め、効果的な顧客獲得に貢献します。

また、適切なECモール広告戦略を採用することで、ECサイトの集客や売上向上に寄与します。競合他社の類似商品に認知度やネームバリューで劣っている場合でも、商品検索後の画面での広告の表示によって商品が購入されやすいといった特徴があります。

ECモール広告 広告例 (楽天市場)

ECモール広告 広告例 (Yahoo! ショッピング)

モール型ECサイトと自社ECサイトの比較

ECモール広告を始めるにあたって欠かせないモール型ECサイトと自社ECサイトの違いをそれぞれまとめました。

モール型ECサイトとは?

実店舗が集まるショッピングモールのように複数の店舗が集まって形成された、インターネット上の仮想ショッピングモールのことです。楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングが代表的なモール型ECサイトです。

自社ECサイトとは?

ドメインの取得・サイト構築・システム構築・販促施策といったECサイトの立ち上げ・運営を、全て自社でまかなうタイプのECサイトのことを指します。

モール型ECサイトと自社ECサイトの違い

以下3つの観点で大きく異なります。

サイト構築

自社ECサイトでは自由度の高いサイト構築が可能です。自社の企業イメージに沿った内容で構築することもできるため、ブランドイメージに合ったサイトが作れます。企業は自身のブランドイメージやサポートを完全にコントロールできる一方で、構築方法によってはサイト構築に相当な時間を要するケースが多く、運用開始まで時間がかかるデメリットがあります。

モール型ECサイトでは、事業者が用意したプラットフォームを利用できるため、短期間で運用を開始できます。ただし、デザインや機能変更はほとんどできず、サイトのポリシーやデザインに縛られるために、独自性を出すことが難しいです。

費用

自社ECサイトでは構築方法によって構築費用が異なりますが、こだわるほどに構築費用がかかります。ほかにも、月額使用料や保守メンテナンスなど、運用費用が必要になりますが月単位での月額コストは安価な傾向があります。

一方でモール型ECサイトは、出店料が初期費用として必要です。また運用費用として、手数料やロイヤリティなどが発生します。ステム利用料・決済手数料・オプション利用料といった月単位でのコストが高額なケースが多いです。

集客方法

自社ECサイトでは、さまざまな手法を駆使して自ら集客を行う必要があります。例えば、ホームページやSNS、メルマガでの情報発信をはじめ、リスティング広告やコンテンツマーケティング、SEOなどで集客を図ります。お客さまのデータを収集できることも強みの一つと言えます。

モール型ECサイトは、ECモールの知名度や認知度の高さが武器です。有名なECモールは抜群の知名度があり、自然と多くのユーザーが集まります。モール内SEOやセールの開催などで、集客力を高めることも可能です。短期間で出店(出品)しやすいことも特徴の一つと言えます。

3大ECモールについて

ここからは実際の具体的なECモールについての説明を紹介します。

3大ECモールであるAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングおすすめの広告を紹介します。

Amazonスポンサー広告

1つ目はAmazonスポンサー広告です。Amazonスポンサー広告には以下3種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。

1.Amazonスポンサープロダクト広告

一般的なリスティング広告と同様に特定の語句が検索されることで、状況に合わせて配信される広告
参考:Amazonスポンサープロダクト広告(公式サイト)

2.Amazonスポンサーブランド広告

カスタマイズ可能な広告で、商品検索結果にブランド全体を表示。ブランド認知度向上を図る 参考:Amazonスポンサーブランド広告(公式サイト)

3.Amazonスポンサーディスプレイ広告

商品ページ外で広告表示。広告を通じて新たな顧客にリーチし、既存顧客の再認識を促進
参考:Amazonスポンサーディスプレイ広告(公式サイト)

楽天市場(RPP広告)

特長

楽天市場内の検索結果画面に表示される検索連動型の広告はRPP広告(Rakuten Promotion Platform、楽天プロモーションプラットフォーム)と呼ばれる検索連動型の広告です。機械学習を活用するなどにより数年前よりも進化を遂げております。

以下が主な特徴です。

  • 初心者に安心の機械学習を導入されている
    RPP広告は、CPCと月予算を設定するだけで楽天が自動的に運用してくれる検索連動型広告です。自動運用のためどのくらいのCPCで広告を始めたらよいかわからない初心者にとってもある程度機械学習に任せることができる点がメリットの1つです。
  • 商品ごとのキーワードとCPCの設定が可能
    商品別でCPCを設定することができるため特定商品の露出を強化したりなどが可能です。それにより、施策に合わせてキーワードとCPCを調整することで配信効率の高い細かい入札調整を行うことができます。
  • 画像やテキストの審査がない
    通常のリスティング広告とは違い画像やテキストの審査がないことも特徴の1つです。そのために配信の設定するだけですぐに出稿することも可能です。

また、同様のサービスでRSE広告(RMP – Rakuten Sales Expansion)というものがあります。

RPP広告との主な違いは、RPP広告の広告主体が楽天市場内で公式出店している店舗であるのに対し、RSE広告は広告主体が楽天市場内で公式出店していないメーカーになる点です。

RPP広告と表示内容は同じ(商品タイトルの先頭に【PR】という表示)なため、ユーザーからは区別がつきません。

参考:【楽天基本編】楽天市場内の広告商品を解説!

始め方

RPP広告の主な始め方は以下の通りです。

【1】楽天RMSのトップページを表示する

楽天RMSにログインし、トップページを表示させます。RPPはRMS(Rakuten Merchant Server)から出稿するので、RMSへのログインは必須ですので注意しましょう。

参考:Rakuten Merchant Server(公式サイト)

【2】検索連動型広告(RPP)を選択する

RMSトップ(メインメニュー)より、以下フローで設定を進めます。

  1. 「広告・アフィリエイト・楽天大学」をクリック
  2. 「広告(プロモーションメニュー)」をクリック
  3. 「検索連動型広告(RPP)」をクリック
  4. 「キャンペーン」をクリック
  5. 「新規登録」ボタンが表示されるので選択。

【3】キャンペーンを新規作成する

【2】で新規登録のページまで遷移した後はキャンペーンの新規作成を行うために、以下の情報の入力を行います。登録が完了すれば基本的には24時間以内に配信の開始が可能です!

  • キャンペーン名
  • ステータス
  • 継続月予算
  • CPC

配信費用

RPP広告は最低クリック単価25円、月予算は5,000円から出稿することができます。

RPP広告は楽天内の他の広告に比べて少ない予算で始められる手軽な広告と言えるでしょう。

広告の種類配信費用
RPP広告CPC25円、最低月予算5000円~
楽天市場広告最低40000円~
クーポンアドバイス広告クーポン獲得単価40円と値引き額を負担
CPA広告広告経由の販売額に対して20%

参考:楽天広告の種類・費用は?選び方や運用のポイントを解説!

ターゲティング

ターゲティングは以下の設定での絞り込みが可能です。

  • 年齢
  • 性別
  • 地域
  • 購買履歴

これらとは別にR-Karteと呼ばれる楽天市場で使えるデータ分析ツールがあります。アクセス数・転換率・客単価・検索キーワードなどを可視化できるので、狙うべきキーワードやターゲットを明確にすることが可能です。

参考:データ分析 R-Karte(公式サイト)

Yahoo! shopping(アイテムマッチ広告)

特長

特定の指定日のみ広告予算、クリックを増加できる

アイテムマッチ広告にはブースト予約機能という、事前に予約することで特定の指定日のみ広告予算、クリックを増加できる機能があります。ポイントアップデーや特定の日付や曜日に集中的に配信を行うことも可能です。

参考:ブースト予約機能とは

広告素材を用意する手間がかからない

アイテムマッチ広告は商品ページをそのまま出稿に利用するので、専用の写真・文章・デザインが必要ありません。広告用の素材やランディングページを用意する手間がかからないことは大きな特徴の1つと言えます

入札順位を確認することができる

アイテムマッチ広告では、広告設定画面で入札順位を確認することができます。「1位入札」というボタンをクリックすると1位入札額を確認することもでき、参考にしながら費用対効果が高くなるようCPCを調整することができるのはアイテムマッチ広告ならではのメリットです。

始め方

アイテムマッチ広告の主な始め方は以下の通りです。

【1】ストアマッチのアカウント登録が必要

ストアマッチアカウントはお持ちですか?

既にストアマッチアカウントをお持ちの方のログインを行い、お持ちでない方はこちらからアカウントの登録を行いましょう。

参考:ストアマッチはじめての方へ(開始手順のご案内)

【2】予算を入金する

まずはアイテムマッチに広告予算を入金しましょう。約3分で予算の入金設定ができます。

アイテムマッチにログインし、管理画面の「予算」タブから「予算管理」をクリックします。

予算管理の「現在の入金残高」にある「金額を追加」ボタンをクリックし、「決済方法」を選択してから、入金金額の欄に予算(税込)を入力します。

出典:初めてでも簡単!アイテムマッチ広告出稿「まずは出してみよう」

入金方法は下記の3つから選択可能です。

【3】予算上限を設定する

予算管理の画面にて、「予算上限」から「予算上限の変更」ボタンをクリックします。予算上限設定の画面にて「月次」「日次」のどちらかで予算金額を入力し、「送信」すると即時反映されます。

  • 月次予算の設定

出典:初めてでも簡単!アイテムマッチ広告出稿「まずは出してみよう」
月次予算は均等配信される仕組みの為、例えば月次予算を30,000円と設定した場合、30,000円÷30日=1日1,000円のペースで配信されます。

  • 日次予算の設定

出典:初めてでも簡単!アイテムマッチ広告出稿「まずは出してみよう」

【4】入札設定を行う

次はアイテムマッチで広告を掲載するための入札設定を行っていきます。約10分でアイテムマッチの入札設定ができます。

アイテムマッチには「個別入札」「全品指定価格入札」「全品おまかせ入札」の3種類の入札方法があります。初めてアイテムマッチを利用する場合は、1品からでも入札できる「個別入札」がおすすめです。

  • 個別入札
    商品ごとに入札価格を設定できる。売れ筋や注力したい商品を選んで設定できるので、より自分たちのお店の希望に沿った運用が可能。
    参考:個別入札の登録方法
  • 全品指定価格入札
    設定が簡単、出品中の商品全てをアピールできる。
    商品ページへの入り口が増えることで多くのユーザーの流入が期待できる。
    ※利用するには最低広告予算5万円以上の設定が必要。
    参考:全品指定価格入札の登録方法
  • 全品おまかせ入札
    入札設定など細かな設定を自動でしてくれる。
    毎日入札価格を適切に算出してくれるので、広告の知識がなくてもプロのような運用をすることが可能。
    ※利用するには最低広告予算5万円以上の設定が必要。
    参考:全品おまかせ入札の設定方法

参考:商品の広告表示を増やそう!アイテムマッチの入札方法を徹底解説

参考:初めてでも簡単!アイテムマッチ広告出稿「まずは出してみよう」

配信費用

クリック数に応じて課金されるクリック課金広告です。一般的に広告掲載には費用がかかるというイメージがありますが、アイテムマッチ広告は自分で入札金額を設定し、費用を管理することが可能です。最低入札価格は一律で25円となっております。

例えば、5,000円のご予算で最低入札金額25円で入札した場合に約200クリック=200人を自ストアの商品ページへ訪問させることができます。全品指定価格入札、全品おまかせ入札は予算5万円~ご利用できます。

ターゲティング

アイテムマッチ広告は商品カテゴリに対してのみ入札が可能です。

また、店舗へのアクセス履歴があるユーザーに対してリターゲティングする機能もあります。

そのためにKWに対して入札できないため、細かいターゲティングができないというデメリットがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

モール型ECサイトと自社ECサイトはそれぞれにメリット・デメリットが存在するので一概に良し悪しは言えません。ですが、モール型広告は時代に沿った広告手法であり、今後さらに活用頻度が増えると予想することができます。今後のさらなるアップデートにも期待がもてますね。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

株式会社オーリーズ

アドオペレーションズ・ストラテジスト

宮崎 征弥

新卒にて大手建設会社へ入社し、現場監督や見積業務に従事。超大型工事から小型工事まで大小問わず様々なプロジェクトに携わる中で、よりお客様と近い関係で一貫して業務を行いたいという気持ちが芽生えジョブチェンジを決意。課題解決に向けてお客様と徹底的に向き合って業務に取り組める組織運営の考え方に共感しオーリーズに入社。

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