- ナレッジ・ノウハウ
- 藤井 貴志
GA4のローデータをBigQueryに連携する方法
2020年10月、「Google Analytics4プロパティ(以下 GA4)」が本リリースされました。
GA4では、従来のGAと比較していくつか大きなアップデートがありますが、そのひとつにBigQueryとの連携が可能になったことが挙げられます。
これまで、GAのローデータをBigQueryにインポートするためには、有償版のGA360にアップグレードする必要がありましたが、GA4ではその機能を無料で利用できます。
本記事では、その具体的な手順をご説明します。
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GA4からBigQueryへのデータ連携にかかる費用
データの管理・分析において幅広く活用されているBigQueryですが、弊社では、主に運用型広告の支援でダッシュボードを構築する際に利用しています。
本記事でご説明するGA4からBigQueryへの「データ連携」機能は無料です。ただし、BigQuery自体の利用には費用がかかりますのでご注意ください。
データを保存するための「ストレージ料金」と、SQLで結果を表示させるための「クエリ料金」の合算となります。無料枠として、ストレージ料金は毎月10GBまで、クエリ料金は毎月1TBまでが用意されています。(2021年1月時点)
連携の手順
事前準備として、「GA4プロパティの編集権限」が必要です。
権限付与後に、最初にGoogle Cloud Platform(以下GCP)のBigQuery画面から新しいプロジェクトを作成します。
このとき、作成したBigQueryプロジェクトのオーナー権限が付与されていることを確認します。加えて、BigQueryプロジェクトでBigQuery_APIを有効化しておきます。
※豆知識として、プロジェクト名を記載する際、文字数が少ないとプロジェクトIDが一意の文字列で自動的に生成されますが、一定の文字数を超えるとプロジェクト名がそのままプロジェクトIDとなります。
次にGA4のプロパティ設定画面に移り、「BigQueryのリンク設定」をクリックします。
すると、「BigQueryとのリンク」一覧画面が表示されますが、最初は空の状態になっているため「リンク」ボタンから新たにリンクを作成します 。
「BigQueryプロジェクトを選択」から先ほどBigQuery画面で作成したプロジェクトを選択します。
続いてデータロケーションやデータストリーム、頻度を選択していきます。データロケーションはデフォルト設定が「米国」になっていますが、「東京」を選択可能です。
データ出力の頻度で「ストリーミング」にチェックを入れていると、BigQueryのストリーミングインサートの料金が適用され割高になるため注意が必要です。リアルタイムでデータ出力する必要がある場合を除き、「ストリーミング」のチェックは外しておきましょう。
最後に入力内容を送信し、一覧にGCPプロジェクトが表示されていることを確認できれば連携完了です。
BigQueryでみるGAデータ
GA4とBigQueryの連携が完了すると、翌日からインポートデータが反映されます。
構造の形式は、1プロジェクトに1データセット、日次でテーブルが生成され、イベントパラメータ名がイベント名の入れ子の状態でデータが格納されます。
また、GA4のデータはイベント単位のレコードで構成されるため、「ページビュー」や「コンバージョン」など、必要なイベント情報を指定してデータを抽出する必要があります。
例として、弊社WEBサイトで「ページビュー」のローデータを抽出するクエリを実行してみます。
<SQL>
SELECT
event_date,
event_timestamp,
(SELECT ep.value.string_value FROM UNNEST(event_params) ep WHERE ep.key = ‘page_location’) as page_location
FROM
`{プロジェクト名}.{データセットID}.events_{指定する日付}`
where event_name = “page_view”
このようにクエリ結果が反映されます。また、一度実行したクエリを保存や、スケジュール設定をすることも可能です。
以上、GA4のローデータをBigQueryに連携する方法をご紹介しました。ローデータ活用のハードルが下がったことは、実務担当者にとっては心強いです。本記事がみなさんのウェブ解析、マーケティングの前進の一助になれば幸いです。
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