- ナレッジ・ノウハウ
- 藤野 昇
【Google広告】カスタマーマッチのアップデート仕様と活用法を紹介
Google広告の運用で「カスタマーマッチ」は利用していますでしょうか?
自動入札に利用できるオーディエンスリストとしても、顧客とリテンション目的でコミュニケーションをとる上でも、顧客リストを活用したカスタマーマッチの活用はすべての業種で利用できる機能です。
今回はこの顧客データを利用した広告配信である「Google広告のカスタマーマッチ」について、基本仕様とアップデート情報を解説します。
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カスタマーマッチとは
カスタマーマッチとは、Google広告のターゲティング機能のひとつで、広告主が保有している顧客データ(例:メールアドレスや電話番号など)に基づいたターゲティングができる配信手法のことです。
カスタマーマッチはGoogle広告で利用できるオーディエンスリストのひとつであり、リマーケティングタグを埋め込むことで取得できる「リターゲティングリスト」と同類のものです。利用するには管理画面でユーザーリストをアップロードする必要があります。
参考:顧客データファイルのフォーマットについて(公式ヘルプページ)
カスタマーマッチは他のオーディエンスリストと同様に、「デリケートな内容の情報に関連する商品」には利用できないので、事前にポリシーの確認は必須です。
参考:「カスタマー マッチのポリシー(公式ヘルプページ)」
業種別カスタマーマッチ利用シーンのイメージ
「リテンション」に使われるケースが一般的です。
- ECコマース:CRMデータと連携し、会員登録済みユーザーにアップセル広告を配信
- BtoB:リード発生ユーザーに向けて新商品の告知広告を配信
- アプリ:アプリ用広告識別子 (IDFA、AAID)を利用してインストール済みユーザーに特定のアプリページに誘導するディープリンク広告を配信
など業種業態に関わらず様々なシーンで利用することができます。
参考:「カスタマー マッチの基本(公式ヘルプページ)」
また、カスタマーマッチの類似セグメント機能を使って、顕在性の高い新規ユーザーへの配信に利用することも可能です。
※類似セグメント機能はアップデートで廃止、代わりの機能が有効化されました。詳細は後述のアップデート仕様をご覧ください。
カスタマーマッチのアップデート情報
基本的な利用方法に変更はありませんが、2022年第4四半期より段階的に利用方法が変更されています。
従来:カスタマーマッチリストを手動でキャンペーン、または広告グループに設定し利用できる
現在:対象に設定せずとも一部のキャンペーンタイプでは自動でオーディエンスリストが利用される仕様に
アップデートのスケジュールは下記の通りです。
広告キャンペーンのタイプ | タイムライン |
---|---|
YouTube 動画アクション | 2022 年第 4 四半期にリリース |
YouTube のおすすめ | 2022 年第 4 四半期にリリース |
検索広告 | 2023 年第 2 四半期にリリース予定 |
ショッピング | 2023 年第 3 四半期にリリース予定 |
ファインド(YouTube 広告以外) | 2023 年第 2 四半期にリリース予定 |
Gmail 広告 | 2023 年第 2 四半期にリリース予定 |
利用方法で特に注意すべき点はありません。今まで手動でリスト登録して入札に活用できたものが自動的に反映され、最適化されたターゲティングにおけるシグナルに活用されます。
管理目線では、一部のユーザーに状況によっては(自動入札によって)その広告が重点的に配信されるなど、印象の面で留意する必要があります。
自動反映をしたくない時は
上記の自動反映を利用したくない場合は下記をご覧ください。
参考:「カスタマー マッチご利用ガイド(公式ヘルプページ)」
- カスタマーマッチリストの削除
管理画面にアップロードしないことにより利用を停止する方法 - オプトアウトの設定
管理画面のオプトアウト設定により自動的に利用しない設定
関連する機能としてGoogle広告では類似セグメントは正式に廃止されています。カスタマーマッチリストの類似配信は行えません。
参考:オーディエンスターゲティングに関する変更(公式ヘルプページ)
類似セグメントを使用していたキャンペーンはそれぞれ代わりに下記が有効化されます。
- ディスプレイキャンペーン、ファインドキャンペーン、動画アクションキャンペーン:最適化されたターゲティング
参考:最適化されたターゲティングについて(公式ヘルプページ) - 「商品やブランドの比較検討」または「ブランド認知度とリーチ」を目標に設定した動画キャンペーン:オーディエンス拡張
参考:オーディエンス拡張を使用する(公式ヘルプページ)
他媒体の類似機能
Googleカスタマーマッチと同類のターゲティングは他広告媒体でも利用が可能です。
- Yahoo!広告:顧客データのオーディエンスリストの活用
参考:「データをインポートして顧客データのオーディエンスリストを作成する(公式ヘルプページ)」 - Meta広告
参考:「カスタマーリストからカスタムオーディエンスを作成する(公式ヘルプセンター)」 - Microsoft広告
参考:独自のデータを使用して顧客を検索する(公式ヘルプページ) - X(Twitter)広告
参考:リストのカスタムオーディエンス(公式ヘルプページ) - LINE広告
参考:オーディエンスを使って配信する(公式ヘルプページ) - LinkedIn広告
参考:一致するオーディエンス(公式ヘルプページ) - TikTok広告
参考:カスタムオーディエンスについて(公式ヘルプページ)
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回のアップデート情報は大きな仕様変更ではありませんが、広告配信側として理解しておくべき内容となっています。
もしもカスタマーマッチをまだ導入していない場合は、これを機に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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