コンセプトから変えたクリエイティブを加え、Meta広告の25〜34歳のCPAが半分以下に低下

前提情報

項目内容
業種BtoC
獲得の流れMeta広告を獲得目的で配信する
見ていた指標広告セット別のCPM・CPA(媒体計測)と、リーチの年齢構成

問題

Meta広告では、成果の出たクリエイティブの訴求を残したまま、コピーの言い回しやレイアウト、写真のカットを少し変えて次を作る横展開を長く続けてきた。このやり方が機能しにくくなっている実感があった。

Metaは2025年12月の公式記事で、見た目や印象の似た広告は「同じクリエイティブのバリエーション」としてまとめて扱い、学習も配信の最適化もクリエイティブ単位で共有すると説明している。言い回しやレイアウトを変えた程度のクリエイティブは、10本作っても1本と数えられ、配信の候補に選ばれる機会は増えない。当たった層への反応は上げられても、新しい層に届く手段にはならないと考えた。

打ち手

「誰の、何のための商品として見せるか」という訴求の軸から変えた新しいクリエイティブを作った。人物の写真を使わない、テキストとイラストが主体の静止画バナーで、特定の年齢層を狙ったものではなく、まだ届いていない層を探るために作った。

新しいクリエイティブに配信の機会を確保するため、既存の広告セットには足さず、ターゲティング設定を揃えた別の広告セットに入れた。既存コンセプトの広告セットと2週間同時に配信し、2つの広告セットの違いは中のクリエイティブだけにした。

結果

指標結果
CPM(既存コンセプト → 新コンセプト)4,974円 → 3,472円
CPA・媒体計測(既存コンセプト → 新コンセプト)22,359円 → 15,175円
リーチ(既存コンセプト → 新コンセプト)約19.4万人 → 約22.7万人
フリークエンシー(既存コンセプト → 新コンセプト)3.42 → 3.43
リーチに占める25〜34歳(既存コンセプト → 新コンセプト)31.7% → 40.8%
25〜34歳のCPA既存コンセプトの半分以下

フリークエンシーは3.42と3.43でほぼ同じで、同じ人への表示回数は2つの広告セットで変わらなかった。新コンセプトの広告セットは既存より多くの人に届いた一方で、55歳以上に届いた人数は約3割少なく、リーチに占める45〜64歳の割合は10ポイント下がった。年齢別のCPAは、55〜64歳を除くすべての年齢で下がった。

この比較は検証のために設計した実験ではなく、実際の運用で得られたデータを後から整理したものだ。クリエイティブの中身によって露出の時点で振り分けられたのか、反応を学習した結果として配信が寄ったのかは、管理画面のデータでは切り分けられない。Andromedaによる動きかどうかも、外からは特定できない。

考察

成果につながった要因

CPMの差だけなら、同じ相手に安く配信できたとも読める。しかし、リーチの年齢構成が若い側に動いていたため、届く相手そのものが変わっていたと読んでいる。ターゲティング設定は同じで、違いは中のクリエイティブだけだったため、配信先は広告セットの設定ではなくクリエイティブによって動いていたことになる。年齢は違いを確認できる切り口のひとつで、興味や行動など、レポートに出ない面でも届く人は変わっていると考えている。

この打ち手が合う状況

Meta広告で、成果の出たクリエイティブの言い回しやレイアウトを変える横展開を続けていて、同じ層への偏りや疲弊が出ている場合に合う。ターゲティング設定を変えずに、まだ届いていない層を探りたいときに当てはまる。評価は広告セットではなく広告(クリエイティブ)単位で、年齢構成など「誰に届いたか」をできるだけ見る形にしている。

関連記事 Meta広告の「クリエイティブがターゲティングになる」は、管理画面の数字にどう表れるか allis-co.com