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- 川村 菜奈
コンバージョンAPIとは?仕組みから設定手順までわかりやすく解説

Meta広告を運用する企業で、コンバージョンAPI(CAPI)を実装する企業はますます増加しています。しかしながら、
- CAPIの仕組みがイマイチわからない
- どのように実装するのかわからない、難しそう
- 本当に実装しないといけないのか?
など、不安を抱えている広告主が多いのも事実です。
そこで本記事では、コンバージョンAPIの仕組み、実装方法、注意点について詳しく解説します。
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コンバージョンAPIとは
まずはコンバージョンAPIについて理解を深めるため、コンバージョンAPIが注目されている背景と、コンバージョンAPIを用いた計測の仕組みを簡単に解説します。
導入の背景
コンバージョンAPI(CAPI)とは、サードパーティCookieを使用せずにコンバージョンを計測する方法です。
Cookieとは、Webサイトを閲覧する際にブラウザやハードディスクに一時保存される情報のことです。例えば、ECサイトで前回のカート内容が残っていたり、SNSで再ログインが不要なのはCookieのおかげです。
Cookieの中でも、サードパーティCookieは複数サイト間でユーザー行動を追跡するもので、興味に合った広告表示を実現する一方、プライバシー保護の観点から問題視されています。
プライバシー保護の観点から、サードパーティCookieの規制も厳格化する中で、正確なデータ計測を行う手段の一つとして設定されたのがCAPIです。
従来の計測の仕組み
ここでCookieとコンバージョン計測の関係を理解するために、現在主流となっているコンバージョントラッキングの仕組みを簡単に説明します。
①あらかじめ広告側で発行するコンバージョンタグをWebページに埋め込んでおきます
②ユーザーが該当ページを訪問するとPCやスマートフォンに一時的にCookieが保存されます
③ユーザーが定義した行動を取るとブラウザ上でタグが処理され、Cookieを用いてコンバージョンがカウントされます

このように、Cookie情報を利用することでユーザーを識別し、広告をクリックしたときと別の端末やブラウザでコンバージョンしても同一ユーザーとして計測ができるようになっています。
これにより、Cookieが制限されていない環境下であれば、Web上のユーザーの行動を正確に把握することができます。
コンバージョンAPIの仕組み
MetaのコンバージョンAPIは、サイトのバックエンドで検知したユーザーの行動とサイトで収集した顧客データ(ファーストパーティデータ)を暗号化して広告主のサーバから媒体サーバーに直接送信します。
そして、媒体がアカウントデータなどを持っている場合に、サイトから送信された顧客データと媒体が持つデータと突き合わせてコンバージョンを計測する仕組みです。

これにより、ユーザーのブラウザを介すことがないため、Cookie規制の影響を受けずにより正確にコンバージョンを計測することを可能にしています。
コンバージョンAPIは導入すべきか
結論、コンバージョンAPIは導入すべきです。
プライバシー保護の観点から、Cookie規制が世界的に厳格化されていますが、日本でも2022年4月の改正個人情報保護法施行からCookie規制が本格化しています。
ブラウザ側の対応も進んでおり、Appleのブラウザ「Safari」は2017年にサードパーティCookieを廃止、FirefoxやMicrosoft Edgeもプライバシー設定機能を実装済みです。
モバイルインターネット利用者の約60%がiPhoneを利用している日本では、約半数がサードパーティCookieを規制しているSafariを利用しており、既にデータ欠損が起きている可能性が高いと言えます。
参照:https://gs.statcounter.com/browser-market-share/mobile/japan/
2025年3月の情報をもとにグラフ作成
市場シェアの大きいGoogle Chromeは延期を繰り返していますが、2025年上期にはCookie廃止を完了する予定で、いよいよ「Cookieレスの世界」へ移行することが見込まれています。
社内調整にかかる時間・開発コストを考慮して、今すぐはCAPIを実装しない場合でも、近い将来対応が必要になることを念頭においておくべきです。
導入手順
ここからはコンバージョンAPIの導入手順をご紹介します。
1. 導入方式の検討
まずは、導入方式を検討します。コンバージョンAPIの導入方法は大きく分けて5つありますので、この中から自分の状況に応じた方法を選択します。
Metaが案内している内容は 設定方法と選び方 で解説しますのでそちらをご覧ください。
①コンバージョンAPIゲートウェイ(CAPIG)との連携
②パートナー統合できるMetaパートナープラットフォームと連携
③Google タグマネージャーとGA4と連携
④サードパーティ計測ツールとの連携
⑤コーディングし直接連携
2. プライバシーポリシーの修正
コンバージョンAPIでは顧客情報(=ファーストパーティデータ)をMeta社のサーバーに送信しているため、導入する際にはファーストパーティデータの扱いについて自社の法務部門と連携しプライバシーポリシーの確認を行ってください。
基本的にMeta社に送信できるファーストパーティデータはハッシュ化が必要になっていますが、プライバシーポリシーに「個人情報を外部送信しない」旨が記載されたままではCAPI導入できないため、どのプラットフォームにどういう目的で送信するか、データの保存期間と削除方法についても検討しておきましょう。
3. 実装
実装するためには、まず送信する情報とイベントを決める必要があります。
その後、1.で選択した方法で実装します。
送信する情報を決定
コンバージョンAPIでMetaサーバーに送る情報を決定します。
少なくとも下記の情報(パラメータ)は最低限送信する必要があります。
- event_name:標準イベントまたはカスタムイベントの名前(必須)
- event_time:イベント発生日時(必須)
- user_data:顧客に対する情報(必須)
- action_source:コンバージョンが発生した場所(必須)
user_dataオブジェクトに含まれる顧客情報パラメーターには、以下のような情報があります。
- em:メール
- ph:電話番号
- fn:名
- ln:姓
- ge:性別
- db:生年月日
これらは、Metaアカウントとの整合性を図る情報のため、送れる情報が多ければ多いほどコンバージョンが正確になります。できる限りの情報を送るようにしましょう。
また他にも様々なパラメータが用意されているため、自社のサービス内容にあわせて採用しましょう。詳細は下記をご覧ください。
参照:https://developers.facebook.com/docs/marketing-api/conversions-api/parameters
送信するイベントを決定
続いて、送信するイベントのうち、どのイベントをコンバージョンAPIで送信するかを決めます。
イベントの送信方法は下記の4パターンが考えられます。
①イベントをMetaピクセルとコンバージョンAPIの両方で送信する
②コンバージョン計測したいイベントをコンバージョンAPIで送信する
③重要なイベントに限定してコンバージョンAPIで送信する
④イベント全てをコンバージョンAPIで送信する
完全にCookie依存から脱したい場合はパターン④の方法を検討してみましょう。
①の方法ではイベントが2種類送信されてしまうので、重複カウントがされないような処理が必要になるので注意してください。
1.の方法で実装
1で選択した、コンバージョンAPIの導入方法に合わせて実装してください。
4. 計測テスト
コンバージョンAPIの設定が完了したら、データ送信テストを実施し、正確なデータが送信されているか確認を行います。
テストでは「event_name」「event_time」「user_data」などのパラメーターが正しく計測されているかを確認しましょう。
また、Meta側の受信データが適切に処理され、ダッシュボード上に表示されているかどうかも確認し、問題があれば設定を修正の上、再テストを行ってください。
設定方法と選び方
各社様々なツールやサポートを用意していますが、ここではMeta広告が公式で案内している方法をベースにご紹介します。
①コンバージョンAPIゲートウェイ(CAPIG)
2021年末により簡単に導入ができる、コンバージョンAPIゲートウェイの提供が開始されました。
Metaが開発した連携方法なので導入までの媒体サポートが厚く、適宜アップデートにも対応できることから長期的なメンテナンスコストも削減できることが特徴です。
また、実装までは1時間程度で完了し、月々の基本料金はサーバーコストのみのためランニングコストも抑えることができるのも特徴です。
一方で契約できるサーバーが今のところAWSのみだったり、ドメインに関する知識など専門性が一定必要になるためサーバーサイドエンジニアリングに関する知識が多少あったほうが進めやすい印象です。
また、オフラインデータを返せない点もデメリットとしてあげられます。
そのため、Meta広告を中心に利用しており、「CAPIを入れたほうがいいのは分かっているが何をしたらいいのか分からない」状態の方におすすめな設定方法となります。
②Metaパートナープラットフォーム
Metaパートナープラットフォームとは、ShopifyやWordPressなどパートナー統合リストにあるサービスのことです。
対応しているプラットフォームは、Metaビジネスヘルプセンター「ウェブサイトイベントのパートナー連携について」をご覧ください。
このパートナープラットフォームを活用すると複雑なコードを編集する必要がなく実装することができます。
操作もほとんどMetaとパートナーサービスの管理画面上の設定でコンバージョンAPIの実装が可能で、開発コストも安く抑えられることも特徴です。
③GoogleタグマネージャーとGA4
コンバージョンAPIを実装できるエンジニアやパートナー会社が不在の場合は、Googleタグマネージャーのサーバ用コンテナとGA4を利用することで、特別な開発が不要で実装が可能です。
利用するためには、まずGoogleタグマネージャーのサーバー用コンテナを実装する必要がありますが、利用料金が発生するためその点も考慮して検討してみてください。
参照:https://developers.google.com/tag-platform/tag-manager/server-side?hl=ja&_fsi=192i30cZ
④サードパーティ計測ツール
SaaSベンダーから提供されている広告効果測定ツールやCRMツールの中には、コンバージョンAPIに対応しているツールがあります。
月額利用料金がかかりますが比較的簡単に導入できるため、今すぐ導入を考えている場合には検討候補にいれてみても良いでしょう。
例えば、CRMツールのHubSpotを利用した実装は次の手順で進めます。
(HubSpotはMarketing HubのProfessionalまたはEnterpriseプランが必要です)
- 必要な権限を確認:HubSpotのマーケティングツール広告公開権限とMetaビジネスマネージャーの広告アカウント管理者権限
- HubSpotとMeta連携:HubSpotの「マーケティング」>「広告」>「設定」から「アカウントを接続」でFacebookを選択し、広告アカウントを連携
- Metaピクセル追加:同じ設定画面の「ピクセル」タブから「ピクセルを追加」を選択し、使用するピクセルを選ぶ
- CAPI同期設定:「HubSpotからFacebookのコンバージョンAPIに直接データを同期」をオンにし、Facebookで必要な設定を行う
- パラメータ設定:HubSpotに戻り、送信する訪問者データを選択(ユーザーエージェント、アクションソース、イベントソースURLは必須)
- 動作確認:Meta広告のイベントマネージャーでサーバーイベントの受信テストを実施
⑤コーディングし直接連携
顧客開発の基幹システムを使用している場合やオフラインデータを広告配信に利用したい場合はコンバージョンAPIを利用してイベントデータをMetaの広告サーバーに送信できる仕組みを自ら用意する方法をおすすめします。
しかし、開発工数がかかったり、エンジニアがいない場合は開発費用が別途かかるため負担が大きい点がデメリットになるため、オフラインデータの活用方法も含めて検討しましょう。
利用しているサーバーやそのシステムによって開発方法が異なるため、本記事では詳細は割愛いたします。
CAPI導入のメリット
これまでご紹介してきたコンバージョンAPIの主な導入メリットを3つご紹介します。
CV計測の精度向上
コンバージョンAPIでは、Cookieに依存せずにデータ計測を行うため、Cookie規制の影響で計測結果にズレが生じることはありません。
また、コンバージョンAPIでは、広告主のサーバーからMeta広告サーバーへ直接データを送ります。そのため、広告主のサーバー内にあるマーケティング情報とのマッチングも可能です。
その結果、多くのシグナルを利用することができるため、ユーザーに関する計測データの精度向上が見込めます。また、オンライン上のユーザー情報だけでなく、オフラインでのコンバージョンイベントとも連携が可能です。
また、コンバージョンAPIはMetaの詳細マッチング機能との掛け合わせでさらにCV計測精度を高めることができます。
詳細マッチングとは広告主から送信された個人情報と、Metaアカウントの個人情報をマッチングさせることでコンバージョン計測の補完を行う機能で、開発不要でピクセルに実装するだけなので設置も容易です。
コンバージョンAPIと詳細マッチングは混同されがちですが、コンバージョンAPIはあくまでもイベントや個人情報を送るための手段であり、詳細マッチングは送られた個人情報を使ってコンバージョンの計測を行うための手段のため、それぞれは異なります。
そのため、これら2つを導入することでCookieを使用しない計測の真の実力を発揮することができるため、詳細マッチング機能の実装も平行して対応するようにしましょう。
参考:https://developers.facebook.com/docs/meta-pixel/advanced/advanced-matching
オフラインのCVデータの可視化
オフラインCVとは、ウェブサイト上での行動だけではトラッキングできない、ウェブ外での顧客の行動を指します。具体的には、実店舗での購入や、顧客管理システム(CRM)で管理する商談データなどが該当します。
オフラインセールスのデータは基本的にサーバーにしか存在していないため、サイトに埋め込んでいるピクセルを活用した従来の計測方法では活用できません。しかし、CAPIを導入することでオフラインデータも活用することが可能になります。
オフラインCVをMeta広告にインポートすることで、以下のことが可能になります。
- 広告効果のより正確な把握: オンラインでの購入・リード獲得だけでなく、その後の店舗来店や、商談や契約の実績を把握できるため、広告キャンペーンの効果をより正確に評価できます。
- 機械学習への活用: インポートされたオフラインCVデータは、Meta広告の自動入札における機械学習の学習データとして利用されます。これにより、よりオフラインでの成果につながりやすいユーザーへに最適化することもできます。
- 最適化対象の設定: インポートしたオフラインCVを最適化の対象として設定することで、よりビジネス目標に近い成果を重視した広告運用が可能になります。
事例として、SaaSを提供する企業では、オンラインでのメールアドレス登録をオンラインCVとし、その後の商談をオフラインCVとして計測しました。
オンラインCVの成果ではAの方が成果が良かった一方、オフラインCV、つまり商談化率ではBが2倍近く高いことが判明しました。商談単価を基準に広告予算のアロケーションを行ったところ、商談単価を約30%抑制することができました。
参考記事
このように、店舗型のビジネスや、アポ化・商談化といったWeb以外の活動が発生するBtoB事業者ではオフラインデータを活用することが有効です。
オフラインCVの実装方法(通常の広告)
オフラインコンバージョンを利用するには、オンラインでのデータ連携に加えて、オフラインで発生したデータをMeta広告に連携させるための設定が必要です。
実店舗や商談などオフラインで獲得したコンバージョンのデータをサーバーにアップロードし、オンラインのデータとともにコンバージョンAPI経由でMeta広告のサーバーに送信します。
具体的な作業としては、以下の流れになります。
- オフラインデータを、CRMからスプレッドシートに抽出
- スプレッドシートのデータをサーバーにアップロード
- オンラインのコンバージョンAPIのデータと一緒にMeta広告サーバーに送信
スプレッドシートへの抽出、サーバーへのアップロードはZapierやBigQueryなどを活用して自動化することもできます。
オフラインCVの実装方法(リード獲得広告)
リード獲得広告の場合、ユーザーはFacebookやInstagramなどのプラットフォーム上で直接フォーム入力するため、獲得したリード情報はまずMeta広告のシステムに蓄積されるため、以下の流れになります。
- Meta広告で獲得したリードをCRMに送信
- CRM上でリードのステータスが変更される(ファネルイベントの発生)
- ファネルイベントをコンバージョンAPI経由でMetaサーバーに送信
リード情報をCRMで送信するのは、手動でCSVファイルを介して実施することもできますが、Zapierなどを活用して自動化することもできます。
なお、コンバージョンAPIの導入方法によってもオフラインデータの活用可否が変わり、例えばコンバージョンAPIゲートウェイの活用ではオフラインデータを活用することはできません。オフラインデータの利用意向がある方は、この点も加味して導入方法を検討しましょう。
機械学習の促進
CVデータや自動入札に必要なシグナル量が増えることでより学習に得られる情報が増え、機械学習がさらに進みやすくなります。それより対象となるユーザーが明確化されて自動入札の精度も向上します。
ディープファネルの最適化
従来のピクセルでは、サイト上の限られた行動のみを計測しています。そのため、サイト上では発生しないイベント、例えばサブスクリプション料金の支払いなどの行動は計測できていませんでした。
しかし、そのような行動もサーバー内にデータがあるため、CAPIを実装すると今まで計測できていなかった指標での最適化が可能となります。
これまで計測できていなかったディープファネルのアクションも機械学習に活用することができ、広告配信に活かすことができるのです。
LTVの最適化
CAPIの導入によって、ユーザーのLTVをもとに最適化することも可能になります。
LTVのデータは基本的にサーバーにしか存在しておらず、計算も時間がかかることが多いものです。しかし、CAPIによってサーバーに連携し最適化が可能になります。
CAPI導入のデメリット
一方で実装にあたってのデメリットもあります。メリットとデメリットを比較して導入を検討してください。
サーバーの利用費用がかかる
いずれの方法だとしても、基本的には最低限サーバーの利用費用は発生します。
多くの場合、トラフィック量に応じてサーバー費用は変動しますが、トラフィック量が少ない場合は月額数百円のものもあります。自社の状況に応じて選択しましょう。
開発コストがかかる
コンバージョンAPIゲートウェイなど開発コストを最小限に実装する方法もありますが、その場合はオフラインデータを返せないというデメリットが生じてしまいます。
一方で、カスタマイズしようとするとエンジニアリングを伴うため開発費用が増加してしまうため、目的に合わせて選択するようにしましょう。
法務確認をしないとトラブルになりうる
コンバージョンAPIはファーストパーティデータを使用します。プライバシーポリシーを変更せずに実装すると、思わぬトラブルに繋がる可能性があります。
個人情報の取り扱いについてプライバシーポリシーを必ず法務部門と見直し、広告配信に個人情報を活用すること、広告媒体にデータ送信することが明記されているか確認するようにしましょう。
費用対効果が合わないケースもある
コンバージョンAPIはあくまでも個人情報を送るための手段であり、既存の配信成果からどの程度改善するかを明確に見積もることは困難です。
そのため、費用対効果をどの期間で見るかによりますが、短期的な視点では開発工数やツール利用費に効果が見合わない可能性があります。
あくまで、今後Cookieレスの世界になっていく中で必須な環境設定ではあるものの、その費用対効果を厳密に予測し効果測定することは難しく、費用が見合わない可能性もあるため、この点も踏まえてどの程度まで開発するかを検討するようにしましょう。
まとめ
Cookieレスの時代に向けて、コンバージョンAPI(CAPI)の導入はますます重要になっています。本記事で解説したように、CAPIは単なるCookie規制への対応策ではなく、計測精度の向上やオフラインデータの活用など多くのメリットがあります。
一方で、サーバー費用や開発コスト、法務面での対応など、導入に際して検討すべき課題もあります。
今すぐ効果が見込めなくても、中長期的な視点で捉え、今からCAPIの導入準備を進めることで、将来的な広告配信の効率化や競争優位性の確保につながるでしょう。
特にMeta広告を積極的に活用している企業は、Cookie規制がさらに強まる前に対応を検討してみてください。
(番外編)他の広告媒体でのCookie規制対応
MetaのコンバージョンAPIと同様の計測対応が他の広告媒体でも用意されています。計測ツールなどで実装する場合は、同時に他の媒体にも適用することを視野に整理してみてください。
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