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Facebook広告とは?基本情報と配信までの流れを解説
Facebookは世界中に多くのユーザーを持つ、実名登録制のSNSです。他のSNSとは異なり、実名で登録することが大きな特徴です。
Facebookは世界中で29億を超えるユーザーが利用しており(2022年1月時点)、世界最大級のユーザー数を持つSNSです。Facebookを運営するMeta社のサービスにはInstagramがあり、Instagramでも広告が配信できます。Instagramは、世界に14億人のアクティブユーザーが存在し(2022年1月時点)、現在も利用者が増え続けています。
FacebookとInstagramは、主に利用しているユーザー層に違いがあります。Facebookは30代、40代の利用率が40%を超え、Instagramは10代、20代の利用率が70%を超えて最も高くなっています。
このように同じSNS広告でも、ユーザー層が異なるため、広告に合わせて配信先媒体を選ぶことが重要です。どちらの特徴も押さえてうまく使い分けることが、広告運用のコツです。
この記事では、Facebook広告の特徴や費用、ターゲティング方法などを詳しく解説していきます。
💡 この記事でわかること
・Facebook広告はターゲティング精度の高さが特徴
・Facebook広告は広告フォーマットが豊富
・Facebook広告の配信先は4種類
・Facebook広告のやり方
・広告運用のコツや注意点
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目次
Facebook(フェイスブック)広告とは
Facebookは月間約29億人のアクティブユーザーを持つ、巨大SNSプラットフォームで日本でも月間2,600万人のアクティブユーザーがさまざまな目的で活用しています。
Facebook広告とは、Facebook内のフィードやストーリーズで表示される広告です。Twitter広告やInstagram広告と同じSNS広告の一種で、ユーザーの多さやターゲティング精度の高さが特徴です。
Facebookでは、ユーザーアカウントを作成する際に実名や年齢、地域、勤め先など細かい情報の登録が求められます。ユーザーが登録した正確な情報をもとに広告を配信できるため、商品やサービスを訴求したいユーザーに正確に広告を配信できます。
また、Facebook広告は、Facebookと連携している媒体にも配信できます。広告の目的やターゲットに合わせて配信先を選べるのもFacebook広告の魅力の1つです。
日本においては30〜40代のユーザーが多く年齢層が高いことから、BtoBとの親和性も高い媒体と言えるでしょう。また、海外のユーザーも多いため、海外のユーザーに配信をしたい場合にも活用できます。
Facebook広告の主な特徴
Facebook広告には、以下3つの特徴があります。
- ターゲティング精度が高い
- 少ない予算から始められる
- 認知・検討・購買のどの段階でも活用できる
アクティブユーザーが多く、実名登録であるFacebookの特徴を活かしたFacebook広告の特徴を順番に解説していきます。
ターゲティング精度が高い
Facebook広告の大きな特徴は、ターゲティング精度の高さです。Facebookは、他のSNSとは異なり、基本的に実名で登録します。本名だけでなく、年齢や居住地、勤務先なども詳しくプロフィール欄に記入する必要があります。
ユーザー自らの登録したプロフィール情報に基づき広告を配信できるため、ピンポイントに目的のユーザーに広告を配信できます。
また、プロフィール情報の他にもユーザーの行動からも情報を取得しており、性別や年代の他、興味、関心などのターゲットを詳細に設定できます。正確なプロフィール情報と、詳細なターゲティングにより、目的のユーザーにピンポイントに広告を届けることができます。
少ない予算から始められる
Facebook広告は、ターゲティングを詳細に設定できることから、ターゲットを親和性の高い層に絞り、少額で配信を開始し、費用対効果を確認しながら予算を上げていくことができるので、リスクを抑えて広告出稿をすることができます。
認知・検討・購買のどの段階でも活用できる
Facebook広告は、目的に応じた広告キャンペーンが用意されており、一般的な購買行動である認知・検討・購買のどの段階でも活用できます。初期設定でキャンペーンごとに目的を選択できるため、認知・検討・購買などの段階に合わせて配信が最適化されます。
例えば、商品やサービスを提供するためには、まずサービスの認知が必要です。Facebook広告の動画広告は、タイムラインをチェックする際に目に留まりやすいため、認知が拡大に効果的です。
検討の段階では、より具体的な商品やサービスの訴求が必要です。商品の魅力を伝えるためには、1つの広告に対し複数のリンク付き画像が設置できるカルーセル広告などが有効です。
購買の段階で有効になるのが、ダイナミック広告です。ユーザーのサイト閲覧履歴をもとに関連性の高い商品を表示できるため、ユーザーを購買行動へと導くことができます。
このように、Facebook広告ではユーザーの興味関心や行動に合わせて広告を配信できるため、配信した広告の効果を高められます。
豊富な広告フォーマット
Facebook広告には、広告フォーマットが豊富に用意されており、目的に合わせて有効な広告を選んで配信できます。広告配信の目的に応じてうまくフォーマットを使い分けることで、広告効果の向上が見込めます。
例えば、商品の認知が目的であれば動画広告、商品の魅力を多くの画像を使いアピールしたい場合はカルーセル広告など、商品やサービスによって広告フォーマットを選定すれば、ユーザーに効果的にアプローチできます。
動画広告を作るのは難しい場合でも、静止画を組み合わせて動画広告のように表示できるカルーセル広告やスライドショー広告を使えば、簡単に魅力的な広告を作成可能です。多くの広告フォーマットを利用し、効果を検証することで商品やサービスに合った広告フォーマットを見つけられることも魅力です。
キャンペーンの目的と課金方式
Facebook広告のアカウント構造として、まずアカウントの中に広告キャンペーンがあります。キャンペーンの中に、広告セットがあり、広告とオーディエンスを選択できます。
Facebook広告では、キャンペーンの目的を以下6つから選べます。Facebook広告は、設定した目的に応じて広告フォーマット、広告の配置が最適化されます。そのため、キャンペーンの目的を適切に設定することで、目標に合った広告運用ができます。
目的の設定を変更することで、コンバージョン率が変化することもあるため、設定を見直しながら成果を確認していくことが大切です。
広告の目的 | ビジネスゴール |
---|---|
認知度アップ | 広告を覚えてくれる可能性が高いユーザーにできるだけ多くリーチし、ビジネスの認知度を高める。 |
トラフィック | FacebookやInstagramのショップ、ウェブサイト、アプリなどへ利用者を誘導する。 |
エンゲージメント | メッセージのやりとりやコメントなど、広告やページに対してビジネスが望むアクションを行う可能性が高いユーザーを見つける。 |
リード | メッセージ、電話、登録を利用して、ビジネスやブランドのリードを獲得する。 |
アプリの宣伝 | スマホユーザーにアプリをインストールしてもらうか、アプリ内で特定のアクションを実行してもらう。 |
売り上げ | 商品やサービスを購入する可能性が高い利用者を見つける。 |
また、Facebook広告では、課金のタイミングを次の2つから選択できます。
- クリック課金
- インプレッション課金
クリック課金とは、広告が「クリック」や「いいね」されると課金される仕組みです。広告が表示されるだけでは課金されず、広告がクリックされた場合に課金されます。何度表示されても課金されないことがメリットですが、あまり興味がなくても軽く「いいね」を押しただけでも課金される点はデメリットです。
参考:CPC (Cost per Link Click) | Meta Business Help Center
インプレッション課金とは、広告がユーザーに1,000回表示された場合に課金される仕組みです。インプレッション課金では、広告の「クリック」や「いいね」の回数に関係なく、広告の表示回数によって課金されます。表示回数が増えるため認知拡大が見込めますが、クリックに関係なく課金されるため、予算の割に効果が見込めない場合もあります。
参考:CPM (Cost per 1,000 Impressions) | Meta Business Help Center
はじめてFacebook広告を出稿する場合には、クリック課金を選び、様子を見るのがおすすめです。
Facebook広告オークションの仕組み
Facebook広告は、Google広告などと同じように、オークション形式で配信されます。ユーザーに広告が配信されるタイミングで、オークションが行われ、表示される広告が決まります。
Facebook広告のオークションとは、自動でユーザーに最適な広告を表示する仕組みのことです。広告が表示される機会がある度に実施されるため、毎日何十億ものオークションが実施されています。
入札価格と推定アクション率、広告品質をかけ合わせ、最も価値が高いと判断された広告が表示されます。また、推定アクション率と広告品質から、広告の関連度が測定されます、たとえ入札単価が低くても、ユーザーに関連度が高いと判断されれば、入札単価の高い広告をおさえて広告が表示されることもあります。
Facebook広告の配信先
Facebook広告は、Meta社が運営している、さまざまな媒体で広告に配信できます。以下4つの配信先があり、目的やターゲットに応じて配信先を選択できます。
- Messenger
- Audience Network
それぞれの特徴を詳しく解説します。配信先を決定する際の参考にしてください。
Facebookは実名登録が原則のSNSです。家族や友人とつながり、自分に起こった出来事などを発信し、共有できます。現実での知り合いを中心につながりを拡大できることが特徴です。ニュースフィードやストーリーズ、リールなどに広告が表示されます。
ユーザーの年齢層が30〜40代と高く、toBで活用できるオーディエンスセグメントもあり、BtoB商材の配信の親和性が高い配信先です。実名登録で詳細なプロフィールを設定することから、他の広告よりも細かいターゲティングができることが特徴です。
Facebook広告と同じMeta社が運営する、画像や動画をメインとしたSNSです。オシャレな写真や動画を投稿して、友人や知人と共有できます。利用しているユーザーは年々増加傾向で、国内の月間アクティブユーザーは、約3,300万人を超えています。
ユーザー層としては女性が比較的多く、利用者の約60%を占めています。プライベートの投稿や情報収集に用いられることが多いSNSであるため、toC系の商品やサービスに特に適した配信先です。
Messenger
Messengerは、Facebookのユーザー同士が、リアルタイムでメッセージをやり取りできるサービスです。Facebook利用中のユーザー以外でも利用でき、世界ではLINEよりも利用者が多くなっています。Messenger内にも広告を表示でき、コンバージョン率の高さから注目されています。
Messenger広告は、ホームタブ内に表示されるものや、FacebookやInstagramに誘導できるものもあります。誘導したMessengerでは、ユーザーと直接コミュニケーションを取ることもできます。ユーザーと直接やり取りできることが、Messenger広告の強みです。ユーザーがファン化しやすいため、コンバージョン率も高くなることが特徴です。
Audience Network
Facebookが提携している、数千以上のモバイルアプリに広告が配信できるサービスです。Audience Networkとは、Facebookのターゲティング機能を活用して、Meta社と提携しているスマホアプリやスマホサイトへ広告を配信できます。
また、アプリやサイトまで広告の出稿範囲を拡大できるため、Facebookだけで広告を配信するよりもリーチ率の向上が見込めます。
Facebook広告で可能なターゲティングの種類
Facebook広告では、商品やサービスに興味や関心がありそうなユーザーに自動的に広告が配信される仕組みになっています。さらに、以下3つのオーディエンスを自由に設定できます。
- コアオーディエンス
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
これらのオーディエンスをうまく活用することで、リーチ範囲を自由に設定でき効率よく広告を配信できます。
コアオーディエンス
コアオーディエンスとは、Facebookの実名登録制度を利用してユーザーを年齢、興味・関心、地域などでターゲティングできます。
位置情報や利用者データなど、ユーザーが登録している基本情報をもとに、広告を配信するため、精度の高いマーケティングが可能です。コアオーディエンスには、多くの項目があり、さまざまな広告をかけ合わせてターゲティングできます。
コアオーディエンスの条件には、以下があります。
条件 | ターゲティングの内容 |
---|---|
地域 | ビジネスを展開したい都市、国、コミュニティに居住する人 |
行動 | 過去の購入履歴やデバイスの利用状況などの消費者行動 |
利用者データ | 年齢、性別、学歴、役職など |
つながり | Facebookのページやイベントにつながりがある人を含める、または除外する |
興味・関心 | オーガニック食品からアクション映画まで、広告でリーチしたい人の興味・関心を細かく設定できる |
これらを組み合わせることで、詳細なターゲティングが可能です。
カスタムオーディエンス
オンラインやオフラインで、すでに接点がある人に再度リーチするターゲティング方法です。
例えば、エステサロン経営者が住所や電話番号、メールアドレスなどが含まれた顧客リストをアップロードすると、顧客リストの情報とFacebookプロフィールの情報がマッチする顧客をオーディエンス対象とすることができます。一度サービスを利用したことがあるユーザーのため、高い広告効果が見込めます。
カスタムオーディエンスは例示した「顧客リストのカスタムオーディエンス」を含めて4種類あります。
- 顧客リストのカスタムオーディエンス
- ウェブサイトカスタムオーディエンス
- エンゲージメントカスタムオーディエンス
- アプリアクティビティカスタムオーディエンス
カスタムオーディエンスに関しては、下記記事でも詳しく解説しています。
類似オーディエンス
類似オーディエンスは、既存ユーザーとよく似た属性や行動履歴を持つユーザーをターゲティングできます。そのため、自社製品に興味関心のあると予測できるユーザーにリーチを広げることも可能です。
カスタムオーディエンスでは、顧客情報をアップロードすることで既存顧客を見つけてくれるのに対して、類似オーディエンスでは、既存顧客に特徴が似ているユーザーにターゲティングできます。既存顧客に似たユーザーにリーチできるため、より成果の見込みが高い広告を配信できます。
Facebook広告のフォーマット
Facebook広告は、豊富な広告フォーマットがあることもメリットの1つです。あらゆる広告フォーマットが利用できるため、さまざまな種類の中から自社製品に最適な広告フォーマットを見つけられます。
Facebook広告で利用できる広告フォーマットは、以下のようなものがあります。
- 写真広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- コレクション広告
- スライドショー広告
- プレイアブル広告
それぞれの広告の特徴を、詳しく解説していきます。
写真広告
写真広告は、Facebook広告で最も多く見かける広告です。写真やイラストなどの画像1枚とテキストを組み合わせた、投稿型の広告で、必ず1枚は入れておきたいフォーマットです。
素材を用意しやすいことからはじめてでも作成しやすく、さまざまなサービスや商品に向いています。ニュースフィードに表示される友人達の投稿の合間に配置できるため、自然と認知されやすい広告です。Webサイトへ誘導したい場合や、すぐに広告を作成したい場合、商品の認知度を高めたい場合におすすめです。
参考:Meta 写真広告
動画広告
動画広告は、ユーザーの目を惹きやすい広告です。音声や動きによって、写真よりも多くの情報を詰め込めるため、商品やサービスの魅力を伝えやすいことが特徴です。
動画広告は多くのユーザーに認知されやすいため、商品やサービスの認知拡大の目的の際に使うと有効です。世界中で、スキップできない動画広告が最後まで視聴された割合は74%です。例えば、マクドナルドでは、認知度アップキャンペーンのためにはじめてフィリピンで最も早く動画広告を配信し、広告想起が13ポイント上昇、インクリメンタルリーチは350万人獲得でき、認知拡大に成功しました。
このようにインパクトがあり最後まで視聴されやすい動画広告は、商品の認知拡大に有効な広告フォーマットです。
参考:Meta 動画広告
カルーセル広告
カルーセル広告は、複数の画像をスライドのように表示できる広告です。カルーセル広告は1つの広告で最大10件の画像や動画を表示でき、それぞれ別のリンクを付けられます。そのため、複数の商品やサービスを一度に紹介する、1つの商品をさまざまな面から紹介する、広告内でストーリーを展開するなどの使い方ができます。
動画広告を用意するのが難しい場合にカルーセル広告を選べば、多くの画像が動くことによりインパクトのある広告を作成できます。
参考:Meta カルーセル広告
コレクション広告
コレクション広告は、メインとなる動画や画像の下に、商品やサービスの画像等3つの小さな画像をレイアウトできます。広告をタップすると、インスタントエクスペリエンスが表示されるのが特徴です。インスタントエクスペリエンスとは、モバイルで広告をタップすると、フルスクリーンで表示される広告フォーマットです。
アプリ以外の自社サイトに遷移する前にフルスクリーンで商品名や価格などを表示できるため、より詳しく商品を紹介できます。できるだけ多くの情報を、1つの広告に盛り込みたい場合に有効です。そのため、コレクション広告は、複数商品を紹介するECサイトに有効です。例えば、商品が実際に使用されている様子や、商品カタログのデジタル版の作成もできます。
スライドショー広告
スライドショー広告は、3~10枚の静止画をスライドショーのように表示できるモバイル特化型の広告フォーマットです。カルーセル広告では、ユーザーが操作しなければ複数の広告を表示できません。しかしスライドショー広告ではユーザーがスライド操作をする必要はなく、一度に複数の画面が表示されるため、ユーザーの目に留まりやすくなります。ユーザーライド操作をする必要がないため、いちどに複数の画面が表示され、ユーザーの目に留まりやすくなります。
モバイルに特化した広告フォーマットで、多くの画像が一気に表示されるため、ユーザーに多くの情報を一度に届けることができます。例えば、複数の画像で商品のメリットを紹介する、商品の仕組みを順番に説明するなども可能です。動画に比べてファイルサイズが小さいため、読み込みスピードが速く、どんな環境でもスムーズに広告を表示できる点もメリットです。
プレイアブル広告
プレイアブル広告は、FacebookとAudience Network向けの広告です。ゲームなどを実際にダウンロードすることなく、一部を無料で体験できる広告です。閲覧するだけの広告とは異なり、広告内で実際にアプリの一部を体験できるため、他の広告よりも効果の高い広告フォーマットです。
プレイアブル広告では、よりアプリの魅力を伝えられます。実際にデモプレイができるためユーザー満足度も高く、他のユーザーと比較するとアプリの継続率や課金率が高い傾向もあります。日本ではまだ導入事例も少ないため、他社との差別化を図るためにもプレイアブル広告は最適です。
Facebook広告の具体的な始め方
ここからは、Facebook広告の具体的な出稿手順を紹介します。Facebook広告に出稿する場合は、Facebookアカウントとクレジットカードが必要です。
Facebook広告を出稿する場合は、以下の手順でアカウントを作成し、Facebook広告の出稿準備を進めましょう。
Facebook広告アカウントの作成
Facebook広告のアカウントを持っていなければ、まずアカウントを作成しましょう。
Facebookアカウントを持っていない場合は、新規アカウントを作成から作成できます。氏名やメールアドレス、パスワード、生年月日などの基本情報を記入すればアカウントを登録できます。Facebookに登録すると、デフォルトで広告アカウントIDも付与されます。広告アカウントIDはMetaの広告アカウントページで確認できます。
すでにFacebookアカウントを持っている場合は、ログイン画面からログインしましょう。
ビジネスマネージャーアカウントの作成
Facebookアカウントが作成でき、ログインできたら、次にFacebook広告ビジネスマネージャーアカウントを作成します。Facebookアカウントがあれば広告は出稿できますが、ビジネスマネージャーアカウントがあれば、Facebookの一括管理、権限の付与、広告の分析などができ、広告運用が楽になります。
専用サイトでアカウント作成をクリックし、必要事項を入力することで簡単にアカウントを開設できます。登録したメールアドレスには、広告配信の承認に関するメールが届きます。いつも使用しているメールアドレスの登録がおすすめです。
Facebookページの追加
次にFacebookのページを追加します。広告を配信したいFacebookのページがない場合は、まずは配信するページを作成します。
ビジネスマネージャーアカウントから、Facebookページにアクセス申請して連携させます。マネージャーアカウントからビジネス設定を開きます。アカウントの下にあるページを選択し、追加をクリック。表示されるメニューから「Facebookページのアクセスをリクエスト」を選択してページを作成します。
作成したページのプロフィール画像には自社の写真を登録し、プロフィールには自社の連絡先、企業情報やホームページ、問い合わせ先などを記載しましょう。
広告アカウントの作成
次に広告アカウントを作成します。Facebook広告アカウントは、Facebook広告やInstagram広告を配信するためのアカウントです。先ほど登録したビジネスマネージャーアカウントで、広告アカウントを管理できるため、ビジネスマネージャーを活用して広告アカウントを開設することがおすすめです。
ビジネスマネージャーから広告アカウントを作成する場合は、左側に表示されているメニューから「ビジネス設定」をクリックし、「広告アカウント」を選択します。追加タブから「新しい広告アカウントを作成」をクリックし、広告アカウント名とビジネスを設定すれば広告アカウントを作成できます。
広告アカウントをビジネスで使用する場合は、基本的に「自分のビジネス」を選択しましょう。
配信する広告の作成
アカウントを作成できたら、実際に配信する広告を作成します。Facebook広告のアカウントは、キャンペーンの中に広告セットがあり、その中に広告がある三層構造になっています。効率よく広告運用していくためにはそれぞれ、目的に合わせて設定する必要があります。
キャンペーン
キャンペーンでは認知、検討、コンバージョンなど、広告の目的を設定します。キャンペーンは、ビジネスマネージャーを利用して以下の手順で作成できます。
- キャンペーンタブから「作成」をクリック
- キャンペーンの目的を設定
- 認知、検討、コンバージョンの中から1つ選択し、「次へ」をクリック
- キャンペーン名とカテゴリーを設定
- キャンペーンの詳細を設定
キャンペーン作成には広告の目的が必要なため、決まっていない場合は事前に決めておきましょう。また、キャンペーン予算の最適化も設定できます。オフのままにしておくと、際限なく広告費が使用されてしまうため、必ずオンに設定しましょう。
広告セット
広告セットでは、広告配信の「スケジュール」「ターゲティング」「配置面」の設定などを設定します。広告セットは、作成したキャンペーンを選択し「次へ」をクリックすれば、設定画面へ移動できます。
まずは、広告セット名を設定します。トラフィックでは、トラフィックを増やしたい場所を選択します。広告セット単位でも予算を設定できるため、必要であれば設定しましょう。
「オーディエンス」には以下の設定があります。
- カスタムオーディエンス
- 地域
- 年齢
- 言語
- 詳細ターゲット設定
- つながり
カスタムオーディエンスでは、顧客リストなどを利用してすでに顧客となっている人のリターゲティングに利用します。その他にも細かくターゲティングできるため、広告の目的やターゲットに合わせて細かくユーザー属性を設定できます。さらに広告の配信面、掲載期間なども設定しておきましょう。
広告
広告は、広告マネージャの左側のタブ、「広告」から設定できます。
以下のように表示される広告名や、連携するページなどを設定していきます。Instagramアカウントがある場合は、Facebookページと連携させましょう。Instagramアカウントがない場合でも、Facebook広告をInstagramに配信できますが、連携することで広告配信の手間が省けます。
設定すること | 設定内容 |
---|---|
広告名 | 表示する広告名 |
アイデンティティ | 広告に連携するFacebookページおよびInstagramアカウント |
フォーマット | 広告のフォーマット |
メディア | 画像を設定(画像をアップロード) |
テキストとリンク | リンクを設定 |
広告のメディア、テキストリンク先は、配置ごとにカスタマイズすることもできます。
画像にテキストを入れすぎるとパフォーマンスが下がる可能性があるため、テキストは簡潔にまとめましょう。リンク先では、広告をタップしたときの誘導先を設定します。リンク先を設定しなければ広告をクリックしても、商品ページにアクセスできません。
これらをうまく設定し、インパクトのある広告を作成すれば、効果の高い広告を作成できるでしょう。
参考:テキストオーバーレイとセーフゾーンについて | Metaビジネスヘルプセンター
支払方法の設定
広告の設定が終われば、支払い方法を設定します。支払い方法は、ビジネス設定の支払いから設定できます。
クレジットカードで使用できるブランドは、以下の通りです。
- JCB
- VISA
- MasterCard
- アメリカンエキスプレス
クレジットカード以外にも、デビットカードやPayPal、銀行振込で支払うことも可能です。
参考:Facebook広告で利用できる支払い方法 | Metaビジネスヘルプセンター
Facebook広告運用時のポイント
Facebook広告をうまく運用していくには、以下4つのポイントがあります。
- Facebookピクセルを設置する
- 配信開始後はしばらく様子をみる
- 定期的にターゲティングとクリエイティブを変更する
- 予算とターゲティングを絞りすぎない
これらのポイントを押さえて、適切に広告を運用し広告効果を上げて行きましょう。それぞれのポイントを順番に解説します。
Facebookピクセルを設置する
Facebookピクセルを設置すれば、より厳密に効果を測定できます。例えば、Facebook内のリンクから別のWebサイトに遷移した場合、そのユーザーのコンバージョンを把握できません。しかし、Facebookピクセルを設置すれば、Facebook側でもユーザーの行動を把握できるため、正確に広告の効果を測定するためには必須のツールです。また、コンバージョンに近いユーザーをFacebookが認識し広告配信を最適化できるため、コンバージョンの見込みが高いユーザーのリーチも増やせます。
配信開始後はしばらく様子をみる
Metaの広告配信システムは機械学習を利用して広告の目指す目的を踏まえて広告配信を最適化します。
配信開始当初は「情報収集期間」という表示が出て、その期間に配信システムが最適な配信方法を検証するために様々な層に配信をしたり、効果の良い配置の検証を行っています。広告セットの情報収集期間はパフォーマンスが安定したタイミングで終了します。
通常は7日以内に広告セット毎に50件の最適化イベントを獲得するとパフォーマンスが安定するとされています。
情報収集期間中に頻繁に変更を行うとパフォーマンスが安定するまでに時間がかかってしまうため、広告配信開始後は情報収集期間が終了するまでは大きな変更は避けるようにしましょう。
予算とターゲティングを絞りすぎない
Metaの広告配信システムでは機械学習による最適化が行われています。成果を出すためには、7日以内に広告セット毎に50件の最適化イベントを獲得するとパフォーマンスが安定します。
配信を行う際に予算やターゲティングを絞りすぎると、配信される広告数が減り、最適化イベントの獲得に時間がかかり、広告成果が上がらない可能性があります。機械学習のデータ量を確保するためにも、予算やターゲティングを絞り過ぎないことがFacebook広告運用のポイントです。
定期的にターゲティングとクリエイティブを変更する
短期間で広告を変更しすぎるのは良くありませんが、長期間放置しすぎるのも良くありません。一定期間を置いても思うように広告のパフォーマンスが上がらない場合は、定期的にターゲティングを変更してみましょう。さらに、広告クリエイティブの変更も重要です。クリエイティブのフォーマットや配信面を変更しながら最適な広告を探せば、パフォーマンスの向上が期待できます。
Facebook広告を配信する際の注意点
最後に、Facebook広告を配信する際の3つの注意点を解説します。
- 設定途中のキャンペーンは配信しない
- Meta社の広告規定を確認する
- 画像内のテキストを増やしすぎない
これらは、Facebook広告をうまく運用するために大切な注意点です。それぞれ解説していきます。
設定途中のキャンペーンは配信しない
支払い設定が完了していると、まだ設定している途中のキャンペーンも配信されてしまいまうことがあります。設定途中のキャンペーンは、配信設定をオフにしておきましょう。
Meta社の広告規定を確認する
Facebook広告は、Meta社の広告規定に反している場合は、審査に通らず広告を配信できません。例えば、健康食品や化粧品で誇大な効能表示を多数表示する、不当な割引キャンペーンが多い、取引に不随する景品の限度額を超えているなどは、審査を通過できない可能性があります。
Instagram広告でも、Facebook広告と同じ審査基準で審査されます。広告クリエイティブを作成し、公開ボタンを押すと審査が自動的に開始されます。そのため、広告クリエイティブを作成する前には、Meta社の広告規定を必ず確認しましょう。
参考:Meta 広告規定の紹介
画像内のテキストを増やしすぎない
Facebook広告では、かつて画像内に20%以上のテキストを設定してはいけないルールがありましたが、2020年9月に撤廃されました。ルールは廃止になりましたが、Facebook広告ヘルプ内では、ビジュアルの邪魔にならないことや伝えるメッセージを少なめにすることが推奨されています。
また、Facebook広告やInstagram広告には、テキストで画像を隠さないために残すためのセーフゾーンがあります。セーフゾーンをテキストで隠す、テキストが多すぎる等の場合は、広告の配信が制限される可能性もあります。広告のパフォーマンスが下がる原因にもなるため、画像内のテキストを増やしすぎないようにしましょう。
まとめ
Facebook広告は実名制のメリットを利用できるため、ターゲティング精度が非常に高く、商品やサービスを訴求したいユーザーにピンポイントに広告を届けられます。Meta社のサービスである「Facebook」「Instagram」「Messenger」「Audience Network」4つの媒体から目的やユーザーによって、配信先を選べることもメリットです。
動画広告やカルーセル広告など広告のフォーマットの種類も豊富なため、さまざまな商品やサービスに最適な広告を作成できます。Facebook広告をうまく運用すれば、最適な配信先や、魅力的な広告クリエイティブによって、大きな事業成果を上げることができるでしょう。
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