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広告運用に本質的な視点を

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ネットショップ担当者フォーラム 連載第3回『広告の本当の効果を判断するために必要な「アトリビューション分析」って何?』寄稿しました

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ネットショップ担当者のための運用型広告ゼミナール
第3回 広告の本当の効果を判断するために必要な「アトリビューション分析」って何?
https://netshop.impress.co.jp/node/3482

前回の記事では、各広告チャネルの管理画面に表示される情報だけを信じてしまうと、実際は1件のコンバージョン(CV)しかなかったにもかかわらず、利用しているそれぞれの広告管理画面でCVを計測してしまい「重複コンバージョン」になってしまう一方で、「GoogleAnalytics」などのアクセス解析ツールのCV計上は商品購入に至った直前のアクション、つまりラストクリックに至った広告だけを評価してしまうことになり、実態にそぐわなくなってしまうという問題点について紹介しました。

今回は、こうした課題を乗り越え広告効果を過小評価、過大評価せずに広告運用を行うにはどうしたらいいのかについてご紹介します。

アトリビューション分析で広告の貢献度を可視化し、広告予算を再配分する

広告効果を過小評価、過大評価せずに広告運用を行う一つの手段として、アトリビューション分析で広告の貢献度を可視化し、広告予算を再配分する方法があります。

アトリビューション分析とは一言でいうと「施策ゴール(主にコンバージョン)に至る施策接点の履歴データをもとに貢献度を分解し、各施策に適切に配分すること」です。ただ、この説明ではわからないと思いますので、具体的なイメージを持っていただくため、検索連動型広告のクリック数に基づいたラストクリック評価の広告効果の過小評価を回避するためのアトリビューション分析の導入事例を挙げてみます。

下図は、家具の通販サイトを運営されておられる事業者が検索連動型広告を実施、出稿キーワードでユーザーが「家具」、「収納」、「サイト名」の広告をクリックして購入まで至った場合の、広告チャネル管理画面の評価(図左下)と、アトリビューションを勘案した場合の評価(図右下)の違いを比較したものです。

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広告チャネルの管理画面数値は普段みなさんがよくご覧になられているかと思いますので、アトリビューションを勘案した場合、赤枠の部分にご注目頂きますと、計算方法=ポイント配分(均等モデル)、TCV、TCPAという表記に変わっています。

ポイント配分(均等配分)とは、アトリビューションにおいてどういう評価モデルで貢献度を配分するのかを表しており、今回の均等配分とは、コンバージョン(購入)に至るまでの広告接触回数に対し、1回1回の広告接触に対し、評価を均等に配分するということになります。

具体的には、出稿キーワード「サイト名」を均等評価で評価した場合、「家具」→「収納」→「サイト名」と3回広告に接触しコンバージョンした場合は、1コンバージョンに対し、3回広告に接触している訳ですから、1回の広告接触は1÷3=0.33コンバージョンの価値がある。ということになり、サイト名は0.33CVとカウントします。

同様に、「家具」→「家具」→「サイト名」と3回広告に接触しコンバージョンした場合も、1コンバージョンに対し、3回広告に接触している訳ですから、1回の広告接触は1÷3=0.33コンバージョンの価値があり、サイト名は0.33CVとカウントします。

その他にサイト名は広告接触していないので、上記の0.33コンバージョンと0.33コンバージョンを加算し、0.66件の コンバージョンという結果になります。この評価配分後のコンバージョンを「トータルコンバージョン(TCV)」と言い、予算をトータルコンバージョン(TCV)数で割ったCPAを「トータルCPA」と言います。

「サイト名」と同じく、「収納」や「家具」のキーワードも配分評価を行った結果、広告管理画面上は「家具」がコンバージョンに結びついていないので、出稿停止という判断になりますが、配分評価後は出稿停止どころか「サイト名」より広告貢献性が高いということになります。

仮説が正しいかを確かめるため、アトリビューション分析を実施した事例

では、支援事例をご紹介いたします。

支援開始当初にA社の限界ROAS・CPAの算出を実施した後、改めて広告効果計測を行ったところ、検索連動型広告経由のROAS・CPAが大幅に悪化している事実が判明いたしました。

そこで、例えば「家具」「通販」などのノンブランドワードと、「サイト名」や「商品名」といったブランドワードで広告効果を見てみたところ、広告管理画面上のブランドワードのキャンペーンのコンバージョンは457件でCPAは433円となっており、一方でノンブランドワードのキャンペーンからのコンバージョンは81件でCPAは1万5869円となっていました。A社の限界CPAは1万2000円と算出されたため、単純に広告管理画面上の数字から判断すれば、ノンブランドワードの出稿は削減することになります。

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ただ、ノンブランドワードから自社ECサイトに流入したユーザーが最終的にはブランドワードで流入し、購入に至るはずなので結果採算はとれているという仮説があり、社内で議論になっていました。そのため、その真相についてアトリビューション分析を3カ月間用いてCVをTCVに、CPAをTCPAに均等評価モデルで再評価を行いました。その結果、TCV、TCPAは下記のとおりとなりました。

2016_nettan3_4この結果から、「ブランドワード、ノンブランドワードのCVとTCV、CPAとTCPAには大きな開きはない」という事実が明らかになりました。これはつまり、「ノンブランドワードで接触したユーザーがブランドワードで購入という経路をたどるケースは少ない。」ということを示しており、A社の限界CPAは1万2000円のため、思い切ってノンブランドワードの広告出稿割合を削減した結果、大幅にROASが改善するという結果が得られました。

実はA社のようなブランドワードへの貢献性を評価することで施策の改善できた事例は多く、是非一度ご自身の仮説が正しいのかを検証することをおすすめしています。

アトリビューションの重要性は今後ますます高まる

メディアやデバイスの増加を受け、ユーザーと広告接点がますます複雑になる中、アトリビューションについては、Googleが下記のような発表を行っており、一層その重要性が高まっていると感じています。

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加えて、アトリビューション分析は運用型広告のみならず、様々なマーケティング施策も含んで実行していくことが可能です。いかなる施策においても、事前に仮説を持ち、検証する目的を持って計測、運用改善に落とし込んでいくことが成功のポイントとなりますので、しっかりと取り組んでください。

次回は、アトリビューション分析をより効率的に広告運用へと展開できる手法・ノウハウについてご案内いたします。

この記事を書いた人

代表取締役

鈴木 多聞

20歳の時、人生をかけて世の中の想いを形にできるような、インパクトのあることを成し遂げたいと考え、ビジネスコンテストに参加した後、キャリア支援事業と地域共創(NPO法人)事業を立ち上げる。その後、経営コンサルティングファームに入社。新規事業としてファイナンスコンサルティング部門に所属、インターネットサービス業種を中心としたM&Aや資金調達に従事し、2011年9月に株式会社オーリーズを登記設立する。経営理念に「本質的であること・問題解決をすること・インパクトを与えること」を掲げ、2014年に運用型広告に特化した広告代理店として、広告運用とインハウス支援事業を開始、現在に至る。

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