Meta広告の配信をプッシュ配信で分散し、残り2本も検証できる状態を実現

前提情報

項目内容
業種BtoC
配信構成一つの広告セットで、都内の複数エリアに向けたクリエイティブa・b・cを配信
クリエイティブ基本デザインと訴求軸を揃え、エリア名だけを変えた3本
見ていた指標クリエイティブごとの配信割合と媒体CV・CPA

問題

a・b・cは基本デザインと訴求軸を揃え、エリア名だけを変えたクリエイティブだった。エリアごとに目標や予算を分けておらず、厳密に配信をコントロールする必要もなかったため、一つの広告セットにまとめていた。

配信はaに偏り、プッシュ前の3週間は広告セットの配信金額の78%をaが占め、bは13%、cは9%だった。b・cには評価できるほどの実績が集まらない状態が続いていた。Metaは見た目や印象の似たクリエイティブを同じクリエイティブのバリエーションとみなすと説明しており、3本もそう扱われて、実績が先行していたaに配信が寄っていたのかもしれない。ただし、Metaが3本をどう認識していたかを管理画面から確かめる方法はない。

打ち手

プッシュ配信で、b・cにそれぞれ広告セットの日予算の約30%を7日間配分した。プッシュ配信は、広告セットを分けずに、特定のクリエイティブに日予算の一定割合を一定期間だけ寄せられる機能である。

キャンペーンや広告セットを分けても配信量は制御できるが、予算とCVデータが分散する。このケースでは予算規模も大きくなかったため、広告セットは分けずに、b・cに配信の機会をつくることにした。

結果

指標結果
配信割合(b)13% → 36%
配信割合(c)9% → 36%
配信割合(a)78% → 28%
広告セット全体のCPA約10,100円 → 約9,400円(プッシュ中は約5,700円)

プッシュ中の7日間は、配信割合がaは42%、b・cは各29%になり、bで5件、cで2件のCVが出た。終了後の7日間もb・cの配信割合は各36%で、a偏重には戻らなかった。

広告セット全体のCPAは、プッシュ前の約10,100円に対し、プッシュ中は約5,700円、終了後は約9,400円だった。オークション環境などの条件が同じではないため、b・cへの配分を増やした効果とまでは言えない。b・cのCVが増えた分aのCVは減っており、aに寄せていた頃と比べて広告セット全体のCVペースは変わっていない。その後は追加のプッシュはせず、配分をMetaのシステムに任せて配信を続けている。

考察

成果につながった要因

プッシュ終了後に配分がa偏重に戻らなかったのは、プッシュ中にb・cがCVを獲得し、Metaのシステムが参照する実績が変わったためと考えられる。プッシュ前のb・cは配信されないために評価できなかったが、プッシュによって、配信されればCVが出ることまでは確認できた。

この打ち手が合う状況

似たデザインのクリエイティブを一つの広告セットで配信していて、配信が1本に偏り、ほかのクリエイティブを評価できない場合に合う。クリエイティブごとに目標や予算を分ける必要がなく、予算規模が大きくないため広告セットを分けたくない場合に向く。プッシュ中は広告セット全体の効率が下がるため、許容できる期間と予算割合を先に決めておく必要がある。同じ広告セットで複数本を同時にプッシュすると、1本あたりの配信量が薄まる場合がある。

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