リスティング広告代理店の選び方|後悔を防ぐ6つの選定ポイント

リスティング広告代理店の選び方|後悔を防ぐ6つの選定ポイント

リスティング広告の運用を代理店に任せたいと考えつつも、選び方が分からずに迷っている方も少なくありません。

特に、以下のような悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

  • どの代理店が自社に合うのか、判断基準が分からない
  • 担当者の経験や運用スキルをどう見極めればいいか不安
  • 費用や契約条件に納得感が持てず、比較が難しい

そこで本記事では、業界経験10年以上の筆者の視点で「リスティング広告代理店の選び方」について、失敗しないための6つの選定ポイントを解説します。

自社に合った代理店を自信をもって見極められるように、参考となる情報をまとめています。ぜひ最後までご覧ください。

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目次

リスティング広告を代理店に委託するメリット

リスティング広告の運用を社内で完結させるか、外部の代理店に委託するかは、多くの企業で一度は悩むテーマです。

社内に知見がある場合は内製化も一つの選択肢ですが、専門性や体制の面で課題を感じ、代理店の活用を検討する企業も少なくありません。

リスティング広告を代理店に委託して得られる効果は、主に以下の3つに集約されます。

1. プロの知見と技術により、コンバージョン数の増加を狙える

リスティング広告は「キーワード設計」「マッチタイプの選定」「広告文の訴求軸」など、初期の設計次第で成果が大きく変わる媒体です。

代理店では、業界や商材特性に応じたアカウント構成のテンプレートやナレッジが蓄積されており、効率的に成果の出やすい設計を組むことができます。

さらに、入札戦略や除外キーワードの最適化など、日々の改善サイクルもスピード感を持って回してくれるため、コンバージョン数の増加が期待できます。

2. 入札調整やキーワード精査など、属人的な作業を手放せる

リスティング広告では、媒体ごとに異なる入札アルゴリズムや学習傾向を踏まえた調整が欠かせません。

加えて、成果の悪いキーワードや検索クエリの精査、広告文のABテストなど、実務的な運用タスクも多く発生します。

これらを外部の専門チームに委ねることで、社内では「どの層に訴求するか」「どのLPに誘導すべきか」といった戦略設計や改善の意思決定に集中できる環境が整います。

3. 自社の改善ポイントを客観的に指摘してもらえる

運用を続ける中で起こりがちなのが、「社内での慣れ」によって改善点を見落としてしまうことです。

代理店は他の類似アカウントとの比較や、媒体トレンドに基づいたベンチマークを活用することで、自社では気づきにくい改善余地非効率な設計にいち早く気づくことができます

特に、検索クエリレベルでのインサイトや、コンバージョン単価の見直し提案など、成果に直結する改善提案を受けられる点は大きな魅力です。

ミスマッチを防ぐための5つの選定ステップ

リスティング広告の代理店を選ぶうえで、最も避けたいのが「なんとなく良さそう」で決めてしまうことです。運用成果は代理店選びに大きく左右されるため、慎重にステップを踏んで判断する必要があります。

ここでは、リスティング広告の運用を代理店に委託する際のミスマッチを防ぐための5つの選定ステップを紹介します。

STEP1. 目的と課題を明確化する

まず行うべきは、自社の広告出稿における「目的」「解決したい課題」を明文化することです。たとえば、

  • CV数を最大化したいのか?
  • CPAを抑えたいのか?
  • 新しい商材のテスト配信をしたいのか?

といった目的を明確にすることで、代理店側の提案の質も大きく変わります。目的が曖昧なままだと、的外れな提案を受けたり、KPIのすり合わせがうまくいかず、結果として成果に結びつかないことも。

また、自社内にどこまで運用の知見やリソースがあるかを整理することで、「本当に運用代行が最適か、それともコンサル支援やインハウス支援が合っているのか」まで含めた判断が可能になります。

STEP2. 課題にフィットする体制を選ぶ

目的と課題が明確になったら、それを解決するのに適した運用体制を見極めましょう。リスティング広告の運用体制には主に以下の4つがあります。

体制概要メリットデメリット
インハウス運用自社の社員のみで運用する意思決定が早くノウハウが蓄積されやすい経験者がいないとリスクが高く、属人化しやすい
代理店に運用委託広告代理店に運用を委託プロの知見で成果につながりやすい手数料負担やノウハウの蓄積が難しい
個人に運用委託フリーランスなど個人に運用を委託柔軟でコストを抑えやすい支援品質にムラが出やすく属人性高い
ハイブリッド運用上記の体制を組み合わせる方法知見の蓄積と成果を両立しやすい統合管理やディレクションが難しい

代理店委託は、専門性・スピード・情報力という3つの観点から、大きなメリットを得られる体制です。

ただし代理店ごとに得意領域や運用力には差があるため、後述する選定基準をもとに、適切なパートナーを見極める視点が不可欠です。

STEP3. 期待する支援タイプを明確にする

リスティング広告の代理店といっても、提供する支援内容や深さはさまざまです。 「何を」「どこまで」「どのように」任せたいのかを明確にしましょう。

以下に、代表的な支援タイプと、それぞれに適したケースの目安を示します。

支援タイプ特徴適したケース例
運用代行型広告アカウントの設定・運用改善・分析など、運用の実務を一貫して代行・広告運用の経験者が社内に少ない
・リソースが限られているため外部のプロに運用を任せたい
コンサルティング型戦略立案やKPI設計、改善提案などを行い、実行は社内or他パートナーで対応・施策の方向性に悩んでいる
・インハウス運用中だが成果に伸び悩んでいる
インハウス支援型自社運用を支援しながらノウハウを移転し、将来的な内製化を見据えて伴走・広告担当者を育てたい
・長期的には代理店依存から脱却したい
総合支援型広告だけでなく、LP改善・CRM、SEOなど広告運用以外のマーケ施策までサポート・1社で包括的に支援してもらい、マーケ戦略と個別戦術の整合性を合わせたい
・新規事業やターンアラウンドなど、広告以外も含めた事業全体の支援が必要

STEP4. 条件に合致する代理店を探す

支援タイプが明確になったら、実際に代理店をリストアップしていきます。 リスティング広告の代理店は、以下のようなタイプに分類できます。

代理店タイプ特徴向いているケース
大手総合代理店豊富な実績と幅広い媒体対応、体制の堅牢性が強み。広告運用以外も幅広く支援できる・大手企業、ブランド案件で安定性重視
・多数媒体の同時運用が必要
・広告以外も支援してほしい
専門代理店業界や課題に応じた専門性に特化。柔軟かつ実務に強い・業界や課題特化の専門性を期待したい
・広告運用の成果をスピーディーに改善したい
中小特化型少額案件を専門に運用代行を行う・まずは低額でお試し運用をしたい
・小規模予算の運用実績が豊富な代理店に任せたい
コンサルファーム型課題の構造化やKPI設計など戦略的支援が中心で、運用は別リソースに任せることも・インハウス運用に課題を感じている
・戦略や指標設計に課題がある

媒体や業界特性に合う代理店を見つけるためには、実績や運用体制の確認だけでなく、担当者との相性も重要な判断材料になります。

STEP5. チェックポイントをもとに比較検討する

候補を絞り込んだら、最後は具体的な観点で比較検討しましょう。 主観的な印象ではなく、客観的な評価軸を設定することが重要です。

  • 担当者の経験・スキルセットは十分か
  • レポート頻度や内容は適切か
  • アカウントの閲覧権限が共有されているか
  • 広告費と手数料の内訳が明瞭か
  • KPI設計や改善提案の具体性があるか

これらのチェックポイントを踏まえることで、提案時点での質の差や、委託後に期待できる支援内容の違いが見えてきます。

後悔しない代理店選びのためには、「どこが良さそうか」ではなく、「自社にとってどこが最適か」を見極める姿勢が欠かせません。

リスティング広告代理店6つの選定ポイント

ここからは、リスティング広告の代理店を選ぶ際に重視すべきチェックポイントを紹介します。

以下は代理店選定時の確認事項をまとめたチェックリストです。リスティング広告の代理店を選定する際は、以下のような観点をもとに代理店の成否を判断していきます。

(画像をクリックするとテンプレートを閲覧できます)

ここでチェックリストのすべての項目について網羅的・詳細に解説すると、かえって読者の方の理解を妨げてしまう恐れがあるため、この記事では、特に重要な6つのチェックポイントについて詳しく解説します。

1. リスティング広告の運用実績

広告成果を最大化するうえで、運用実績が豊富な代理店に委託することは大きな判断材料になります。

ただし、代理店のHPに掲載された情報や一般的な提案資料だけでは、実力の有無を見極めにくいこともあります。以下の観点で質問しながら、具体的な実績の深さを確認しましょう。

  • 自社と近い商材・業界での運用経験はあるか?
  • 近しい月間広告予算帯での運用経験があるか?
  • 類似する課題を抱えた企業で成果を出した事例があるか?
  • クライアントの平均継続期間や解約率はどうか?

特にリスティング広告では「キーワード選定」「マッチタイプの活用」「広告文の最適化」など、経験に裏打ちされたノウハウが重要です。

リスティング広告の運用でしっかりと成果を伸ばしてきた実力があるのか、培ったノウハウによって自社の運用でも成果を出せそうか、慎重に判断しましょう。

2. 提案内容の妥当性

リスティング広告は、どれだけ商材やターゲットの特性を理解したうえで広告設計がなされているかが成果に直結します。

提案内容を評価する際は、以下の観点を押さえましょう。

  • 自社の課題や商材特性を正確に理解したうえでの提案か?
  • 目標達成に向けた道筋(施策・期間)の妥当性はあるか?
  • 予算や運用体制など、自社の事情を踏まえた現実的な設計か?

また、あえて「効果が出にくいであろう手法」についての意見を聞くのも有効です。都合のよいことばかりを言うのではなく、否定すべき点をきちんと伝えてくれる代理店であれば、信頼関係の構築にもつながるでしょう。

3. 担当者との相性と信頼感

リスティング広告の運用は短期ではなく、改善の積み重ねが前提となる中長期の取り組みです。そのため、担当者との相性は成果に直結する要素といえます。

担当者との相性を判断する上では、以下のような観点が役立ちます。

  • 専門用語をかみ砕いて丁寧に説明してくれるか?
  • 自社の事業モデルや顧客理解に努める姿勢があるか?
  • 日々のコミュニケーションが気持ちよく、建設的か?
  • 目線を合わせて同じ目標を追いかけてくれるパートナーか?

なお、営業担当と運用担当が異なる代理店もあるため、支援前に実際の運用担当者と話す機会を設けられるとベターです。

4. 支援にかかる費用とその内訳

手数料だけで代理店を選ぶのは危険です。リスティング広告では、施策の粒度・検証スピード・改善提案の質など、成果に直結する支援内容がそのまま費用に反映されることが多いためです。

低価格を売りにしている代理店の中には、

  • 経験の浅い運用者が担当している
  • アカウント管理がテンプレ化されている
  • 分析や改善の深掘りが十分でない

といったケースも散見されます。

重要なのは「自社の目的を達成できる支援内容かどうか」であり、費用とのバランスが取れているかを見極めることが大切です。

5. 運用者1人あたりの担当アカウント数

運用の質を保つうえで、1人の担当者が抱えるクライアント数は非常に重要です。

特にリスティング広告では、検索クエリの分析、除外キーワードの設定、広告文のABテストなど、地道な改善を日常的に行う必要があります。

そのため、継続的な成果改善を果たすためには一定の工数を投下する必要がありますが、運用者1人あたりの担当社数が極端に多い代理店の場合、1社にかけられる工数が減少するため注意が必要です。

  • レポートは月1で配信実績の共有のみ
  • 広告文の入稿だけで依頼から1週間以上経過
  • 管理画面の操作履歴が週1回程度の頻度となっている

など、必要最低限の支援品質であることも多いため、あくまで目安ではありますが、運用者1人の担当社数が10社を大きく超えるような代理店は避けたほうが良いでしょう。

6. 広告アカウントの保有権

代理店に委託する際、自社アカウントで運用するか代理店保有のアカウントで運用するかは成果に大きな影響を与える可能性があります。

リスティング広告では、過去の配信データをもとに機械学習が行われるため、広告主がアカウントを保有し、データを引き継げる状態にしておくことが非常に重要です。

代理店保有のアカウントで運用すると、将来代理店を変更した際に学習データが引き継げず、成果が一時的に悪化するリスクがあります。

実際、アカウント構成の変更によりユーザーニーズに沿った配信設計へ最適化したことで、CV数49%増、CPA30%改善といった成果が出た事例もあります。

アカウントの保有権については、代理店との契約前に必ず確認し、「自社保有が可能か」「切り替え時の対応はどうなるか」を明確にしておくことをおすすめします。

失敗しがちな選定のパターン

この章では、代理店選定時によく見られる失敗パターンをご紹介します。

支援開始後に後悔しないよう、事前にチェックして同じ轍を踏まないようにしましょう。

失敗ケース1:費用の安さだけで判断する

「とりあえず手数料が安いところに頼もう」といった判断軸で代理店を選ぶのは、特に失敗につながりやすいパターンです。

代理店の多くは、月額広告費に対して一定割合(例:20%)の手数料を報酬とし、その中から人件費=支援工数を配分するビジネスモデルになっています。そのため、手数料が安い=支援にかけられる工数が限られる可能性が高いです。

そのため金額のみを見て手数料が安い代理店に発注すると、運用改善は週に一度だけ、月1で配信実績レポートが送られてくるのみなど、必要最低限の支援しか受けられない可能性もあります。

費用は確かに重要な判断材料ですが、単純な「高い・安い」ではなく、支払う費用に対してどんな支援・成果が得られるか=費用対効果の視点で判断するのがおすすめです。

失敗ケース2:運用担当者とコミュニケーションしていない

意外と見落とされがちなのが、「契約前に実際に担当する運用者と話していない」というケースです。これは、代理店によって営業担当と運用担当が完全に分業されていることが多いという構造的な背景も関係しています。

営業担当は商談段階でやり取りをする相手であり、契約後は別の運用担当者がつくというケースが一般的です。そのため、営業時点では感じがよくても、運用開始後に担当者との相性や対応に不安を感じるという事態も起こり得ます。

こうしたミスマッチを防ぐためにも、可能であれば契約前に実際の運用担当者との打ち合わせや質疑の場を設けることをおすすめします。その際には以下の点をチェックしましょう。

  • 担当者の運用経験や得意な領域は何か
  • コミュニケーションスタイルが合っていると感じるか
  • 自社サービスや業界への理解度は高いか

広告運用は継続的な改善が必要な領域だからこそ、「この人となら長期でやっていけそうか?」という視点も選定の大切な軸となります。

失敗ケース3:とりあえずで大手代理店を選んでしまう

「名前を聞いたことがあるから安心」「とりあえず大手なら失敗しないだろう」といった理由で、大手代理店を選んでしまうのもよくあるミスの一つです。

もちろん、大手代理店には実績や体制の堅牢さ、媒体社との強い関係性といった強みがあります。ただし、その一方で以下のような注意点もあります。

  • 予算が少額だと優先度が下がりやすい(=レスポンスが遅い/提案頻度が少ない)
  • 担当者の入れ替わりが多く、運用の一貫性が失われることも
  • 定型的な運用になりがちで、柔軟な改善提案が得られにくい

大手だからといって万能ではなく、自社のフェーズや課題、求める支援スタイルにマッチしているかどうかを冷静に見極めることが大切です。

代理店を切り替えるべきタイミング

理想をいえば、最初の選定段階で長期的に信頼できる代理店と出会い、安定して伴走してもらえるのがベストです。

ただ、現実には「なんとなく成果が伸びない」「意思疎通がうまくいかない」といった小さな違和感が積み重なり、徐々にストレスを感じてしまうケースも少なくありません。

たとえば、以下のような状況が続いている場合は代理店の切り替えを検討するタイミングかもしれません。

✅代理店の変更を検討すべきタイミング

  • 半年以上目標未達が続いているが、明確な改善方針が見えない
  • 提案内容に納得感が持てず、しっくりこないケースが多い
  • 施策の実行スピードが遅く、チャンスを逃している
  • 担当者変更を依頼しても、状況が根本的に改善しない

特に、成果や対応スピードなどの課題が担当者レベルの問題ではなく、会社全体の方針や体制に起因している場合は、代理店を変えたほうが良い結果につながることがあります。

とはいえ、すぐに切り替えるのが正解とは限りません。場合によっては、広告主側の関わり方に改善の余地があるケースもあります。たとえば以下のような状況です。

✅関わり方の改善が必要なケース

  • 前提となる事業や戦略について情報連携が取れていない
  • フィードバックの頻度が少なく、丸投げ状態になっている
  • 自社の意思決定が遅く、スムーズな施策進行を妨げている

こうした場合は、切り替えを判断する前に、現在の代理店と率直に課題を共有し、改善策をすり合わせてみることも重要です。

代理店の切り替えは一定の工数や引き継ぎ負荷、立ち上げコストを伴うため、頻繁な乗り換えは望ましくありません

しかし、関係性の継続が成果を妨げていると感じた場合は、代理店の変更がパフォーマンス改善の第一歩になることもあります。

こんな代理店は要注意!選定の失敗あるある5選

「しっかり調べて選んだはずなのに、思ったような成果が出なかった」「支援の中身に不信感が残った」――リスティング広告の代理店選びでよく聞かれる後悔の声です。

ここでは、実際の広告主からよく挙がる「ありがちな失敗パターン」を5つ紹介します。

これらの兆候が見られる代理店は長期的に良い関係性を築くことが難しいケースが多いため、契約前にしっかり見極めるようにしましょう。

1. 営業だけ熱心で、運用が実質“丸投げ”状態に

初回の営業提案は丁寧で熱心だったのに、契約後は連絡頻度が激減。配信設定もテンプレート的で、改善提案もないまま放置状態――こうしたケースは、運用体制が整っておらず営業と運用が分断されている代理店でよく見られます。

代理店によっては、営業担当者と運用担当者が別であり、情報連携が不十分な場合もあります。支援開始前に「実際に運用を担当するのは誰か」「運用体制はどうなっているか」を必ず確認しましょう。

2. レポートが来ない/中身がブラックボックス化している

運用状況がどうなっているのか不明なまま、毎月の広告費だけが消化されていく——。配信結果のレポートが定期的に来なかったり、内容が曖昧だったりする代理店は要注意です。

特に、検索クエリや除外キーワード、広告文のA/Bテスト結果など、リスティング広告において本来共有されるべき情報が不足している場合、ブラックボックス化している可能性があります。

アカウント閲覧権限があるかどうかも確認の上、透明性のある代理店かを見極めましょう。

3. KPI未達でも、改善提案が来ない

目標としていたCPAやCV数を下回っていても、改善案が提案されない、または曖昧な説明で済まされる——これも多くの企業が経験している不満のひとつです。

リスティング広告はPDCAの高速化が成果に直結する媒体です。改善サイクルを自律的に回せない代理店では、運用の質を維持するのは難しいでしょう。

「目標未達時にどのような対応をするか」「月次レポート以外の改善提案はあるか」など、あらかじめヒアリングしておくことが肝心です。

4. 最低契約期間に縛られて解約できない

「3か月だけ試したいと思っていたのに、実は6か月の契約縛りがあった」
「成果が出ていないのに、最低契約期間が過ぎていないため解約できない」

こうしたトラブルもよく見られます。とくに成果報酬型の契約を除く一般的な月額手数料制の代理店では、最低契約期間や中途解約条件が事前に明記されていないケースもあります。

契約書に記載がなくても口頭で制限を設けられるケースもあるため、「いつから解約できるか」「解約時のペナルティの有無」は必ず確認しましょう。

5. 「予算に合う」と言われたのに、成果が出ない

最初の提案では「この金額でも十分に運用可能です」と言われたものの、いざ配信を始めてみるとコンバージョンに至らない、CPAが高騰する、といったケースもあります。

リスティング広告では、月額広告費が少ないと十分な学習データが蓄積できず、最適化がうまく進まない場合があります。それを理解した上で、最初から正直にリスクを伝えてくれる代理店であれば信頼できますが、無理に受注を取ろうとする代理店は注意が必要です。

「この予算で本当に成果が出るか」を質問し、その際にリスクも含めて説明してくれるかどうかで、誠実な姿勢かどうかを判断しましょう。

よくある質問

最後に、代理店選定に関してよくある質問とその回答をまとめました。

Q. 少額予算でも代理店に依頼できますか?

月10万〜30万円程度の広告費でも対応可能な代理店は存在しますが、支援内容や契約形態には注意が必要です。

少額予算の場合、多くの代理店では手数料率ではなく、固定報酬(例:月額10万円〜)を採用しており、相対的に割高に感じられるケースもあります。

また、投入できる工数にも限りがあるため、細やかな改善提案や分析は難しい場合があります。

中長期のコストパフォーマンスを重視するなら、広告運用のノウハウを社内に取り入れながらインハウス運用体制を整える「インハウス支援」を活用する選択肢も検討してみてください。

Q.リスティング広告はどれぐらいで成果が期待できる?

一般的に、リスティング広告の成果が見え始めるまでには3〜6か月程度かかることが多いです。

特に新規アカウントの場合は、AIによる学習期間が必要で、配信初期は成果が安定しにくいため、1か月程度は様子を見る必要があります。

低単価かつ購入頻度の高い商材で広告予算が十分にある場合は早期に成果が出やすい一方で、高単価・低頻度なBtoB商材や予算が限られているケースでは、効果が現れるまでにより時間を要する傾向があります。

Q. 二社択一で迷ったら、どう判断すればいい?

最終的な判断基準は「誰に支援してもらうか」です。広告運用は無形商材であり、同じサービス内容でも“誰が担当するか”によって成果が大きく変わる領域です。

どちらの代理店も支援内容に大差がない場合は、以下のような観点で比較してみましょう。

  • 自社の事業や課題に対する理解度
  • 提案の納得感・論理性
  • 担当者の信頼感や誠実さ
  • 長期的に寄り添ってくれそうかどうか

“この人なら安心して任せられる”という実感を持てるかが、最終判断の決め手になります。

Q. 手数料はどれくらいが適正?

広告運用における手数料の業界相場は「広告費の20%前後」です。

この水準が主流となっているのは、代理店の利益構造上、20%程度の手数料がないと、運用者の工数や品質を確保できず赤字になりやすいためです。

一部では5%〜10%といった極端に安い手数料の代理店もありますが、以下のようなリスクがあります。

  • 担当者1人が数十〜数百社を同時に担当しており、十分な時間をかけられない
  • 改善提案や分析レポートが最低限しか出てこない
  • コミュニケーション頻度が低く、進行スピードが遅くなりがち

価格の安さに惹かれる気持ちはわかりますが、支援の質と成果に直結する部分でもあるため、“安ければお得”とは限らない点に注意が必要です。

Q. おすすめの代理店はありますか?

具体的な代理店の候補を探している方には、以下の10社がおすすめです。

上記は、弊社に所属する広告運用者60名にアンケートを実施し、プロの目線から「安心して任せられる」と評価された代理店のみを厳選して紹介しています。

本記事をご覧の皆さまにも、弊社を一つの選択肢としてご検討いただければと思い、手前味噌ながらおすすめ企業に加えさせていただきました。

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以下の記事で各代理店の詳細を解説していますので、あわせてご覧ください。

Q. 避けるべき代理店の共通項は?

手数料が極端に低く(例:5%以下)、十分な工数がかけられない代理店は要注意です。

また、営業担当としか話せず運用者と接点が持てない、どんな提案にも肯定しかしない、広告主名義でアカウント運用ができないといった特徴も、後々トラブルになるケースがあります。

まとめ|最高のパートナー選びは「準備」で決まる

リスティング広告の代理店選びは、情報収集と比較検討の“準備段階”で9割が決まると言っても過言ではありません。

成果に直結するパートナーと出会うためには、「なんとなく良さそう」で判断せず、運用体制や支援内容、担当者の姿勢までを体系的に理解し、自社の目的や課題に照らして自社目線で比較することが何より重要です。

まずは本記事で示したチェックリストを参考に、代理店の選定軸を整理するところから始めてみてください。

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この記事を書いた人

株式会社オーリーズ

マネージャー

肥田 悟志

新卒にて株式会社ネットマイルに入社。 営業経験を経て、新規事業であるDSP事業の立ち上げや代理販売商材の発掘・販売戦略策定を行い、入社2年目からチームリーダーとして従事。一方で日々広告主に接する中で、マーケターとして中立的な視点のもと、戦略策定から施策の実行まで価値提供を行いたいと思い、オーリーズヘの参画を決意。 マーケターとして、広告主とユーザーに本質的な価値を届けるために、そして広告主の運命共同体となるために、日々邁進している。

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