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- 山下 響
「できない」が口癖だった新人が、3か月で思考習慣を変えた話
未経験でオーリーズに入社して数カ月。思い通りにいかないことの連続で、壁にぶつかるたびに立ち止まってしまっていました。
そんな私に、先輩は毎日「どうしたいの?出来ることは何?」と問いかけてきました。
最初は戸惑いました。でも、毎日同じことを問われ続けるうちに、いつの間にか私の思考が変わっていきました。
目次
「できない」と思った瞬間、立ち止まってしまう
私は広告運用者としてオーリーズに入社しました。未経験で入社したので、数ヶ月経ってもなお、できないことや分からないことと格闘する日々です。
教えてもらったことが点在していて、なかなか線として繋がらない。同時期に入社した他の同期は、私よりもできているような気がして、ぼんやりとした焦りを抱えていました。
何より、自分には「できない」と思った瞬間に、そこで止まってしまう癖があります。「自分には向いていないのかも」と、そんな考えが頭をよぎって、次の一歩が踏み出せなくなってしまう。
毎日30分、先輩から問われ続けた
入社してからこれまでずっと、同じプロジェクトの先輩と、毎日30分の1on1ミーティングをしています。
ある日、「人と比べて落ち込んでしまうのをやめたい」という曖昧な悩みを相談したところ、先輩から返ってきた言葉は、
「響さんは、どうしたいんですか?」
「できることって何ですか?」
でした。
「どうしたいか…教えてもらったことをちゃんと理解して、業務に活かせている状態になりたいです。」
「なるほど。響さんは教えてもらったことを理解できていないんですか?」
「いえ、理解はできていると思うんですけど…」
「理解できているなら、何がつらいの?」
「たとえば、入札調整のやり方は分かるんです。でも、担当しているアカウントで、実際にどうやるべきかの判断がうまくできなくて。他にも、教えてもらった用語や設定方法はわかっているんですが、実際の運用でどう繋がっていくのか見えないんです」
「つまり、『理解できない』ことが悩みじゃなくて、『個別の知識を、実際の運用判断に活かせない』ことが悩みなんだね。じゃあ響さんはどうしたいの?同期と同じやり方で判断できるようになりたい?それとも、自分なりのやり方で判断できればいい?」
そう聞かれて、気づきました。私は「同期と比べて自分ができていない」という漠然とした不安を抱えていたけれど、その不安の正体は「知識を実務に活かす方法が分からない」ことだったんです。
「自分なりのやり方で、情報を繋げられるようになりたいです」
「じゃあ、今できることって何でしょう?」
「まず、教えてもらった知識を全部ノートに書き出してみます。そして、実際に手を動かした案件ごとに、どの知識を使ったかメモしていく。それを繰り返せば、使いどころが見えてくるかもしれません」
「いいね。それやってみよう」
先輩と一緒に考えていくうちに、やるべきことが具体的に見えてきました。1on1で決めた行動を毎回実行し続けた結果、むやみやたらに人と比べて落ち込むことは少なくなってきたと感じます。
問われ続けることで、徐々に変わっていった
その後も1on1は続きました。そして、曖昧な悩みを相談するたびに、先輩は必ず同じことを問いかけてきました。
「響さんはどうしたいんですか?出来ることって何ですか?」
最初は、うまく答えられませんでした。「自分には向いてないかも」と思考が止まってしまうから、「どうしたいか」が出てこない。でも、毎日同じことを問われ続ける中で、だんだんと変化が表れてきました。
問題にぶつかったときに、先輩の声が頭の中で再生されるんです。
「響さんはどうしたいの?出来ることは何?」
「できない」で立ち止まる時間が、いつの間にか短くなっていきました。
仕事が出来る人は、「どうしたらできるか」を考える
オーリーズの先輩たちを見ていると、問題があってから解決までの時間がすごく早いなあ、といつも感心します。困ったことがあっても、落ち込む暇もなく、常に次に何をするべきかを考えている。
「できない」で止まらない。「じゃあどうするのか」「どうすればできるのか」と、即座に次の行動を考える。それが習慣として身体に染み付いている。
彼らを見ているとそれは特別な才能じゃなくて、ただの習慣なんだな、と思わせられます。
私も、先輩に毎日問われ続けることで、その習慣が少しずつ身についてきました。まだまだ壁にぶつかることは多いけど、確実に「できない」で止まる時間は短くなりました。
「できない」で終わらせず、「次を考えられる」人になりたい
今まで私は、得意なことは一生懸命やるけれど、「できそうにない」と思ったらそこで手を引くことが多かったです。でも今は、「できない」で終わらせたくない。壁にぶつかっても、立ち止まらないで次を考えられるようになりたい。
習慣は、誰と働くかで決まる部分が大きいと思います。だから、こういう先輩と一緒に仕事ができるって、とても幸せなことだと思います。
もし今後、同じことで悩んでいる人がいたら、「じゃあどうしたいの?出来ることは何?」と問いかけられる、心強くて優しい先輩になりたいです。
この記事を書いた人
株式会社オーリーズ
アドオペレーションズ・ストラテジスト
山下 響