Amazonスポンサー広告とは?媒体の特徴と始め方を徹底解説

Amazonスポンサー広告とは?媒体の特徴と始め方を徹底解説

今回は世界最大級のショッピングサイトであるAmazonで出稿可能な「Amazon スポンサー広告」についてご紹介します。

概要や始め方、相性の良い商材など基本的な内容をまとめました。

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Amazonスポンサー広告とは?

Amazonスポンサー広告は、Amazonの商品検索結果の最初のページや商品ページなど、Amazon内の掲載枠に広告を掲載できる広告メニューです。

Amazonスポンサー広告には次の4種類があります。

参考:スポンサー広告を理解する(公式ヘルプページ)

Amazonスポンサープロダクト広告

Amazonスポンサープロダクト広告は、一般的なリスティング広告と同様に特定の語句が検索されることで状況に合わせて配信される広告です。クリック課金のため広告が表示されるだけでは費用はかかりません。

広告は検索結果ページ商品ページに表示されます。ブランドロゴ、カスタマイズ可能な見出しとともに検索結果ページの上部に表示することができます。

スポンサープロダクト広告を利用できるのは、大口出品者、取引会社、書籍の取引会社、Kindle Direct Publishing(KDP)の著者、および代理店です。

参考:スポンサープロダクト広告(公式サイト)

検索結果ページの広告例

出典:Amazon.co.jp

商品ページの広告例

出典:Amazon.co.jp

Amazonスポンサーブランド広告

Amazonスポンサーブランド広告は、ブランドや複数の商品の認知度を上げるための広告で、商品検索結果の上下や、商品詳細ページなどに掲載されます。ブランドロゴ、カスタマイズ可能な見出しとともに最大 3 つの商品をAmazonの検索結果や閲覧した商品の詳細ページに表示することができる、検索連動型の広告です。

Amazonスポンサーブランド広告を利用できるのは、Amazonブランド登録に登録している大口出品者、取引会社、書籍の取引会社、および代理店です。

参考:スポンサーブランド広告(公式サイト)

■商品検索結果の掲載例

商品詳細ページの掲載例

出典:Amazon.co.jp

Amazonスポンサーディスプレイ広告

Amazonスポンサーディスプレイ広告は、Amazonに登録した商品画像が表示されたり、カスタム画像が表示されたり、さまざまなパターンが自動生成で表示されるディスプレイ広告のことです。

クリエイティブフォーマットは静止画像と動画に対応しており、広告クリエイティブが自動生成またはカスタム作成され、広告商品に関連性の高いユーザーに表示されます。

広告の掲載場所は、Amazonのトップページや商品詳細ページ、TwitchやIMDbなどのAmazon所有管理サイト、サードパーティの遷移先などで、ターゲティング戦略に基づき自動的に最適化されます。

また、Amazonスポンサーディスプレイ広告を利用できるのは、Amazonブランド登録に登録されている大口出品者、書籍の取引会社、取引会社、クライアントを担当する代理店となります。

さらにAmazonストアに出品していない企業でも下記のようにAmazonのストアで直接購入できない商品やサービスを販売する企業や、これらの企業にサービスを提供する代理店、パートナー、ツール・プロバイダーでもベータ版にて利用できます。

  • ピザ、車、映画館のチケットを販売している
  • 教育プログラム、家の修理、フィットネスクラスを提供している

参考:スポンサーディスプレイ広告(公式サイト)

商品検索結果ページの掲載例

出典:Amazon.co.jp

ストア

Amazonストアでは、無料でブランドや商品を紹介することができます
また、他のAmazon Adsプロダクトとも連携でき、スポンサーブランド広告キャンペーンのAmazonのランディングページとして使用したり、ディスプレイ広告キャンペーンでも、ストアやストア内のサブページにトラフィックを誘導することができます。

Amazonストアが利用できるのは、Amazonブランド登録に登録している出品者、取引会社、代理店となります。

参考:ストア(公式サイト)

Amazonスポンサー広告と相性の良い業界・商材とは

Amazonスポンサー広告は、Eコマースで製品を効果的にプロモートできます。以下、Amazonスポンサー広告と相性の良い4種類の業界・商材をピックアップしました。

共通して言えるのは以下4つの業界はどれも豊富な種類の商品かつ、流行が早い業界であることです。

高単価で一部のユーザーからの需要が高いような商材よりも、最新のトレンドや圧倒的なインパクトを持つなどといった比較的万人受けする商品が、Amazonスポンサー広告と相性が良い傾向にあります。

家電およびテクノロジー業界

テクノロジー製品や家電は消費者が比較検討しがちなため、Amazonの広告プラットフォームでの露出が重要です。特に新製品の発売やセール期間で効果を発揮します。

健康と美容業界

健康製品や美容商品は消費者の高い関心を引きます。特にAmazonスポンサー広告では、関連する検索キーワードへのターゲティングが可能で、需要の高まる時期にアピールできます。

ファッションおよびアパレル業界

ファッションアイテムは季節やトレンドによって需要が変動するため、Amazonの広告は特に重要です。季節セールや新商品のローンチなどに活用できます。

食品および飲料業界

食品や飲料のブランドはAmazonで広告を活用し、オンラインでの販売促進を行えます。特に特別なイベントやシーズンを意識した戦略的なキャンペーンが展開できます。

Amazon スポンサー広告のターゲティング

Amazonスポンサー広告では、特定の商品に焦点を当てて広告を表示し、関連商品や同カテゴリの商品に広告を表示して認知度を向上させることができます。以下の3つのターゲティングができます。

オーディエンスターゲティング

広告主が指定したオーディエンスに広告を配信するオーディエンスターゲティングが可能です。ユーザーの興味や購買履歴に基づいて広告を最適化します。

キーワードターゲティング

スポンサープロダクト広告では、手動でキーワードを入力して商品に関連するキーワードに対して広告を表示します。広告主が特定の検索クエリに応じて広告を表示させることができます。

動画広告のターゲティング

スポンサーブランド動画広告では、動画を視聴したユーザーや特定のデモグラフィックに広告をターゲットにすることができます。興味関心に基づいて広告を最適化します。

参考:スポンサープロダクト広告を使用した効果的なターゲティングのための簡単なガイド(公式サイト)

Amazon スポンサー広告のクリエイティブフォーマット

クリエイティブフォーマットは以下の通りです。

注意点としてロゴは、画像全体を占めているか、白または透明の背景を使用している必要があります。また、カスタム画像は商品画像以外に広告内で使用例やブランドストーリーを伝えたいときに使用します。

■ブランド名とロゴ

項目詳細
画像サイズ600×600ピクセル以上
ファイルサイズ1MB以下
ファイル形式PNG、JPG、GIF
その他背景は、白または透明を使用

参考:ブランドプロフィールコンテンツガイドラインおよび承認ポリシー(公式サイト)

■カスタム画像

項目詳細
画像サイズ1200×628ピクセル以上
ファイルサイズ5 MB 以下
ファイル形式PNG、JPG、GIF
その他画像にテキスト、グラフィックス、ロゴがないもの

■カスタム画像 参考例

出典:Amazon.co.jp

Amazon スポンサー広告の費用

配信費用の一覧を下記にまとめました。配信費用はあくまで一般的な例であり、実際は商材やキーワード、配信面などの諸条件で前後するのでご注意ください。

スポンサー広告の種類特徴配信費用
スポンサープロダクト広告ユーザーの検索に類似した商品を掲載してコンバージョンを狙える1クリックあたり5~10円
1日あたり1,000円~
スポンサーブランド広告商品やブランド認知向上に最適1クリックあたり5~10円
1日あたり1,000円~
スポンサーディスプレイ広告関連商品やカテゴリーによるターゲティングで、商品詳細ページへ掲載可能1クリックあたり5~10円
1日あたり1,000円~

参考:Amazon広告費用を基礎から解説!

また、Amazonスポンサー広告のクリエイティブに関しては、以下の点をあわせて押さえておきましょう。

  • 広告クリエイティブの審査が必要
    スポンサープロダクト広告を除き、広告はAmazonの審査基準に基づいてクリエイティブ審査を受け、審査の結果により掲載が拒否されることがあります。
    参考:Amazon Adsのガイドラインおよび承認ポリシー(公式サイト)
  • 外部配信も可能
    スポンサーディスプレイ広告は、2023年1月より外部サイトへの広告配信が開始されており、AmazonだけでなくGoogle ディスプレイ広告にも配信できます。
  • モデレーション審査(※)の注意
    スポンサープロダクト広告は即座に開始できますが、スポンサーブランド広告やスポンサーディスプレイ広告はモデレーション審査が行われ、掲載までに時間がかかる可能性があります。

モデレーション審査
不特定多数のユーザーによって投稿されたインターネット上のコンテンツ(書き込み・画像・動画)を監視する「モニタリング業務(投稿監視=)」のこと

Amazonスポンサー広告の利用条件

Amazonスポンサー広告の利用条件は以下の通りです。

Amazonアカウント(セラーセントラル)の開設

出品用のAmazonアカウント取得にあたっては本人確認書類や取引明細書などが必要になります。以下内容が必要な書類です。

  • 本人確認書類(パスポートまたは運転免許証)
    ※個人番号(マイナンバー)カードは審査にご利用いただけません。
  • 過去180日以内に発行されたクレジットカードの利用明細書、インターネットバンキング取引明細、預金通帳のうちいずれか1種類。
  • ビジネス用のEメールアドレスまたは既存のAmazonアカウント電話番号、有効なクレジットカード、銀行口座番号(Amazonから売上金を受け取る口座)

※法人の場合、上記に加えて登記簿謄本(法人番号)が必要です

参考:Amazon本人確認手順(公式サイト)

Amazon広告アカウントを開設

セラーセントラル(出品者)とベンダーセントラル(登録会社)で開設方法が異なります。

■セラーセントラル(出品者)の場合

セラーセントラルのアカウントを持っている場合は、セラーセントラルからAmazon広告マネージャーに簡単にアクセスが可能です。

■ベンダーセントラル(登録会社)

ベンダーセントラルのアカウントを所有している場合と、広告代理店などの第三者が所有者に代わって広告アカウントを開設する場合で、手順が若干異なります。

  • ベンダーセントラルのアカウントを所有している場合は、ベンダーセントラルのアカウントを広告アカウントにリンクすることで広告を開始します。
  • 広告代理店など、第三者が取引会社に代わってAmazon広告アカウントを開設する場合は、取引会社のアカウントにアクセスできる人に承認してもらう手順が必要になります。

その他

  • Amazonスポンサー広告を利用するには有効な大口出品アカウントが必要です。
  • スポンサーブランド広告、スポンサーディスプレイ広告、ストアについては、Amazonブランド登録への登録が必要です。
  • スポンサープロダクト広告については、おすすめ商品の対象になっていることが必要です。

参考:広告を利用するための要件は何ですか?(公式サイト)

Amazon スポンサー広告の出稿方法

Amazonスポンサー広告の大まかな出稿方法は以下の通りです。

注意点としては後述するAmazonセラーセントラルとAmazon Advertisingの両方に登録して、両者を連携させる必要があることです。

連携が完了すればあとは入稿作業を行うだけですので比較的スムーズに配信準備が行えます。

<Amazonスポンサー広告の配信手順>

1.Amazonセラーセントラルに登録する

2.Amazon Advertisingに登録する

3.AmazonセラーセントラルとAmazon Advertisingを連携させる

4.「広告キャンペーンマネージャー」をクリックする

5.Amazonスポンサー広告の種類を選ぶ

出典:Amazon.co.jp

各広告ごとのキャンペーン作成の流れは下記となります。

  • スポンサープロダクト広告
    広告する商品を選び、オートターゲティングかマニュアルターゲティングのいずれかを選択し、クリックあたりに支払う金額を決定します。
  • スポンサーブランド広告
    3つ以上の商品を選択し、ロゴとカスタム見出しを追加して、ターゲティングを行うキーワードと広告費用を決定します。
  • スポンサーディスプレイ広告
    オーディエンスを選択し、入札額と1日の予算を設定し、広告する商品を選択して、キャンペーンを作成します。
  • ストア
    標準のテンプレート、ドラッグアンドドロップ可能なタイル、カスタマイズしたストアを作成する動的なウィジェットを使用します。どれも無料でご利用いただけます。

スポンサープロダクト広告

上述の1~5までの作業を完了させたうえで、以下の手順で配信準備が行えます。

6.広告グループを作成する

7.商品を広告に追加する

出典:Amazon.co.jp

8.ターゲティングと入札戦略を選ぶ

ターゲティングはオートターゲティングかマニュアルターゲティングのいずれかを選択します。

  • オートターゲティング
    AIによって自動で設定されたキーワードや類似商品に対して広告が配信される
  • マニュアルターゲティング
    広告主が手動で設定したキーワードや商品に対して広告が配信される

出典:Amazon.co.jp

入札戦略は下記3パターンの中から選択します。

  • ダウンのみ
    CVの見込みが低い場合に入札単価を引き下げる
  • アップとダウン
    CVの見込みが高い場合に入札単価を引き上げ、CVの見込みが低い場合に入札単価を引き下げる
  • 固定
    入札単価の引き上げ・引き下げを行わない

出典:Amazon.co.jp

9.キャンペーンの設定を完了する

スポンサーブランド広告

上述の1~5までの作業を完了させたうえで、以下の手順で配信準備が行えます。

6.広告フォーマットとリンク先を設定する

広告フォーマットを下記の3つから選択します。

  • 商品コレクション
  • ストアスポットライト広告
  • 動画

出典:Amazon.co.jp

7.広告クリエイティブを作成・設定する

広告クリエイティブの「ブランド名」「ロゴ」「商品」「見出し」「カスタムイメージ」の5つを作成・選択し、設定します。

出典:Amazon.co.jp

8.ターゲティングを設定する

「キーワード」と「商品」のどちらかからターゲティングを選択します。

  • キーワードターゲティング 見込み顧客が検索しそうなキーワードを設定する
  • 商品ターゲティング 競合もしくは類似商品を手動で設定する

※スポンサーブランド広告には、オートターゲティングがありません。

出典:Amazon.co.jp

併せて除外ターゲティングも設定する

出典:Amazon.co.jp

9.キャンペーンの設定を完了する

スポンサーディスプレイ広告

上述の1~5までの作業を完了させたうえで、以下の手順で配信準備が行えます。

6.広告グループを作成し出稿する商品を選択する

出典:Amazon.co.jp

7.広告クリエイティブを作成・設定する

スポンサーディスプレイ広告では、広告クリエイティブの大部分が商品詳細ページの情報から自動生成されます。広告主側でカスタマイズ可能な箇所はブランドロゴと見出しのみとなります。

出典:Amazon.co.jp

8.ターゲティングを設定する

ターゲティングは「商品」と「オーディエンス」の2種類から選択します。

  • 商品ターゲティング
    カテゴリーもしくは個々の商品を選択する
  • オーディエンスターゲティング
    ライフスタイルや興味関心、行動履歴などのオーディエンスを選択する

出典:Amazon.co.jp

9.入札戦略を設定する

入札戦略は下記の3つの中から最適化方法を選択します。

  • ビューアブルインプレッションに合わせた最適化
    インプレッション数を優先して入札単価を最適化、VCPM/1,000回表示されるごとに課金
  • ページの訪問数に合わせた最適化
    CTRを重視し商品ページ訪問数を優先して入札単価を最適化、CPC/クリックされるごとに課金
  • コンバージョンに合わせた最適化
    CVRを重視し商品コンバージョン数を優先して入札単価を最適化、CPC/クリックされるごとに課金

出典:Amazon.co.jp

10.キャンペーンの設定を完了する

参考:仕組みを理解して、さっそく広告を始めましょう(公式サイト)

ストア

ストアは以下の手順で配信準備が行えます。

1.Amazonセラーセントラルからストアにアクセスし、ストアを作成をクリック

出典:Amazon.co.jp

2.ストア設定を行う

「ブランド名」に自社のブランド名を入力、「ブランドのロゴ」にロゴ画像をアップロード、商品グリッド表示で商品画像の形を「スタンダード」か「トール」から選択します。

出典:Amazon.co.jp

3.ページのメタ説明文を入力し、テンプレートを選択する

「ページのメタ説明文」を入力、「テンプレート」からお好みのテンプレートを選択して適用します。

出典:Amazon.co.jp

4.新しいセクションの追加で画像やテキストを追加する

「画像」「商品」「テキスト付き画像」「テキスト」「動画」「おすすめ商品」などのコンテンツから任意のコンテンツを追加します。

出典:Amazon.co.jp

5.「審査に提出」をクリックし、ストアページ作成を完了する

参考:Amazonストアの作成方法を解説

まとめ

いかがでしたでしょうか。今後のAmazon スポンサー広告開設のご参考にして頂ければと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

株式会社オーリーズ

アドオペレーションズ・ストラテジスト

宮崎 征弥

新卒にて大手建設会社へ入社し、現場監督や見積業務に従事。超大型工事から小型工事まで大小問わず様々なプロジェクトに携わる中で、よりお客様と近い関係で一貫して業務を行いたいという気持ちが芽生えジョブチェンジを決意。課題解決に向けてお客様と徹底的に向き合って業務に取り組める組織運営の考え方に共感しオーリーズに入社。

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