Google広告の効果測定のキホン~計測・分析・改善~

Google広告の効果測定のキホン~計測・分析・改善~

Google広告を運用していても「本当に効果が出ているのか分からない…」「数字は見ているけれど、どう判断すれば良いか迷う…」という悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

もしかしたら、あなたもこんな悩みを抱えているかもしれません。

  • 管理画面の数字は確認しているが、良し悪しの判断基準が分からない
  • 効果測定の設定方法や、どの指標を重視すべきか迷っている
  • 数字から具体的な改善アクションにつなげる方法が知りたい

そんな悩みを解決するために、本記事では「効果測定の基本指標」「分析に必要な設定」「分析・改善方法の基本」を解説します。

この記事を読めば、Google広告の数字を正しく読み解き、継続的に成果を向上させる効果測定スキルを身につけることができるはずです。

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効果測定の重要性

Google広告を利用しているのに効果測定をしていない、効果測定をしているが実際に何の効果が測定できているのかを把握していないという方がいるかもしれません。

まずは、指標を正しく理解し、効果測定をすることが重要である理由を説明します。

測定しないリスク

Google広告で効果測定を行わないことは、広告がビジネスの役に立っているかわからないまま、暗闇の中で歩き続けるようなものです。具体的には以下のようなリスクが発生します。

広告費の無駄遣いが続く

効果測定なしでは、どのキャンペーンやキーワードが成果を生んでいるかが分かりません。その結果、効果の低い広告に予算を投じ続け、貴重な広告費を無駄にしてしまったり、広告費が無駄になっていることに気付けなかったりします。

改善の機会を逃す

数字を正しく把握していなければ、どこに問題があるのか、何を改善すべきなのかが見えません。クリック率が低いのか、コンバージョン率が低いのか、原因が特定できなければ効果的な改善策も打てません。

競合他社に遅れを取る

競合が効果測定を基にした最適化を進めている中、自社だけが「なんとなく」の運用を続けていては、市場での競争力を失ってしまいます。

効果測定で実現できること

一方で、適切な効果測定を実施することで、以下のような具体的な成果を実現できます。

広告費用対効果(ROAS)の向上

効果測定により、成果の高いキャンペーンやキーワードを特定し、そこに予算を集中投下することで、同じ広告費でより大きな成果を得られるようになります。

データに基づく意思決定の実現

「なんとなく」ではなく、数字に基づいた客観的な判断ができるようになります。予算配分、キャンペーン停止・継続の判断、新たな施策の検討など、すべてをデータで裏付けて決定できます。

継続的な成果向上

効果測定により問題点と改善点が明確になるため、PDCAサイクルを回しながら継続的に成果を向上させることが可能になります。

7つの基本指標

Google広告の効果測定において、必ず理解しておくべき7つの基本指標があります。これらの指標を正しく理解し活用することで、広告の現状把握から改善まで一貫して行えるようになります。

インプレッション数

インプレッション数とは

インプレッション数は、あなたの広告が表示された回数を示す指標です。「imp」や「impressions」と表記されることもあります。

この指標により、「どれだけの人に広告を見てもらえているか」という広告の露出度を把握できます。

またインプレッション数は、広告効果の「母数」となる重要な指標です。十分なインプレッション数がなければ、他の指標(クリック率やコンバージョン率)も正確に評価できません。

インプレッションシェア

インプレッションシェアとは

インプレッションシェアは、広告が表示可能だった回数のうち、実際に表示された回数の割合を示します。

インプレッションシェア = 実際のインプレッション数 ÷ 表示可能だったインプレッション数 × 100

インプレッションシェア損失の原因

インプレッションシェアが100%出ない場合、以下のどちらかが原因になっています。

  1. 予算不足による損失: 広告予算が足りず、広告表示の機会を逃している
  2. 広告ランク不足による損失: 品質スコアや入札価格が低く、広告表示の機会を逃している

改善アクション

インプレッションシェアを上げたいときは次のようなアクションが有効です。

  • 日予算の引き上げ
  • 品質スコアの改善
  • 入札価格の見直し
  • 広告文の最適化

クリック率(CTR)

クリック率(CTR)とは

クリック率は、広告が表示された回数(インプレッション)に対して、実際にクリックされた回数の割合を示します。

CTR = クリック数 ÷ インプレッション数 × 100

CTRが重要な理由

CTRは広告の「訴求力」を測る重要な指標です。高いCTRは以下を意味します:

  • ユーザーのニーズと広告内容がマッチしている
  • 広告文が魅力的で興味を引いている
  • 適切なターゲティングができている

CTRの目安

業界にもよりますが、次に示すCTRが平均的な値と言われています。

  • 検索広告 2.5~3.5%
  • ディスプレイ広告 0.5~1.0%

改善アクション

CTRを上昇させたい場合、以下のようなアクションが考えられます。

  1. 広告文の最適化
     ・具体的な数字を含める(「30%OFF」「送料無料」など)
     ・行動を促す表現を使用(「今すぐ」「限定」など)
     ・ターゲットユーザーの課題を明確に示す
  2. キーワードマッチタイプの見直し
     ・部分一致から完全一致への変更で関連性向上
     ・除外キーワードの追加で無関係なクリックを防ぐ
  3. 広告表示オプションの活用
     ・サイトリンク表示オプション
     ・コールアウト表示オプション
     ・構造化スニペット表示オプション

クリック単価(CPC)

クリック単価(CPC)とは

CPC(Cost Per Click)は、1クリックあたりにかかった平均費用を示します。

CPC = 総広告費 ÷ クリック数

CPCに影響する要因

  1. 品質スコア: 高い品質スコアほどCPCが下がる
  2. 競合状況: 競合が多いキーワードほどCPCが上がる
  3. 入札戦略: 手動入札か自動入札かによって変わる
  4. 業界: 業界によってCPCの相場が大きく異なる

CPC削減の実践手法

CPCを下げたい場合、次のようなアクションが考えられます。ただし、CPCが高いとは競合性が高い≒CVにつながりやすい可能性があります。CVRが高まるのであれば、CPCの上昇は許容してもよいと言えます。

  1. 品質スコアの向上
     ・広告文とキーワードの関連性向上
     ・ランディングページの最適化
     ・過去のCTR実績の改善
  2. 除外キーワードの活用
     ・意図しないクリックを防ぐ
     ・予算の無駄遣いを削減
  3. 配信時間の最適化
     ・CPCの安い時間帯への配信集中
     ・コンバージョン率の高い時間帯の特定

コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率(CVR)とは

CVR(Conversion Rate)は、広告をクリックしたユーザーのうち、実際にコンバージョン(購入、問い合わせなど)に至った割合を示します。

CVR = コンバージョン数 ÷ クリック数 × 100

CVRが重要な理由

CVRは「ランディングページの品質」と「ターゲティングの精度」を同時に測る重要な指標です。高いCVRは以下を意味します:

  • ランディングページがユーザーのニーズを満たしている
  • 適切なユーザーにリーチできている
  • 購入・申し込みプロセスがスムーズ

CVR改善のためのランディングページ最適化

  1. ファーストビューの改善
     ・3秒でサービス内容が理解できる構成
     ・明確なベネフィットの提示
     ・信頼感を演出する要素の配置
  2. フォーム最適化
     ・入力項目の削減(最低限の情報のみ)
     ・エラーメッセージの親切な表示
     ・入力例の提示
  3. コンバージョンボタンの最適化
     ・目立つ色とサイズの選択
     ・行動を促す文言(「今すぐ申し込む」など)
     ・ページ内の適切な位置への配置

    CVRの低下要因と対策

    低下要因対策
    ページ読み込み速度が遅い画像圧縮、サーバー最適化
    スマホ対応が不十分レスポンシブデザインの改善
    情報が不足している詳細情報、FAQ、口コミの追加
    価格が明確でない料金体系の明示、比較表の設置

    獲得単価(CPA)・広告費用対効果(ROAS)

    収益性、広告の効果を測るのに使用されるのが、CPAもしくはROASです。ビジネスによって、どちらか・もしくは両方を活用して成果を測ります。

    獲得単価(CPA)とは

    CPA(Cost Per Acquisition)は、1件のコンバージョンを獲得するのにかかった費用を示します。

    CPA = 総広告費 ÷ コンバージョン数

    広告費用対効果(ROAS)とは

    ROAS(Return On Advertising Spend)は、広告費1円あたりで得られた売上を示します。

    ROAS = 広告経由の売上 ÷ 広告費 × 100

    CPAとROASの使い分け

    ご自身のビジネスでどちらを採用すればよいかは、以下を参考にしてください。顧客数や申込数など件数を重視するのか、売上額・利益率など金額を重視するのかで変わります。

    • CPA: 目標単価が決まっているサービス(リード獲得、会員登録など)
    • ROAS: 商品価格が様々なEコマースや、LTV(顧客生涯価値)重視のビジネス

    目標CPA・ROASの設定方法

    1. 目標CPA設定例
      サービス価格: 100,000円
      成約率: 10%
      目標利益率: 30%

    目標CPA = 100,000円 × 10% × 30% = 3,000円

    1. 目標ROAS設定例
      目標利益率: 30%
      その他コスト: 20%

    目標ROAS = 100% ÷ (100% – 30% – 20%) = 200%

    CPA・ROAS改善のアクションプラン

    CPAが高い場合:

    1. CVRの改善(ランディングページ最適化)
    2. CPCの削減(品質スコア向上)
    3. ターゲティングの精緻化

    ROASが低い場合:

    1. 高単価商品への予算集中
    2. アップセル・クロスセルの仕組み構築
    3. リピート購入促進施策の実施

    効果測定の設定と環境構築

    効果測定を正確に行うために必要な設定について解説します。ここでは、主に3つ解説します。

    1. Google広告の基本的な成果把握に必要なコンバージョン計測設定
    2. ユーザーの行動経路やオウンドサイトも含めた分析のための、Googleアナリティクスの設定
    3. Google広告以外の他社の広告媒体の成果把握のために必要なパラメータの設定

    Google広告のコンバージョン計測

    コンバージョントラッキングは、広告をクリックしたユーザーが、その後にどのような行動(購入、問い合わせ、資料請求など)を取ったかを追跡する仕組みです。

    1. Google広告管理画面でコンバージョンアクションを作成

    まず、何を「コンバージョン」として計測するかを決めます。Eコマースなら商品購入完了、BtoB企業なら問い合わせフォーム送信、店舗ビジネスなら電話発信や来店予約など、ビジネスにとって最も価値のある行動をコンバージョンとします。

    そのうえで、Google広告の管理画面で計測したいコンバージョンアクションの種類を登録します。

    1. Google広告にログイン
    2. 「目標」→「コンバージョン」→「概要」をクリック
    3. 「+新しいコンバージョンアクション」から作成
    4. コンバージョンの種類を選択(ウェブサイト、アプリ、電話など)

    重要な設定項目について

    • 目標とアクションの最適化:主要なコンバージョンは「メイン」に設定し、補助的な指標は「サブ」に設定します
    • コンバージョン値:固定値(問い合わせ1件=5,000円など)または動的値(購入金額など)を選択
    • カウント方法:購入など複数回発生しうるものは「すべて」、問い合わせなど1回限りのものは「初回のみ」を選択
    • 計測期間:商品の検討期間に応じて設定(デフォルト30日から調整可能)

    2. ウェブサイトに計測タグを設置

    コンバージョンアクションを作成しただけでは計測は始まりません。計測をする条件(トリガー)を考え、その条件下で計測を実行するための計測タグをウェブサイトに設置する必要があります。

    最も確実で管理しやすい方法は、Googleタグマネージャー(GTM)を使用した設定です。

    GTMでの設定の流れ

    1. GTM管理画面で新しいタグを作成
    2. タグタイプに「Google広告のコンバージョントラッキング」を選択
    3. Google広告から取得した「コンバージョンID」と「コンバージョンラベル」を入力
    4. 成果発生時のトリガーを設定(例:購入完了ページのURL指定、フォーム送信など)
    5. 設定完了後にGTMコンテナを公開

    3. 設定確認方法

    設定が完了したら、正しく計測されているかの確認が必要です。

    Googleが提供する「Tag Assistant」というツール(ブラウザ拡張機能)を使うと、リアルタイムでタグの発火状況をチェックできます。

    確認の流れは以下の通りです。

    • Tag Assistantをブラウザにインストールし、https://tagassistant.google.comでドメインを登録
    • 実際にコンバージョンとなる操作(商品購入や問い合わせ送信)を行う
    • タグが正しく動作し、発火しているかを確認

    この確認を怠ると、計測漏れや誤計測に気づけず、効果測定の精度が下がるので注意が必要です。

    Googleアナリティクスとの連携

    GA4連携の手順

    GA4とGoogle広告を連携することで、より詳細なユーザー行動データの取得、アトリビューション分析の高度化、オーディエンスデータの共有、統合レポートでの効率的な分析が可能になります。

    1. Googleアナリティクス側での設定
       ・GA4プロパティにログイン
       ・「管理」→「Google広告とのリンク」から連携設定を開始
       ・連携したいGoogle広告アカウントを選択し設定を保存
    2. Google広告側での確認
       ・Google広告管理画面にログイン
       ・「ツール」→「データマネージャー」
       ・Googleアナリティクスの連携状況を確認

    (応用)パラメータ設定

    Google広告だけの成果確認であれば、GA4との連携による成果確認で改善に必要なデータの分析は可能です。

    しかし、複数の広告媒体を横断的に管理・分析したい場合や、より詳細なユーザー行動の解析をしたい場合には、URLにUTMパラメータを付与して流入元を明確に区別することが必要になります。

    UTMパラメータとは

    UTMパラメータは、広告のリンク先URLに付け加える小さなタグのようなものです。これにより、Googleアナリティクスなどの分析ツールが、「どの広告媒体」「どのキャンペーン」「どの広告からの流入か」を識別できるようになります。

    たとえば、ある広告のリンクが

    https://example.com/?utm_source=facebook&utm_medium=cpc&utm_campaign=spring_sale

    のようになっていると、

    • utm_source=facebook → 流入元はFacebook広告
    • utm_medium=cpc → 広告の種類はクリック課金型広告(CPC)
    • utm_campaign=spring_sale → キャンペーン名は「spring_sale」

    という情報を取得できます。

    UTMパラメータの設定

    1. UTMパラメータのルールを決める
      会社やチームで「utm_source」「utm_medium」「utm_campaign」などパラメータの付け方のルールを統一しましょう。
      例)utm_source=facebook、utm_medium=cpc、utm_campaign=spring_saleなど
    2. 広告リンクにUTMパラメータを付与する
      広告のリンクURLにパラメータを付け加えます。Google広告の管理画面では「最終ページURL」や「URLオプション」設定で自動付与も可能です。
      Facebook広告など他媒体では、広告作成時にURLに直接付与したり、媒体の管理画面で設定したりします。
    3. Googleアナリティクスで効果測定を確認する
      アナリティクスの「集客」→「キャンペーン」レポートで、どのutm_campaignがどれだけ成果を上げているか確認できます。

    UTMパラメータは複数媒体の効果を正確に比較するための基盤となる設定です。最初は難しく感じるかもしれませんが、ルールを決めて一貫して運用することが成果測定の精度向上につながります。

    分析の流れ

    階層構造で段階的に見る

    広告効果の分析は、大きな単位から詳細な単位へ段階的に進めることが重要です。

    今回はユーザーにとってわかりやすく実践的な、以下の3つの基本単位を押さえましょう。

    • キャンペーンレベル
      全体の成果や主要指標の傾向を確認します。
    • 広告グループレベル
      キャンペーン内でのグループごとのパフォーマンス比較で強み弱みを把握。
    • キーワードレベル
      具体的なキーワード単位での効果を評価します。
    • 広告レベル
      広告ごとの効果を比較し、改善対象を特定します。

    この順番で確認することで、課題を効率的に特定しやすくなります。

    分析の比較軸を明確に

    分析を進める上で重要なのは、何と比較して評価するかを決めることです。

    • 目標との比較:KPI目標に対して現状の達成度を把握
    • 時間軸の比較:日別・週別・月別の推移を見て変動やトレンドを把握
    • キャンペーンや広告グループ間の比較:パフォーマンス差を理解し強化ポイントを探る

    今回の分析の目的はなにかを考え、比較対象を念頭において数値を確認していきます。まずは時間軸で、先週より成果が良くなったか?悪くなったか?を比較することからはじめてみましょう。

    分析の3ステップ

    1. 事実の把握
      数値の変化を「変化量」と「変化率」で具体的に捉えます。
      例:「CVが前月比20件減少(-30%)」など。
    2. 解釈と仮説の立案
      内部要因(広告文変更、入札調整、予算変更など)と外部要因(季節性、競合動向、環境変化など)に分けて解釈と仮説を立てます。
      例:「このキーワードでCVが前月比20件減少(-30%)しているのは、ニュースで話題になって競合の出稿が増えたからではないか?」など。
    3. 次の分析方針の決定
      仮説に基づき、詳細に掘り下げるべき要素や検証すべき部分を決める。
      例:「広告グループAのパフォーマンス低下がCPA悪化の主因なのではないか?実際に確かめるため、次はグループ内の広告を確認する」など。

    この流れで、データから課題を明確にし、次の改善策へとつなげることができます。

    改善施策の具体例

    効果測定で得られたデータをもとに、広告のパフォーマンスを向上させるためには、具体的な改善施策を立てて実行することが欠かせません。ここでは、実務で取り組みやすい基本的な改善ポイントと、その進め方を解説します。

    ターゲティングの見直し

    広告の成果が芳しくない場合、まずはターゲティング設定を見直すことが重要です。

    配信対象となる地域、デバイス、年齢・性別などの属性設定を再検討し、成果が出ていないセグメントを除外したり、逆に効果が高い層にリソースを集中したりします。

    この見直しは、広告費の無駄を削減し、効率的な配信を実現する第一歩です。

    キーワード・広告文の調整

    次に、キーワードや広告文の改善に取り組みましょう。

    効果が低いキーワードは除外し、効果的なキーワードへの入札強化や追加を検討します。

    広告文はユーザーの関心を引く訴求ポイントを意識し、複数パターンを用意して比較検証を繰り返すことで、クリック率やコンバージョン率の向上を目指します。

    効果検証のサイクル

    改善施策を実施した後は、必ず効果測定を行い、その結果をもとに次のアクションを決めるPDCAサイクルを回しましょう。

    データに基づく運用は、感覚や経験に頼った運用よりも安定的に成果を出し続けられます。

    定期的な振り返りと改善の積み重ねが、広告パフォーマンスを持続的に高める鍵となります。

    施策の優先順位

    効果測定のデータを基に改善策を立てる際は、全ての課題に一度に手をつけるのではなく、優先順位をつけて効率よく取り組むことが重要です。ここでは、意思決定を行う際の考え方と施策の優先順位付け方法を解説します。

    データに基づく意思決定

    意思決定の基本は、数値データを正確に読み取り、課題の重要度と改善効果を見極めることです。

    具体的には、以下のポイントを考慮します。

    • 影響度の大きさ:その課題が全体の成果に与える影響度を評価する
    • 解決可能性:リソースや期間の制約の中で解決できるかを判断する
    • コスト対効果:改善にかかるコストと期待できる効果のバランスを見極める

    これらを踏まえて、最も効果的な改善策から着手することが、成果を最大化する近道です。

    改善施策の優先順位

    優先順位付けには、シンプルな「インパクト(効果の大きさ)」×「実現可能性(手間・コスト)」のマトリックスが役立ちます。

    例えば「多くの費用が出ているが成果に繋がっていないキャンペーンの停止」は即効性があり取り組みやすいため「高インパクト×高実現可能性」に該当します。

    一方で、「ランディングページの全面リニューアル」は成功すれば大きな効果が見込めるものの、時間もコストもかかるため「高インパクト×低実現可能性」にあたります。

    一方で、インパクトが大きい改善は、デメリット・リスクも大きい傾向にあります。初心者はまず、インパクトが小さく、かつ実現しやすい施策から始めてみましょう。

    インパクトが大きく、かつ実現しやすい施策に進むには、詳しい人にアドバイスを求めたり、広告について知識をつけてからにするのがおすすめです。

    トラブルシューティング

    広告効果測定を進める中で、設定ミスや不正クリック、データのズレなどさまざまなトラブルに直面することがあります。これらのトラブルを適切に把握し、対処することは正確な効果測定に不可欠です。ここでは、よくあるトラブルの種類とその対処法を解説します。

    データ計測のズレ・漏れ

    計測タグの設置ミスや重複、トリガーの誤設定によってデータが正確に収集されないケースがあります。

    設定後は必ずタグの動作確認を行い、Google Tag Assistantなどのツールを活用してリアルタイムで発火状況をチェックしましょう。

    また、サイトの構造変更やCMSの更新時にもタグの動作を再確認することが重要です。

    計測できない成果の補完

    オンラインのコンバージョンだけでなく、電話問い合わせや店舗来店などオフラインでの成果も重要な場合があります。

    これらを計測するには、CRMやコールトラッキングツールとの連携が有効です。

    また、Google広告の「オフラインコンバージョンインポート」機能を活用して、オフライン成果を広告効果測定に組み込むことも可能です。

    まとめ

    本記事では、Google広告の効果測定に必要な基本指標の理解から、計測環境の整備、データ分析の進め方、具体的な改善施策の立て方、優先順位付け、そしてよくあるトラブルへの対処法までを解説しました。

    広告運用の改善は一朝一夕には進みませんが、継続的に効果測定と改善を繰り返すことで、確実に成果を伸ばすことができます。

    この記事で学んだ内容を実践し、自社のGoogle広告運用をデータに基づいて効果的に進めていきましょう。

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    この記事を書いた人

    株式会社オーリーズ

    ストラテジスト

    大花 ちなみ

    新卒で大手インフラ企業に入社し、カスタマーサポート部門にて複数の顧客満足度向上プロジェクトに参画。その後スタートアップのアパレル事業会社にて1人目のSNS運用担当者として売上向上に取り組む中、事業成長を左右するマーケティングの奥深さを実感。マーケティング支援を通じて顧客の本質的な課題に向き合うオーリーズのスタンスに共感し入社を決意。

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