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- 大花 ちなみ
Google広告のコンバージョン設定 | 手順をイチから解説

Google広告のコンバージョン設定が重要だと分かっていても、「手順が複雑そう…」「技術的な知識が必要そう…」と、なかなか手が付けられずにいませんか?
もしかしたら、あなたもこんな悩みを抱えているかもしれません。
- 設定項目が多くて、何を選び、どう入力すれば良いか分からない。
- タグ設置の具体的なやり方や、技術的な面に不安がある。
- 設定した後、本当に正しく動いているのか確認する方法が知りたい。
そんな悩みを解決するために、本記事ではGoogle広告のコンバージョン設定手順を、初心者の方にも分かりやすく、イチから順を追って解説します。
設定方法はもちろん、タグ設置や設定後の確認ポイント、そして多くの人が疑問に思う点(FAQ)もカバーしています。
この記事を読めば、きっと自信を持ってコンバージョン設定を完了させ、広告効果測定の確かな第一歩を踏み出すことができるはずです。
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目次
コンバージョン設定の重要性
具体的な設定手順に入る前に、まずは「コンバージョンとは何か」、そして「なぜコンバージョン設定が広告運用に不可欠なのか」という基本をお伝えします。
コンバージョンとは
コンバージョンとは、「転換」を意味する英語からきた用語です。マーケティングにおいては、ユーザーが「Webサイトや広告上で、設定した目標を達成した」ことを指します。
例えば、EC事業者が購入数・売上を増やすために広告を出しているとします。Tシャツを購入したいユーザーが、Web広告を見て購入に至ったとき、「Web広告経由でコンバージョンが発生した」といいます。
BtoB企業が、無料トライアルへの申し込み数を増やすために広告を出しているとすると、ある会社が広告を見て無料トライアルに申し込めば、「コンバージョン」です。
このように、広告の目的によって「コンバージョン」は異なります。
設定のメリット
Google広告を運用する上で、コンバージョン設定は広告の成果を最大化するための羅針盤とも言える非常に重要な機能です。
「広告が表示された回数」や「クリックされた回数」だけを見ていても、その広告が実際に商品の購入や問い合わせ、資料請求などにどれだけ繋がったのかは分かりません。
これでは、どの広告やキーワードが本当に効果的なのか判断できず、いわば当てずっぽうで広告を回している状態になってしまいます。
コンバージョン設定を正しく行うことで、以下のようなメリットがあります。
- 広告の費用対効果(ROI)がわかる: どの広告、キーワード、広告グループが実際の成果に繋がっているかを数値で把握でき、広告予算の適切な配分や投資判断が可能になります。
- 成功・失敗要因がわかる: 成果に繋がっている広告文、キーワード、ターゲティング設定などを特定し、効果の低い要素を改善または停止するといった具体的なアクションに繋げられます。
- 自動入札戦略の精度が向上する: Google広告の「コンバージョン数の最大化」や「目標コンバージョン単価」といった自動入札戦略は、蓄積されたコンバージョンデータに基づいて最適化を行います。正確なデータがあればあるほど、これらの機能が賢く働き、より効率的に成果を獲得できるようになります。
- 改善サイクルを回せる: 感覚や推測ではなく、実際のデータに基づいて広告戦略を評価し、改善策を実行していく、効果的なPDCAサイクルを回すための土台となります。
このように、コンバージョン設定は、広告運用の成果を正しく計測し、データに基づいて改善を進め、最終的にビジネス目標を達成するために不可欠な設定なのです。
もし、まだ設定が完了していないのであれば、この記事を参考に設定を進めましょう。
1. 計測コンバージョンの選択
まず、何を「コンバージョン」として計測すべきか?について考えます。ウェブサイト上でのユーザーの行動は様々で、ビジネスによって「成果」となる行動は異なります。
まずは、あなたのビジネスやウェブサイトの最終的な目標を明確にしましょう。その目標達成に直接繋がるユーザーの行動が、計測すべきコンバージョンとなります。
コンバージョンとして設定する行動(=最重要アクション)の例を、ビジネスモデル別に紹介します。
- 目標:Eコマースの売上
- 最重要アクション: 商品の購入完了
- その他: カートへの商品追加、会員登録、お気に入り登録、特定カテゴリページの閲覧 など
- 目標:リード獲得(BtoB、サービス業など)
- 最重要アクション: お問い合わせフォーム送信、資料請求、デモ・相談予約
- その他: 特定サービスの料金ページ閲覧、ホワイトペーパーのダウンロード、メルマガ登録 など
- 目標:店舗集客(実店舗ビジネス)
- 最重要アクション: 電話発信ボタンのクリック(スマホ)、来店予約、ルート検索
- その他: クーポン表示、店舗詳細ページの閲覧 など
- 目標:情報提供・メディアサイト集客
- 最重要アクション: 会員登録、メルマガ登録、有料コンテンツの購読申し込み
- その他: 特定記事の読了(滞在時間やスクロール率)、SNSシェア など
ポイントは、まず最も重要なアクション(購入完了、問い合わせ獲得など)を1つ設定することです。
複数のコンバージョンを設定することも可能ですが、まずはビジネスの根幹となるアクションを明確に定義しましょう。
ここで「何を計測するか」をしっかり決めておくことで、この後のGoogle広告での設定作業がスムーズに進みます。
あなたのウェブサイトでユーザーに取ってほしい最終的な行動は何かを確認してください。
2. Google広告でコンバージョンアクションを作成する
計測したいコンバージョン(成果)が決まったら、次はその情報をGoogle広告に登録する作業、「コンバージョンアクションの作成」を行います。これにより、Google広告システムに対して「この行動がコンバージョンです」と指定することができます。
基本ステップ
1. Google広告にログイン: まずは、Google広告アカウントにログインします。
2. コンバージョン設定画面へ移動: 画面左のメニューから「目標」をクリックし、「コンバージョン」カテゴリーの中にある「概要」を選択します。
3. 新しいコンバージョンアクションを作成: 「+新しいコンバージョンアクション」ボタンをクリックします。
4. コンバージョンの種類を選択: 計測したいコンバージョンの発生場所を選びます。ウェブサイト上の成果(購入や問い合わせなど)を計測したい場合は、「ウェブサイト」を選択します。
5. ウェブサイトドメインのスキャン: 計測対象のウェブサイトドメイン(例: example.com)を入力し、「スキャン」をクリックします。(これにより、Googleがタグ設置状況などを確認し、設定方法を提案してくれます。)
6. コンバージョンアクションの設定方法を選択: スキャン後、または手動で設定する方法を選択します。主な方法は以下の2つです。
- URLで設定(自動作成に近い方法): 特定のページ(例: サンクスページ example.com/thanks )への到達をコンバージョンとする場合、この方法が簡単です。
「コンバージョン目標」「イベントの種類」をプルダウンから選択し、対象URLを設定します。
例えば、商品の購入を計測したい場合、コンバージョン目標は「購入」に設定し、イベントの種類は「フォーム送信」、URLの欄には「購入完了画面のURL(例:example.com/thanks )」を入力します。
- 手動で設定: より厳密な設定を行いたい場合や、特定のボタンクリックなどを計測したい場合は、「+コンバージョンアクションを手動で追加」をクリックします。この記事では、主にこちらの詳細設定項目を解説します。
主要な設定項目
コンバージョンアクションを手動で作成、または編集する際に設定が必要な項目について解説します。それぞれの意味を理解して、適切に設定しましょう。
目標とアクションの最適化
作成するコンバージョンアクションが、ビジネス目標達成のためにどれだけ重要かを設定します。通常、ステップ1で決めた主要なコンバージョン(購入、問い合わせ完了など)は「メイン」に設定します。
これにより、このコンバージョンはレポートに表示され、自動入札の最適化対象となります。
「サブ」に設定すると、レポートには表示できますが、通常は入札の最適化対象にはなりません。
コンバージョン名
後でレポートなどを見たときに、何のコンバージョンかすぐに分かるように、具体的で分かりやすい名前を付けましょう。(例: 「商品A 購入完了」「お問い合わせフォーム送信完了」「資料請求 PDFダウンロード」など)
コンバージョン値
この設定では、1回のコンバージョンにどれくらいの価値があるかを指定します。
費用対効果(ROI)を正確に把握したり、「目標費用対効果(tROAS)」のような価値に基づいた自動入札戦略を活用したりするために使用します。
- すべてのコンバージョンに同一の価値を割り当てる: すべてのコンバージョンが同じ価値を持つ場合(例: 1件あたり500円の価値がある問い合わせ)。
- コンバージョンごとに異なる価値を割り当てる: Eコマースの購入金額のように、成果によって価値が変わる場合。これを選択する場合、ウェブサイト側のタグに追加設定が必要です(後述)。
- 価値を割り当てない: 価値の計測が難しい場合や不要な場合に選択します。ただし、可能な限り価値を設定することが推奨されます。
カウント方法:「すべて」と「初回のみ」
1回の広告インタラクション(クリックなど)の後に、ユーザーが複数回コンバージョンした場合に、それをどうカウントするかを設定します。
- すべて: コンバージョンが発生するたびにカウントします。商品の購入など、1回のクリックから複数回の購入が発生しうる場合に選択します(例: ユーザーがクリック後、2回購入したら「2」とカウント)。
- 初回のみ: 1回の広告インタラクション後、最初のコンバージョンのみをカウントします。問い合わせや資料請求、会員登録など、1回のクリックから複数回発生してもビジネス上の価値は1回分とみなされる場合に選択します(例: ユーザーがクリック後、フォームを2回送信しても「1」とカウント)。ステップ1で決めたコンバージョンの性質に合わせて選びましょう。
計測期間
ユーザーが広告を操作(クリックや動画視聴など)してから、どれくらいの期間内に発生したコンバージョンをその広告の成果として計測するかを設定します。
- クリックスルーコンバージョン計測期間: 広告クリック後の計測期間(デフォルトは30日が多い)。
- エンゲージビューコンバージョン計測期間: 動画広告視聴後の計測期間。
- ビュースルーコンバージョン計測期間: 広告表示(クリックなし)後の計測期間。
商品の検討期間などを考慮して設定しますが、よく分からなければ、まずはデフォルト設定のままでも構いません。
アトリビューションモデル
コンバージョンに至るまでにユーザーが複数回の広告クリックを行った場合、どのクリックにコンバージョンの貢献度を割り当てるかのルールです。
デフォルトで推奨されているのは「データドリブン」モデルで、Googleの機械学習が貢献度を判断します。特別な理由がなければ、まずはこれを選択するのがおすすめです。
他にも「ラストクリック」「線形」などがありますが、初めはデータドリブンで良いでしょう。
これらの項目を、ステップ1で決めたコンバージョンに合わせて設定したら、「作成して続行」または「完了」をクリックします。
これで、Google広告側でのコンバージョンアクションの作成は一旦完了です。
3. ウェブサイトに計測タグを設置する
Google広告側でコンバージョンアクションを作成しただけでは、まだ計測は開始されません。
次にウェブサイトで実際にコンバージョンが発生したことを検知し、Google広告に情報を送信するための「計測タグ」をウェブサイトに設置する必要があります。
設置方法は主に2つあります。あなたのウェブサイトの状況や、管理のしやすさに合わせて選びましょう。
方法1:Googleタグを直接設置
これは、Googleが提供する基本的な計測コード(Googleタグ、またはgtag.jsと呼ばれることもあります)を、ウェブサイトのHTMLソースコードに直接追加する方法です。
1. Googleタグの取得: コンバージョンアクション作成後の画面、または「タグを設定する」などの項目から、あなたのウェブサイト用の「Googleタグ」のコードスニペットを取得します。
2. ウェブサイト全ページへの設置: 取得したGoogleタグのコードスニペット全体をコピーし、あなたのウェブサイトのすべてのページのHTMLソースコード内、<head> タグの直後に貼り付けます。(これにより、サイト全体の基本的な計測準備が整います。)
3. イベントスニペットの設置(必要な場合): コンバージョンの種類によっては、上記のGoogleタグに加えて、「イベントスニペット」と呼ばれる追加のコードが必要になる場合があります。これは、特定のコンバージョンが発生したタイミングで実行されるコードです。
- 例えば、「ページの読み込み」で計測する場合(サンクスページ表示など)、その特定のページ(例:購入完了ページ、問い合わせ完了ページ)のHTMLソースコード内、Googleタグよりも後(通常は<head>タグ内、または<body>タグ内の適切な場所)にイベントスニペットを追加します。
- 「クリック」で計測する場合(電話番号クリックなど)、そのクリックが発生するHTML要素(例: <a> タグ)に特定のコードを追加・変更する必要があります。
- 必要なイベントスニペットとその設置方法は、Google広告のタグ設定手順に詳しく記載されていますので、必ず確認してください。
仕組みは比較的単純ですが、ウェブサイトのHTMLを直接編集する必要があります。
方法2:Googleタグマネージャーで設定
Googleタグマネージャー(GTM)は、様々な計測タグやマーケティングタグを一元管理できる無料ツールです。
すでにGTMをウェブサイトに導入している場合は、GTM経由でGoogle広告のコンバージョンタグを設定するのが便利です。
1. 前提: GTMのアカウント作成など、GTM基本的な設定が完了している必要があります。
2. Google広告から情報を取得: Google広告のコンバージョンアクション設定画面で、「コンバージョンID」と「コンバージョンラベル」を確認します。
3. GTMでタグを作成: GTMの管理画面にログインし、対象のコンテナを選択します。
- 左メニューの「タグ」>「新規」をクリック。
- 「タグの設定」を選択、「Google広告」→「Google広告のコンバージョントラッキング」の順に選択。
- 先ほど確認した「コンバージョンID」と「コンバージョンラベル」を入力します。(その他の項目は必要に応じて設定)
4. GTMでトリガーを設定: 次に、「トリガー」を設定します。これは、「いつ」このコンバージョンタグを発動させるかの条件です。
- 例えば、サンクスページへの到達を計測する場合、「ページビュー」タイプのトリガーを作成し、対象ページのURL(例: example.com/thanks)を指定します。
- フォーム送信を計測する場合、「フォーム送信」トリガーや、特定のボタンクリックを検知する「クリック」トリガーなどを設定します。
- ステップ1で決めたコンバージョンアクションに合わせて、適切なトリガーを作成・選択します。
5. 保存と公開: タグとトリガーの設定を保存し、最後にGTMコンテナの変更を「公開」します。これでGTM経由でのタグ設置は完了です。
GTMを使うと、ウェブサイトのHTMLを直接編集する頻度を減らせ、複数のタグ管理が容易になるメリットがあります。
(補足)プラットフォームのプラグイン
WordPressやShopifyなどのCMS(コンテンツ管理システム)やEコマースプラットフォームを利用している場合、これらの作業を簡単にするためのプラグインやアプリ、専用の連携機能が用意されていることがあります。
- WordPress: Google公式の「Site Kit by Google」プラグインや、他のSEO・マーケティング系プラグインにタグ設置機能が含まれている場合があります。
- Shopify: アプリストアでGoogle広告連携アプリを探したり、プラットフォームの組み込み機能を確認したりすると良いでしょう。
これらのツールを使うと、HTMLコードを直接触らずに、必要なIDなどを入力するだけでタグ設置が完了する場合も多いです。
お使いのプラットフォーム名と「Google広告 コンバージョンタグ 設置」などのキーワードで検索してみることをお勧めします。
4. 動作確認
コンバージョンアクションを作成し、ウェブサイトに計測タグを設置したら、最後にその設定が正しく動作しているかを確認する作業が必要です。
これを怠ると、誤ったデータに基づいて広告を運用してしまう可能性があります。確認方法は主に2つあります。
Google広告画面で確認
最も基本的な確認方法は、Google広告の管理画面でコンバージョンアクションのステータスを確認することです。ただし、確認までに時間がかかります。
- Google広告の「目標」>「コンバージョン」>「概要」を開き、設定したコンバージョンアクションの一覧を表示します。
- 一覧の中にある「トラッキングステータス」列を確認します。ここには、各コンバージョンアクションが現在どのような状態にあるかが示されます。主なステータスとその意味は以下の通りです。
有効
コンバージョンアクションが正常に動作しており、最近コンバージョンが記録されていることを示します。
要確認
コンバージョン トラッキングの設定や計測に何らかの問題があり、対応が必要であることを示唆しています。(例: 同意モードの設定不備、iOSの影響、タグの実装に関する問題など)。ステータスにカーソルを合わせると、問題の詳細と推奨される対応策が表示されます。
無効
コンバージョンアクションが正常に動作していないことを示します。タグがウェブサイトに正しく設置されていない、または長期間にわたってタグの発火が検出されていない可能性があります。
タグ設置直後で、まだ一度もコンバージョンが発生・認識されていない場合も、最初は「無効」または「要確認」と表示されることがあります。 ステータスにカーソルを合わせ、詳細を確認できます。
最近のコンバージョンはありません
コンバージョンアクションのタグは機能していますが、過去7日間コンバージョンが記録されていない状態です。
その他
上記以外の状態を示します。ステータスにカーソルを合わせることで、具体的な状況を確認できます。
ステータスが「有効」であれば問題ありません。「要確認」や「無効」が表示されている場合は、Tag Assistant(次のセクションで解説)なども活用しながら原因を特定、解決しましょう。
Tag Assistantで確認
より確実に、リアルタイムでタグの動作を確認したい場合は、Googleの無料ツール「Tag Assistant」を使うのがおすすめです。
1. Tag Assistantの準備: 使用中のブラウザ(Chromeなど)に「Tag Assistant」という拡張機能を追加します。
2. デバッグを開始: https://tagassistant.google.com にアクセスします。「ドメインを追加」ボタンをクリックし、確認したい自分のウェブサイトのドメインを入力して「リンク」をクリックします。
3. ウェブサイト操作: 新しいタブまたはウィンドウで、入力したウェブサイトが開きます。Tag Assistantと接続された状態になっているので、実際にコンバージョンが発生する操作(例: 商品購入プロセスを進める、サンクスページを表示する、問い合わせフォームを送信する、ボタンをクリックする等)を行ってください。
4. Tag Assistant画面で確認: 元の https://tagassistant.google.com の画面に戻ると、行った操作に応じて発火したタグの情報が表示されます。ここで確認すべき点は以下の通りです。
- Googleタグ(gtag.js)が正しく発火しているか。
- Google Ads Conversion Tracking タグが、意図したタイミング(例: サンクスページ表示時、フォーム送信完了時)で正しく発火しているか。
- 発火したタグの詳細を開き、設定した「コンバージョンID」や「コンバージョンラベル」が正しいか。
- タグが緑色のチェックマークになっているか。(黄色や赤色は問題がある可能性を示します)
Tag Assistantを使うことで、管理画面のステータス更新を待たずに、タグ設置直後でも動作確認が可能です。特に「無効」ステータスが続く場合の原因特定に役立ちます。
よくある問題
丁寧に設定を進めても、「ステータスが未確認のまま変わらない」「テストしても計測されない」といった問題が発生することがあります。
ここでは、コンバージョン設定時によく遭遇する問題とその解決策のヒントをいくつか紹介します。
Q1: タグのステータスが有効にならない
A: まず、タグ設置後やサイト更新後、ステータスが更新されるまで最大24時間程度かかる場合があるため、少し時間をおいてみてください。それでも変わらない場合は、以下の点を確認しましょう。
- タグの設置場所は正しいか?: Googleタグは全ページの<head>内か? イベントスニペットは指定のページ・場所に追加されているか?
- GTMの設定は正しいか?: タグのIDやラベルは合っているか? トリガーの設定は正しいか? コンテナは「公開」されているか?
- 実際にコンバージョンは発生しているか?: 「無効」はタグの発火が未確認の状態です。自分でテストコンバージョンを行うか、実際にコンバージョンが発生するのを待つ必要があります。
- Tag Assistantでの確認: 実際にタグが意図通りに発火しているか、Tag Assistantを使って確認するのが最も確実です。
Q2: テストコンバージョンが計測されない
A: 自分でテスト操作をしても計測されない場合、以下の点を確認してください。
- Tag Assistantでのリアルタイム確認: テスト操作中にTag Assistantを開き、該当ページでコンバージョンタグが発火しているか(緑色のチェックマークか)、エラー(赤色など)が出ていないか確認します。
- トリガー条件の確認(GTMの場合): GTMのプレビューモードで、意図した操作(ページ表示、クリック、フォーム送信など)でトリガーが正しく発動し、タグが発火しているか確認します。条件が厳しすぎる、または間違っている可能性があります。
- テスト方法: 実際のユーザー操作と同じ手順でテストしていますか? 例えば、広告経由のセッションを模倣する必要がある場合もあります(直接アクセスでは計測されないケースなど)。
- キャッシュの影響: ブラウザのキャッシュが原因で最新のタグが読み込まれていない可能性も考えられます。キャッシュをクリアして試してみてください。
Q3: コンバージョン数が実態と乖離する
A:多くカウントされるか少なくカウントされるかで確認箇所が異なります。
多くカウントされる(重複計測)場合:
- 同一ページに同じタグが複数設置されていませんか?(HTMLソースやGTM設定を確認)
- GTMのトリガーが意図せず複数回発火する設定になっていませんか?
- サンクスページなどがリロード(再読み込み)されることで、タグが複数回発火していませんか?
- カウント方法が「すべて」になっていませんか?(問い合わせなど、本来「初回のみ」で計測すべき場合)
少なくカウントされる場合:
- コンバージョンが発生する可能性のあるすべてのページや経路にタグが正しく設置されていますか?(例: 複数の申し込み完了ページがある場合など)
- GTMのトリガー条件が厳しすぎて、一部のコンバージョンが計測対象外になっていませんか?
- 計測期間の設定が短すぎませんか?
- ウェブサイトが複数のドメインにまたがっている場合、クロスドメイン設定が必要な場合があります(やや高度な設定)。
Q4: コンバージョン数の確認方法
A: 計測されたコンバージョン数は、Google広告の管理画面で確認できます。
- キャンペーン、広告グループ、キーワード等の階層: 各一覧表の「表示項目」ボタンをクリックし、「コンバージョン」カテゴリーから「コンバージョン」「コンバージョン率(%)」「コンバージョン単価(円)」などの指標を追加することで、それぞれの実績を確認できます。
- コンバージョン概要ページ: 「目標」>「コンバージョン」>「概要」のページでは、設定したコンバージョンアクションごとの合計数やステータスを確認できます。
計測データの活用
コンバージョン設定と計測確認が完了したら、いよいよそのデータを広告運用の改善に活用していくフェーズです。
設定しただけでは意味がなく、データを分析し、アクションに繋げてこそ価値が生まれます。
コンバージョンデータの見方
まずは、Google広告のレポートで基本的な指標を確認しましょう。
キャンペーン、広告グループ、キーワードなどの一覧画面で、以下の指標(「表示項目」から追加可能)に注目します。
- コンバージョン: 設定したコンバージョンが獲得できた回数。最も基本的な成果指標です。
- コンバージョン率: 広告のクリックに対して、どれくらいの割合でコンバージョンが発生したか(コンバージョン数 ÷ クリック数)。広告やランディングページの効率を示します。
- コンバージョン単価: 1回のコンバージョンを獲得するためにかかった費用(費用 ÷ コンバージョン数)。成果獲得のコスト効率を示します。
- コンバージョン値 : コンバージョン値を設定した場合、コンバージョンによって得られた価値の合計。
- 費用対効果: コンバージョン値を設定した場合、広告費用に対してどれだけの価値を生み出したか(ROAS)。
これらの指標を比較することで、「どのキャンペーン(キーワード、広告)が効率的に成果を獲得できているか」「どの要素に予算を集中すべきか」「どこに改善の余地があるか」といった判断が可能になります。
入札戦略への活用
正確なコンバージョンデータは、より高度な広告運用を可能にします。
- 手動での最適化: 上記の指標に基づき、成果の良いキーワードの入札単価を引き上げたり、成果の悪い広告を停止したり、ターゲット設定を見直したりといった、具体的な改善アクションに繋げることができます。
- 自動入札戦略の活用: 「コンバージョン数の最大化」「目標コンバージョン単価」「目標広告費用対効果」といったGoogle広告の自動入札戦略は、蓄積されたコンバージョンデータを活用して、設定した目標達成に向けて自動で入札単価を調整してくれます。正確なデータがあることで、これらの戦略の効果を最大限に引き出すことができます。
- オーディエンス分析: どのような属性や興味関心を持つユーザーがコンバージョンしやすいか、といった分析にも繋がり、今後のターゲティング戦略に活かすことができます。
コンバージョンデータの活用で、感覚ではなく、データに基づく広告運用が可能になります。
まとめ
本記事では、Google広告コンバージョン設定の全手順(計測するコンバージョンの決定から、設定、タグ設置、動作確認、そしてデータ活用まで)を解説しました。
この設定は、広告の成果を正しく計測し、データに基づいた改善サイクルを回すための広告運用成功に不可欠な第一歩です。
設定は最初は複雑に感じるかもしれませんが、一度完了すれば広告の費用対効果が明確になり、より賢い広告運用が可能になります。
ぜひこの記事を参考に設定に挑戦し、計測したデータを日々の改善に活かしてみてください。
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