- ナレッジ・ノウハウ
- 三國 寛己
【Google広告の競合調査】「広告透明性ページ」を活用して競合の広告クリエイティブを確認する方法
競合の広告クリエイティブを調査するためには様々な方法がありますが、中でも本記事で紹介するGoogleの「広告の透明性について」は、無料で利用でき、シンプルで使いやすいツールのひとつです。
このサービスを利用することで、競合他社の広告クリエイティブを詳細に確認できます。本記事では、この「広告の透明性について」の活用方法をご紹介します。
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目次
競合調査ができるGoogle「広告の透明性について」とは
「広告の透明性について」は、Googleに掲載されている他社の広告を閲覧できる無料ツールです。
企業名やサイトURLで他社の広告を検索でき、広告の掲載期間も確認できます。利用するにはGoogle広告の「適格性審査」をパスする必要があります。ツールで確認できる広告も同様に、適格性審査をパスした広告のみとなっています。
💡 Google広告の適格性確認とは
広告主の身元情報を明らかにすることで、広告の透明性と信頼性を高めるためのプログラムのこと。詳しくは以下の記事で解説していますので、あわせてご確認ください。
競合の広告クリエイティブを調査する意義
広告クリエイティブの制作では、競合を参考にすることで、より運用効果の高いクリエイティブを制作できる可能性があります。競合の広告クリエイティブを調査する意義は、大きく分けて以下の2点といえます。
1.勝ちクリエイティブの予測ができる
運用型広告では、クリック率が高いなど効果につながりやすい広告のことを「勝ちクリエイティブ」と呼ぶことがあります。競合他社が出稿している広告を一覧で眺めたときに、複数の広告に共通している要素があれば、それは過去の運用実績から「効果が高い要素」とみなされ、フォーマットとしている可能性が考えられます。
闇雲に競合他社の広告を模倣するのはおすすめできませんが、仮説として効果が高い要素だと考えられる場合は、他社の広告を参考にしてクリエイティブ制作のヒントにするのは有効な手段です。
2.競合との差別化ポイントが判断できる
競合他社の広告内で訴求されているポイントを見れば、自社の広告クリエイティブに足りない点や優位な点を判断する材料にもできます。例えば、自社では「価格の安さ」を主に広告で訴求しているとして、競合他社がそれ以上の安価な価格を訴求している場合は、あまり有効な訴求とは言えません。この場合は、「機能の充実性」や「ユーザビリティ」といった他の軸での訴求を試すことで効果が改善する可能性も考えられます。自社と競合の広告クリエイティブにおけるポジショニングを判断する際にも競合調査は有効だと言えます。
競合の広告クリエイティブを調査する方法
広告クリエイティブの競合調査は、競合調査用のツールを使用するのが一般的です。有料のツールから無料のツールまでありますが、今回は冒頭でお話したとおり、無料で使えるGoogle広告の「広告の透明性について」ツールの使い方について解説します。
「広告の透明性について」ページで確認できる内容
Google広告の広告透明性ページを活用することで、広告主が過去に掲載した広告の全貌を、以下の4つの項目で把握できます。
- 過去に掲載された広告
適格性が確認されている広告主が過去に掲載した広告を確認できます。これにより、競合の広告訴求内容や、時間の経過に伴う変化を確認することができます。 - 特定の地域で表示された広告
広告主が世界中に向けて広告配信を実施していた場合、対象地域を日本やアメリカ等の特定の地域で掲載していた広告に絞り込むことができます。 - 広告の掲載日
対象の広告が最後に掲載された日を確認することができます。
直近まで配信していたのか一時期のみ配信を行っていた広告なのかを確かめることができます。 - 広告のフォーマット
テキスト、ディスプレイ、動画の3つの広告クリエイティブを確認できます。対象を絞って確認することもできます。
「広告の透明性について」の使い方
ここからは、「広告の透明性について」ページで競合の広告クリエイティブを調べる手順を解説します。
1.透明性ページで競合の広告主名、またはサービス名で検索をする
指定できる検索条件は以下の通りです。
- 期間:任意の期間で指定可能
- 表示地域:国単位で指定可能
- 広告フォーマット:画像、テキスト、動画で指定可能
- トピック:政治広告の指定が可能
検索で候補にあがってこなかった場合は広告を出稿していない可能性があります。
2.広告一覧から詳細を確認したい広告をクリック
3.広告の詳細を確認する
配信されている地域、フォーマット、掲載日などが確認できます。
「広告の透明性について」以外で競合の広告クリエイティブを調査する方法
最後に、今回ご紹介した「広告の透明性について」以外のツールで競合の広告クリエイティブを調査する方法をご紹介します。Google広告は出稿している企業も多く、基本的には「広告の透明性について」でおおよその競合クリエイティブを確認できますが、Google広告以外で広告の出稿状況を調査したい場合などは、以下で紹介する方法もあわせて検討することをおすすめします。
1.有料ツールを利用する
有料のツールを利用するとGoogle以外の配信面の状況も確認できます。競合調査ができる有料ツールには下記のようなサービスがあります。
Semrush
リスティング広告の競合が出稿しているKWやボリューム・出稿履歴、ディスプレイ広告の広告クリエイティブに加えてLPやプレースメント(掲載媒体)も分析可能なツールです。
ローカルミエルカ
店舗に特化した分析ツールです。競合店舗のGoogleマップの掲載順位の分析ができます。
Similarweb
リスティング広告の競合の出稿費用、KW、LPを広告ごとに分析することが可能です。また、パフォーマンスの高いアフィリエイトサイトの分析や、急成長しているアドネットワークの分析もできます。
2.Googleの担当者に相談する
広告の出稿状況によってはGoogleの担当者がつき、サポートしてくれることがあります。担当者に数社の競合情報を共有しておくと、どの競合とは特定できない形で競合の配信状況の傾向と、それを踏まえた自社の推奨設定を教えてくれます。もしGoogleからサポートの連絡が入った場合には活用することをおすすめします。
まとめ
本記事では、Googleの「広告の透明性について」ページの活用方法と、仕様について解説しました。
「広告の透明性について」ページを利用して広告を確認するには、広告主が適格性の確認を完了させている必要があります。適格性の確認が完了していれば、過去に配信された広告を配信期間や広告のフォーマットを絞って確認することができます。
まだ活用したことがないという方は、ぜひこれらの情報を広告クリエイティブの改善に活かしてみてはいかがでしょうか?
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