Instagram面へ広告配信する際のMetaアカウント設計の注意点

Instagram面へ広告配信する際のMetaアカウント設計の注意点

これまでInstagram面へ広告配信をする場合はFacebookページの紐付けのみでInstagram面の配信ができましたが、2023年10月から、Instagram面に広告配信するためにはInstagramアカウントへの紐づけが必要になりました。企業によって公式SNSアカウントの戦略が異なるため、既に保有しているアカウントの投稿方針がFacebookページとInstagramアカウントで異なるケースもあるかと思います。

今回は、Instagram面に広告配信をするためのMetaのアカウント設計の注意点をご紹介します。

>>オーリーズが分かる資料セット(サービス資料・事例集)をダウンロードする

Meta広告を配信する際に広告アカウントが停止されてしまうケースとは?

Meta広告において、Facebookページ・Instagramアカウントの両方を保有している場合、FacebookページとInstagramアカウントの運用形態が異なることによって、Meta広告のアカウントが停止されるリスクがあります。

企業によっては、以下のようにFacebookページとInstagramアカウントそれぞれで運用方針やコンセプトを分けているケースがあるかと思いますが、その場合、Meta広告で「同じビジネス(商材)を扱っているアカウント」と認識されず、Meta広告のアカウント自体の配信が停止されてしまう可能性があるため注意が必要です。

🎈 よくあるFacebook・Instagramアカウントの運用例
 ・ Facebook→企業ブランディング目的で自社の活動全般について投稿している
 ・ Instagram→特定の商材別でアカウントがあり、商材に関する情報発信が中心

理由については次の章で詳説します。

広告アカウントが停止されてしまう理由

それぞれのアカウントのビジネス(商材)が不一致と判断されると、何故、広告アカウントが停止されてしまうのでしょうか?

まず、Metaアカウントの構成としては、Metaビジネスマネージャー配下にMeta広告アカウントが存在しており、この広告アカウントでFacebook面とInstagram面への広告配信をコントロールしています。

Instagramプロアカウントとは?

Instagramには「個人アカウント」「プロアカウント」の2つのアカウントがあります。一般ユーザーが利用する「個人アカウント」に対し、「プロアカウント」は下記のようなビジネスに特化した様々な機能が利用できます。

🎈 Instagramプロアカウントでできること
 ・ 広告出稿
 ・ データ分析
 ・ プロフィール欄へのビジネス情報の記載
 ・ 投稿の予約機能

参考:Instagramのプロアカウントについて(公式サイト)

以前は、Instagram面への広告配信にInstagramプロアカウントの紐付けは必須ではなく、Facebookページさえ紐つけていれば配信ができましたが、現在は配信ができない仕様に変更されています。(そのため、Instagram面に広告配信を行う場合は、Instagramプロアカウントの作成が必要となります)

Instagram面への広告配信を行いたい場合、新たにInstagramプロアカウントの作成を行うケースが多いと思いますが、いざ広告配信をしようとした際に、Facebookページ・Instagramプロアカウントそれぞれのビジネス(商材)の関連性が薄いとみなされ、仮に入稿ができたとしても広告審査の承認がおりず、広告配信自体をコントロールしているMeta広告のアカウント自体が停止されてしまう可能性があるため注意が必要です。

商材が不一致」と判定される可能性が高い理由

基本的にMetaではAIと人の目を通して審査がおこなわれていますが、明確にNGと判断される基準は公開されていません。今回は媒体社の方に事前に相談し、対象アカウントが商材が不一致と判断される可能性が高いポイントをお伺いしました。

🎈 対象アカウントが「商材が不一致」とみなされる可能性があるケース
 ・ TOPページ記載のURLリンク先が異なる
 ・ 広告アカウント名やアイコンも異なる
 ・ 取扱商材が同じと判断されにくい

基本的にはアカウント名やアイコンがFacebookページとInstagramプロアカウントで異なっている状態でInstagram面に広告を配信しているケースはほどんどないそうです。

近年、Meta広告アカウントが停止された場合、再開するハードルは非常に高くなっており復旧できない可能性が高まっています

また、仮にアカウント停止となった場合は広告アカウントを新規作成する必要があるため、これまで蓄積していた配信の学習情報はもちろんのこと、場合によってはオーディエンスリストやイベントも新規作成をしなければならなくなってしまいます。可能な限りアカウント停止のリスクを取り除いた状態で広告配信を開始することを強くおすすめします。

参考:広告規定の紹介(公式サイト)

同一商材とみなされるアカウントとは?

では、どのようなアカウント構成にすれば問題ないのでしょうか。Meta広告の審査時の項目が公開されているわけではないため断定はできないものの、ポイントを整理すると以下の点を注意したアカウント構成が必要と思われます。

🎈 同一商材と判断されやすいアカウント例
 ・ 同一アイコンを使用している
 ・ アカウント名、もしくはTOPページに同じ名称や企業名が記載されている
 ・ TOPページに同じURLのリンク先がある
 ・ 方向性が似ている投稿内容 ※曖昧性が高い

既に双方の配信面に配信をしている企業アカウントを見比べると、特に「同一アイコンを使用」「アカウント名、もしくはTOPページに同じ名称や企業名が記載されている」ことは最低限必要な印象を受けます。可能な限り統一することを推奨します。

また、「方向性が似ている投稿内容」については非常に曖昧な表現であり明確な定義はありませんが、全く同じ投稿内容である必要性はないものの、アカウントをパッと見たときに感覚として投稿されている内容の方向性が似ていると感じさせる工夫が必要なようです。

しかし、この曖昧な点を補うためにも、最低限、同一アイコンの使用やアカウント名などに同じ名称や企業名を使用することで、同一商材を扱っていると判断してもらえるような工夫ができると考えています。

まとめ

今回の事象では、最終的に同じコンセプトのFacebookページとInstagramプロアカウントを新規で作成し、広告配信をすることになりましたが、このように広告配信の観点としてあるべきアカウント設計と企業戦略としてのアカウント設計方針のズレによって、広告配信ができない状況に繋がるケースもあるということがわかりました。

とてもニッチな情報ではありますが、配信事故に繋がらないよう、初めてInstagram面に広告を配信される際はご注意いただければ幸いです。

CONTACT

オーリーズは、
クライアントの「ビジネス目標達成」に伴走する
マーケティングエージェンシーです。

「代理店の担当者が自社の業界・戦略に対する理解が不足しており、芯を食った提案が出てこない」
「新規の広告出稿に関する提案が中心で、最終的なビジネスゴールに紐づく本質的な提案がもらえない」
「広告アカウントが開示されないため、情報が不透明で自社にノウハウやナレッジが蓄積しない」

既存の広告代理店に対してこのようなお悩みをお持ちの場合は、一度オーリーズにお問い合わせください。

オーリーズの広告運用支援では、①運用者の担当社数の上限を4社までに制限②担当者のKPIは出稿金額ではなくNPS(推奨意向)③アカウントは広告主が保有することを推奨する仕組みにより、目先のコンバージョン増加にとどまらず、深い事業理解を基にしたマーケティング戦略の立案や実行支援が可能です。

オーリーズのサービス資料をダウンロードする(無料)
オーリーズのコーポレートサイト
支援事例(クライアントの声)
オーリーズブログ

この記事を書いた人

株式会社オーリーズ

アドオペレーションズ・ストラテジスト

川村 菜奈

新卒から大手プロダクションデジタル印刷機器の販売会社にて、マーケティング部で海外製品担当として商品/営業企画、商品開発などを担う。製品ライフサイクルの全対応経験を経て、データ分析を活用したデジタルマーケティング領域の重要性を感じるなかオーリーズに出会う。顧客に徹底して向き合い、本質的なマーケティング課題の解決に向け戦略立案から実行を一貫してアジャイルにおこなう支援スタイルに共感し入社を決意。

最近書いた記事