クリニックの店舗別キャンペーンを統合して自動入札に切り替え、新規来院数が約1.2倍に増加

前提情報

項目内容
業種医療クリニック
獲得の流れ広告でWeb予約(予約完了・電話タップ・オンライン診療予約)を集め、店舗への新規来院につなげる。新規来院の約8割は予約なしの直接来院
見ていた指標店舗の新規来院数

問題

予約なしで直接来院する顧客が新規来院の約8割を占め、CVデータの約8割を計測できていなかった。そのため、自動入札で最適化するより、運用者の経験をもとに入札価格を手動で調整するほうが成果につながりやすいと、クライアントと共通の認識を持ち、手動入札で運用していた。

配信量を店舗ごとに調整するため、全国50以上の店舗ごとにキャンペーンを分けていた。求める広告効果は出ていたが、より効率よく成果を伸ばすため、キャンペーン設計と入札戦略を根本から見直すことになった。

自動入札を使うには、キャンペーンごとに学習用のCVデータが一定数必要になる。店舗ごとに分けたキャンペーンでは、1つのキャンペーンにたまるCVデータが、自動入札の最適化の目安に届いていなかった。

打ち手

クライアントとの議論やデータ分析から、次のことが分かっていた。検討期間の長い商材で、Web上の行動履歴が多くたまっていること。同じユーザーでも、Webで予約して来院する場合と、予約なしで来院する場合があること。これらから、Web予約のユーザーと直接来院のユーザーで、属性やWeb上の行動に大きな差はないと仮説を立てた。直接来院のデータを学習に使わなくても大きな支障はないと判断し、Web予約のCVだけを学習させて自動入札を使うことにした。

学習データの量を確保するため、店舗ごとのキャンペーンを「東京」「千葉」「埼玉」のような都道府県ごとのキャンペーンに統合した。地域ごとに成果を比べて効果を確かめるため、自動入札は首都圏のキャンペーンだけに適用し、ほかの地域は店舗ごとのキャンペーンで手動入札を続けた。

  • 媒体:主な検証対象は検索広告とP-MAX
  • キャンペーン:首都圏の店舗ごとのキャンペーンを、都道府県ごとに統合した
  • 入札:東京・千葉・埼玉・神奈川のキャンペーンだけ自動入札にし、ほかの地域は手動入札を続けた
  • 学習させるCV:Web予約(予約完了・電話タップ・オンライン診療予約)だけを使った

結果

指標結果
新規来院数約1.2倍(約20%増)

自動入札の導入前後で、学習期間を除いた1か月ずつを比べると、クリニックの新規来院数は約20%増えた。施策を始めた7月は、毎年の季節の傾向として新規来院数が落ち込みやすい時期だった。

一方で、都道府県ごとにキャンペーンを統合したことで、配信予算が都道府県ごとに偏りはじめた。来院数に合わせて費用を調整できるよう、キャンペーン構成の見直しや来院データのアップロードを進める予定である。

考察

成果につながった要因

店舗ごとのキャンペーンを都道府県ごとに統合したことで、自動入札の学習に必要なCVデータを確保しやすくなった。あわせて、手動入札から自動入札に切り替えたことで、新規来院の見込みがあるユーザーに効率よく配信できたと考えている。来院データを学習させずに新規来院数が増えたことから、Web予約のユーザーと直接来院のユーザーで差は小さいという事前の仮説は、ある程度正しかったと見ている。

この打ち手が合う状況

店舗の新規来院を増やしたいが、予約なしの来院が多く、来院データを自動入札に学習させられない事業に合う。前提は、Webで予約するユーザーと直接来院するユーザーで、属性やWeb上の行動に大きな差がないことである。キャンペーンを細かく分けている場合は、統合して学習に足りるCVを確保することが前提になる。Google広告で目標CPAを使う場合は、過去30日で30件以上のCVが一つの目安になる。

関連記事 【Google広告】自動入札の導入により店舗集客数を向上させた事例 allis-co.com